【感想・考察】『恋する狼とミルフィーユ』10話~誰がために涙を流す~

赤ずきんと狼達の戦いを描いた百合漫画『恋ミル』こと『恋する狼とミルフィーユ』。

血で血を洗う戦いはどこか惹かれるものがあります。
今回は『恋ミル』10話の感想や話のポイントになる部分について紹介します。


基本情報

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タイトル『恋する狼とミルフィーユ』10話
サブタイトル黎明の戦い③
作者うがつまつき(@ugatsu)
掲載誌電撃マオウ2021年5月号
出版社KADOKAWA
発売日2021年3月27日
ISBN4910164110513
コミックウォーカーhttps://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_AM01201685010000_68/
配信【ブックウォーカー】etc

『恋する狼とミルフィーユ』10話の内容

『恋ミル』10話は天狼星姫がついに鋏を取り出し、アカネ達に牙を剥く様子が描かれていました。
その強さに圧倒されるアカネとガーネット。
怒りと哀しみにより、天狼星姫は冷静さを失ってしまう。

絶体絶命のピンチかと思ったその時、エミリアの魂が麻綾に呼びかけた。
麻綾はエミリアのため、天狼星姫のため、天狼星姫を倒すことを決意。
果たして、麻綾は天狼星姫を救うことができるのか。

『恋する狼とミルフィーユ』10話の感想

狼って本当に悲しい運命背負っているなとしみじみ感じた。

狼になったらなったで人に戻れない上、戦いの渦に巻き込まれるし。
その際、大切な人を失うことも。

戦闘シーンは見ごたえあったし、天狼星姫の哀しみや狂気がしっかり伝わる回だったんじゃないかと思う。

血が結構飛んでいたような。
そして、何よりアカネを庇う麻綾がカッコ良過ぎる。
我が身を犠牲にしてもアカネは守るという感じが伝わってくる。
麻綾の隣に立って手を握るのは天狼星姫じゃなくてアカネなんですよね。

ラストの麻綾の真っ直ぐな目は力強くて好き。

そして、天狼星姫やアンジェリカの太ももがですね…

『恋ミル』10話は天狼星姫の哀しみや狂気、カッコ良さなどが思う存分発揮された回だったと思う。

『恋する狼とミルフィーユ』10話の強み

『恋ミル』10話は見どころはこの辺り。

  • 強さの代償
  • 麻綾が天狼星姫に抱いた疑問
  • アンジェリカの呼びかけ
  • エミリアの意志
  • 麻綾の決意

強さの代償

天狼星姫は赤ずきんのエミリアを喰らったことで力を得ていました。

10話でもその強さを遺憾なく発揮していたのが印象的です。
ただ、強さと引き換えに大切なものを…

力を手に入れても大切な人がいないと満たされない。
天狼星姫が欲しかったのは力よりもエミリアとの幸せな日々。
そう考えると、天狼星姫は悲しい人だと感じますね。

ちなみに、天狼星姫の必殺技である「電光影裡斬春風(でんこうえいりにしゅんぷうをきる)」は禅語である電光影裏斬春風から来ているのでしょう。
稲妻で春風を斬っても手ごたえはないという意味があります。
バターナイフでバターを切るかの如く、相手の体を一瞬で切り裂くというのを表現しているのかなと。
電光影裡には、人の命は短いけど魂は滅びないという意味があるそうな。

夏目漱石の『吾輩は猫である』にも「電光影裏に春風を斬る」という言葉が登場していますね。

麻綾が天狼星姫に抱いた疑問

麻綾が天狼星姫に100年間、どんな気持ちで生きていたか疑問に感じていました。

その答えは天狼星姫の顔に表れているような気がします。
この100年間は地獄のような100年間だったのではないかなと。
天狼星姫の顔は泣いているとしか思えません。

エミリアと別れ、エミリアの面影を探し続け、ずっと独りぼっちだったのでしょう。
麻綾にずっとおなかいっぱいで何もいらないと言っていましたが、それはエミリア以外は何もいらないということ。
エミリア以上に美味しいものは存在しないと言っているのかなと解釈しています。

食事で満たされることは無い、もうエミリアの血が飲めないと悲しさが伝わってきますね。

アンジェリカの呼びかけ

暴走した天狼星姫には、アンジェリカの必死の叫び声も届きません。
アンジェリカもまた、天狼星姫の前に倒れます。

「戻れなくなる」とアンジェリカは言っていましたが、それは違うんじゃないかなと。

天狼星姫はもうすでに戻れないところまで来ています。
普通に考えたら、大切な人の顔を間違えるようなことはしないわけで。
この世にはいないエミリアを追い続けており、エミリアと過ごした過去から抜け出せていません。
実際、麻綾を麻綾として見ていませんでした。

アンジェリカは本当に辛すぎますね…

エミリアの意志

エミリアが麻綾に天狼星姫を助けてあげて欲しいと呼びかけます。
哀しみから解放して欲しい・苦しまないようにしてあげて欲しいというところでしょう。
その理由は大切な人だから。

エミリアが天狼星姫に何があったかを麻綾に教えていました。
天狼星姫の記憶から察するに、アカネと同様にエミリアと辛い別れをしたのでしょう。
エミリアが殺されたとか。
エミリアと一緒にいるためにエミリアの血肉を喰らったといったところかなと。

麻綾の決意

エミリアの願いを聞いた麻綾は天狼星姫を倒すことを決意。

全てはエミリアのため、天狼星姫のためです。
また、麻綾は天狼星姫とエミリアと過ごした過去を生きるのを拒み、アカネと過ごすこれからの未来を選択しました。

それでも、麻綾は天狼星姫に最大限の優しさは見せていたのかなと。
エミリアを想う気持ちを尊重していましたし。

最後に

『恋ミル』10話は麻綾がエミリアの願いを聞き、天狼星姫を倒す決意をした瞬間が描かれていました。
天狼星姫との死闘の末に何が待っているのか気になって仕方ありません。

今後の展開も見逃せないですね。

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