ある日、Twitterを眺めていると興味深いツイートが流れてきた。
それは漫画アプリのUIに関するもの。
メッセージの中に読む漫画を選択したくないといった感じの言葉が含まれていた。
SNSではさまざまな意見が流れて来て、そこには有名な漫画家さんの声も。
最初、選択したくないという言葉に懐疑的だったけど、何日か経って考えると「待てよ」という気持ちが強くなっていた。
今回は作品選択についていろいろ考えていこうと思う。
【目次】
そもそも選択とは何か
選択という言葉をググってみると、「複数のものから目的に合ったものやより良いものを選ぶ」といった意味が出てくる。
要は自分の目的に合ったものを見つけるために選択を行うといったところかなと。
選択することの難しさ
選択すると言っても思っている以上に難しかったりする。
その理由は以下の通り。
- 莫大な量の選択肢が存在する
- 長期に渡って楽しめるかどうか
- 作品の選択の仕方を確立できていない
莫大な量の選択肢が存在する
皆さんは毎月どの位のコミックスが発売されているかご存知でしょうか?
また、どの位の漫画雑誌が出ているか、漫画アプリの種類はどの位あるかご存知でしょうか?
多分、パッと答えられる人は少ない気がする。
自分でもどれだけ出ているか聞かれてもパッと答えられない。
日々、多くの漫画が世に出て、その分何らかの事情で連載が終了する作品もたくさん出ている。
漫画が多く出る分、どれが自分に合っているかどうか選択する難しさが増していく。
2択、3択ならまだしも何十、何百という選択肢を突き付けられたら選択するのに嫌気が増すのも分からなくはない。
そういえば話が変わるのですが、家族や学校の人と飲食店行く時に感じるんですよね。
「何でも良いよ」という言葉が重いなと。
何でも良いという言葉は一見ありがたい言葉に見えるものの、時に相手より高いメニューを選んだり、安すぎるメニューを選ぶと嫌そうな顔されるんじゃないかといろいろ考えることがある。
選択する際に生まれる苦痛は
- 選択肢の多さ
- 相手に何を言われるか分からない恐怖
- 最適解が一体何か分からない
といったものから生まれる気がする。
お金のこととかチクチク言われたりして地味に来るものがですね…
長期に渡って楽しめるかどうか
出会った作品とはできれば長くお付き合いしたいものだ。
作品との出会いは基本一期一会のようなものだと感じている。
雑誌やSNS、人づてなどいろいろなきっかけで作品を知るわけだけど、突き詰めれば一期一会、偶然によるものが多い気がする。
一期一会とは一生に一度だけの機会という意味を持つ四字熟語。
すぐにお別れする作品もあれば、長いお付き合いになる作品も当然出てくる。
何話か読んでいくとやっぱり合わないなと感じるものもあるのではないだろうか?
ところが、突然お別れを告げられる時がある。
それは諸事情による連載終了・打ち切りだ。
原因はいろいろあると思うけど、読者は大好きな作品の続きを楽しめなくなるどころか大好きな先生の作品をいつ楽しめるか分からないといったものに襲われてしまう。
実際、自分も打ち切りで大好きな漫画の続きが読めなくなるという事態に襲われた。
十分アピールできていなかった、買い支えていなかったと言われればそれまでだ。
だけど、読者だけの責任だけだろうか。
長期間に渡って楽しめるかどうか、打ち切られる可能性があるんじゃないかというのを考えると新しい漫画に手を出すことが億劫になることがある。
常に連載終了・打ち切りという名の不安が付いて回ってくる。
作品の選択の仕方を確立できていない
魅力的だと感じる漫画はたくさんある。
だけど、時間などいろいろな面を踏まえると、全ての作品を選択するというのは難しい。
どうしても楽しむ作品を絞らないといけない時がどうしても出てくる。
ただ漫然に漫画を選択しようとしてもどれが良いか、どれが自分に合っているか分からなくなる。
漫画の海、情報の海に飲み込まれ、道を見失ってしまう。
自分に合う漫画などを見つけるためには選択の仕方を身に付ける必要が出てくる。
作品の選択の仕方について考える
数ある選択肢を限りなく絞っていくが重要になってくると思う。
絞り方は人それぞれあるのではないでしょうか?
自分の思う選択の仕方は
- 自分の趣向を分析する
- Twitterを利用する
- 漫画を取り扱ったサイト・ブログをチェックする
- コンペをチェックする
- 書店のPOPをチェックする
の5つ。
自分の趣向を分析する
まずは選択する以前に自分の趣向を理解するところから始まる気がする。
- 好きなジャンル
- 好きな作風
- 好きな先生は誰か
- 苦手なジャンル
- 苦手な作風
- 苦手な先生はいるか
- 普段からどのような作品を楽しんでいるか
など挙げ出したらキリがない。
自分が何を好み、何が見たいか、何が苦手かを一度見直す必要があるのかなと。
とりあえず、面白い作品と言っても人によって面白いかどうか異なるし、どういった面白さを求めているかをハッキリさせると選択肢を絞れると思う。
実際、自分は百合を軸に作風が自分に合っているかどうか、興味のあるテーマかどうか、1話を読んだ感触はどうかなどを踏まえて漫画を選んでいる。
もちろん、百合以外の漫画を読む際も自分に合っているかどうかは大事にしている部分だ。
自分の趣向やニーズを整理し、選択肢を限りなく少なくすることが作品選びに迷わないコツだと解釈している。
Twitterを利用する
とりあえず、Twitterを活用するのも自分に合った漫画選びのコツな気がする。
Twitterはいろいろな人間が利用しており、自分の興味のあるジャンルに詳しい方に出会えるだけでなく、好きな漫画の先生とつながる場合も。
SNSからさまざまな情報を収集することができる。
漫画に関しても例外ではない。
いろいろな漫画の1話をお試しで読めたりする。
フォロワーさんや漫画家さんがツイートまたはRTしている作品に絞るだけでも選択肢はグッと減るのかなと。
ちなみに自分はフォロワーさんはもちろん、とある漫画家さんや編集者の方がきっかけでお気に入りの作品を見つけることができた。
漫画を取り扱ったサイト・ブログをチェックする
漫画を取り扱ったサイト・ブログをチェックし、気になった作品を見つけるのも選択肢を絞る方法の一つ。
皆さんは普段どのようなサイトやブログを閲覧しているでしょうか?
サイトやブログによっては取り扱っている作品やジャンルを絞っている。
自分は百合ナビというサイトをチェックしていたりする。
百合ナビは百合作品を専門に取り扱うサイト。
百合作品を調べるのに利用している方も多いのかなと。
気になるサイトやブログがあれば、一体どのような作品をレビューしているかチェックし、読みたいなと思った作品を絞っていくのもありな気がする。
サイトやブログを見る目的は
- 新しい作品をチェックする
- 気になる作品が面白いかどうか
- 気になる作品のネタバレが見たい
- 好きな作品の最新巻がいつ発売するか
- 作品の考察を深めていく
など多岐に渡る。
自分の信頼できるサイトやブログを見つけるのは漫画に限らず、どのジャンルにおいても大事なことなのかもしれない。
コンペをチェックする
世の中にはさまざまなコンペが開催されている。
漫画の場合、
- 次にくるマンガ大賞
- みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞
- このマンガがすごい!
- 百合ナビによる百合漫画総選挙
などが挙げられる。
ノミネートされている作品はコンペによってまちまち。
だけど、選択肢を大幅に絞ることが可能だ。
次にくるマンガ大賞2020のコミックス部門にノミネートされている作品は全部で50。
多いかどうか判断するかは皆さん次第だ。
だけど、闇雲に漫画を選ぶよりもノミネートされている作品から選択する方がはるかに楽。
絞られた作品の中から、学園モノだったら学園モノ、SFだったらSF、百合だったら百合といった具合に絞っていくことで自分に合う漫画選びが楽になる。
ちなみに次にくるマンガ大賞2020でノミネートされた百合作品は以下のものが挙げられる。
コミックス部門の場合、50ある作品の中から8つに絞れるだけでも大きいのではないでしょうか?
Webマンガ部門の場合はさらに選択肢が絞られる。
後は作品の概要、試し読みを行い、自分に合うかどうか判断していくだけ。
1話だけでは全て判断できるわけではないものの、作品のタイトルや表紙、ジャンル、1話の感触で読むかどうかの見極めはある程度できる。
コンペにノミネートされた作品のほとんどが知っているもしくは読んでいるものがほとんどだという方もいるかもしれないが、年に数回行われるコンペはチェックしておいて損はない。
書店のPOPをチェックする
書店のPOPには作品に関する情報が要約されている。
一体何が魅力かをチェックし、読むかどうか見極めるのもありだ。
書店によっては1巻だけ試し読みする機会もあったりする。
時には選択しないことも大事
選択するばかりではなく、選択しないことも大事になる。
選択しないというのは無差別に漫画を読めというのではなく、今読んでいる漫画について造詣を深め、選択する機会を作らないということだ。
新たな作品に出会うことも大事だけど、今楽しんでいる自分の好きな作品を振り返るのも時には必要になる。
初心に帰れるのに加え、今まで読んでいた中で気付かなったものに気付く可能性があるからだ。
人によって振り返るペースは異なるものの、広く開拓するだけでなく立ち止まって今まで触れた作品を振り返る時間は作っておきたいところ。
最後に
これまでたくさんの作品が登場し、多くのファンを獲得したものもあれば静かに終了したものも数多く存在する。
心から好きと思えるものを見つけるためには、自分は一体何を好んでいるかなどを知る必要があるのではないかなと。
誰かから受動的に「これ良いよ」と勧められて楽しむのもありだけど、全てが自分に合うものを勧めてくれるとは限らない。
最後、頼りになるのは自分の感性だ。
自分なりの地図や軸を持ち、膨大な数の作品中から自分に合った1つを見つけることが大事だと思う。
選択したものの中には予想外のものを見せてくれる可能性だって十分ある。
これから先、たくさんの作品との出会いと別れを繰り返していく。
それでも数ある作品の中から自分だけの一番星を見つけていきたいものだ。
後、これから出会う百合はもちろん、いろいろな漫画好きな方と「この漫画アツいよ!」とか「あの作品良かった」「ブログやTwitterで取り上げてた作品面白かったよ」といったやり取りも交わしたいですね。
長くなりましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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