【感想・考察】『お菊さんはいちゃ憑きたい』3話~キッチンはマイステージ~

『お菊さんはいちゃ憑きたい』3話の感想に加え、話のポイントをいくつか紹介します。

作品をおさらいしたり、ちり先生の作品に触れるきっかけになれば幸いです。


基本情報

タイトル『お菊さんはいちゃ憑きたい』3話
サブタイトルお菊さんは振る舞いたい
作者結野ちり(@yuinochiri04)
掲載誌コミックウォーカー・ニコニコ静画/th>
出版社KADOKAWA
配信日2021年9月18日
コミックウォーカーhttps://ncode.syosetu.com/n8792em/
ニコニコ静画https://www.tugikuru.jp/novel/content?id=35771

『お菊さんはいちゃ憑きたい』3話の内容

『お菊さんはいちゃ憑きたい』3話は、お菊さんが涼世に絶品の豆腐料理を振る舞う様子と四谷のお岩の復活が描かれていました。

お菊さんに優しい一面を見せる涼世。
そんな、お菊さんに異変が…

『お菊さんはいちゃ憑きたい』3話の感想

ちり先生のやりたいことを全部詰め込んだといった感じの回だと思った。

内容が充実していて、面白かった。
バラエティ豊富でいろいろな方に刺さるように考えられていたんじゃないかなと。

涼世とお菊さんの温かくも濃厚な百合は尊い…

だけど、そんな尊さの中にもドロッとしたマッドネスな感じを落とし込んでいた。

予想外のボディーブローにやられた…

江戸時代に関する知識といい、怪談に関する知識といい、『スカーレット』が終わってからいろいろな準備をしていたんだろうなとしみじみ感じた自分がここにいる。

そして、前作のDNAをしっかり受け継いでいるのも印象的。

読者を楽しませたい・百合が好きというのを実感できる良い回だった。

涼世を感じるお菊さん

お菊さんが涼世に憑依し、涼世を感じていたのが印象的。

その様子は、上方落語を題材にした百合漫画『うちの師匠はしっぽがない』を思い出させます。

DSC_2553.JPG

『うちの師匠はしっぽがない』でも皿屋敷を題材にした話が出ており、地獄に堕ちたまめだを救出するために井戸の亡者・お菊さんが協力していました。
ちなみに、アニメ化が決まった『うちの師匠はしっぽがない』も面白いので、興味のある方はこちらも是非是非。
まめだの救出劇も間一髪なのに加え、泣ける要素がとにかく多くて見応え十分です。

お菊さんが涼世を感じていた時、涼世もまんざらではなかったような…
身体なんて貸すんじゃなかったと言っていたものの、事実上、生殺与奪の権をお菊さんに握らせっぱなしのような気がしないでもありません。

番長皿屋敷をイメージした扉絵

扉絵は、井戸と枝垂れ柳を背景にしたお菊さんのソロショット。

番長皿屋敷の画をモチーフにしています。

日本の有名な心霊スポットに曰くつきの井戸があったりするのを思い出しますね。

枝垂れ柳には、「わが胸の悲しみ」「愛の悲しみ」「自由」といった花言葉があります。
悲しい別れ・恋の悲劇などを感じさせます。

お菊さんも生前、辛い別れがあったのかなと。
そして、本当の意味で自由を掴み取るため、涼世と行動を共にしているのかなと想像を掻き立てられます。

お菊さんの愛情料理の数々

お菊さんがキッチンという名のマイステージに立つと、古くなった食材を次々と絶品料理に大変身させていきます。

今回のテーマ食材はズバリ豆腐!

お菊さんは豆腐に無限の可能性があると言っていました。
MUGEN SHINKA~という文字と羽が印象的。
無限と進化と羽を見ると、『デジモンアドベンチャー』の「Butter-Fly」がですね…
無限大のなんとやらですかと。

豆腐は、いろいろな調理方法があるので無限の可能性があるというのは認めます。

お菊さんが作ったのは、こちらの3品。

  • ひりょうず
  • うどん豆腐
  • 鶏卵様(たまごどうふ)

ひりょうずは、がんもどきのこと。
元々は、もどき料理で肉の代用品として作られたそうです。
もどき料理では、豆腐以外にも麩や湯葉、芋などが使われることも。

うどん豆腐は、豆腐をうどんのように細く切った物。
『中華一番』の豆腐やおからを使ったあんかけ焼きそばとか『食戟のソーマ』に出てきたじゃがいものデンプンを活かした豪雪うどんなどが頭に浮かびます。

鶏卵様は白身の部分を豆腐で作り、黄身の部分をさつまいもで作った料理。
お菊さんは、うどん豆腐の上に乗せていました。

お菊さんの異変

ご飯を食べられないお菊さんに対し、涼世が自分の身体に憑依して食べれば良いと提案します。

ありがとうと言いつつも、恨めしい顔で「許せない」と意味深な言葉を…
どうして、そんな言葉が出てきたのか気になるところです。

許せないというのは、濡れ衣を着せられた時に助けてくれなかったから?
濡れ衣を着せられて助けてくれなかったのを許せないとしたら、自分を見殺しにして生き続けるなんて酷いと言いたいのか。

お菊さんが涼世に怨念を向けるなんてあるわけないと、涼世は感じていましたが、果たして本当に…

涼世の先祖は、お菊に一体どんなことをしていたかも今後のキーになってきそうです。

ちなみに、お菊さんは、料理を教えてくれた大切な人をあまり覚えていないと言っていたのも印象的。
特に、嫌な思い出を忘れているといった感じもしますね。

四谷怪談!お岩の怨念!!

3話のラストに日本三大幽霊である四谷怪談のお岩が登場します。

涼世やお菊さんと一体どのようなやり取りを繰り広げるのか気になるところ。

四谷怪談を描いた作品が数多く存在しており、何かしらの作品に触れた方も多いのかなと。

最後に

『お菊さんはいちゃ憑きたい』3話は、お菊さんが涼世のために絶品料理を振る舞いつつも、意味深な言葉を投げかける様子が描かれた回。

お岩とどのような戦いを繰り広げるのか、今から楽しみですね。

前述でも触れましたが、『うちの師匠はしっぽがない』の感想なども紹介しているので、気になる方はチェックしてください。
後、ちり先生の前作『スカーレット』の感想や考察もあるので、良ければそちらもチェックして頂けると幸いです。

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