【感想・考察】『姉の親友、私の恋人。』4話~作中描かれた聖奈と菊のデートについて掘り下げる~

『姉の親友、私の恋人。』4話で特に印象に残った部分・ポイントだと感じた部分について語っていきます。

作品をおさらいしたり、作品に触れるきっかけになれば幸いです。


『姉の親友、私の恋人。』4話の内容

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『姉の親友、私の恋人。』4話の内容を箇条書きで説明すると、こういった感じになります。

  • 聖奈と菊の初デート
  • 聖奈が優奈に対する想いに気付く
  • 菊が聖奈に優奈と向き合うことを促す

恋人になった聖奈と菊がデートでカフェや映画館を訪れた後、聖奈が菊の家に訪れる様子が描かれていました。
菊は、聖奈の想いを汲み取り、優奈と正面から向き合い、前に進むことを後押しします。

聖奈と菊の初デート

恋人になったばかりの聖奈と菊が初デートと初っ端から読者の心を掴みにかかっていたなと思った。
最も、聖奈と菊の間に微妙な距離がありましたが…
微妙な距離感から生まれる聖奈と菊のコミュニケーションやどのように距離が縮まっていくかも『姉親』の見どころだと解釈している。

ちょっとずつ、自分の想いに気付き、向き合っていく感じがですね…

急ぐんじゃなく、聖奈のペースで歩くような早さで関係性を話を進めていくところが良い。
聖奈の繊細な一面がより引き立つような。

4話の中で自分のペースで行こうと気遣うシーンは個人的に1番推したい部分。

後、初デートで菊の家に聖奈が上がるというのもアツいような。
それにしても、菊の家ってスッキリしているけど、細かなところでおしゃれだなと感じたりした。

スッキリしている分、聖奈を受け入れるだけのスペースがあると捉えられなくも。

カフェにあったダリア

聖奈と菊が訪れた真瀬のカフェに訪れていました。
真瀬は、1話に登場したダイアモンド・フロストを作った女性ですね。
1話に関する感想も書いているので、気になる方はチェックして頂けたらなと。
下にリンクを貼っておきます。

http://antaressmangakanso.iiblog.jp/article/482265154.html?1633263870

カフェには、ダリアが。
ダリアは、キク科の植物です。
メキシコの国家として知られているとか。

ダリアの花言葉は、以下の通り。

  • 華麗
  • 優雅
  • 気品
  • 移り気
  • 不安定
  • 裏切り

花の色によっても花言葉が変わってくる。
『姉親』の世界観や聖奈達を表すのにふさわしい花のひとつだと思う。

聖奈達は気品に溢れつつも、どこか不安定といった感じがする。
「華麗」や「優雅」といった花言葉に目が行きがちかもしれないが、「裏切り」という花言葉は作品の魅力や奥深さをより一層引き立てている気がするんだ。

『姉親』において、さまざまな「裏切り」が登場した。

  • 聖奈と菊が付き合う→優奈に対する裏切り
  • 菊が優奈と付き合う→聖奈に対する裏切り
  • 優奈が菊と別れる→菊に対する裏切り
  • 優奈が他の誰かと結婚する→聖奈と菊に対する裏切り
  • 聖奈が優奈と距離を置く→優奈に対する裏切り

いくつもの裏切りがあって、今があると考えたら、聖奈達の関係はかなり複雑だ。
目を背けても、辛い事実が待っているとか…

「不安定」という花言葉は、聖奈達の心を表すのにふさわしい。
繊細でちょっとの力が加わると、一気に拗れてしまいそうな。
だからこそ、菊は聖奈のペースに合わせていたんだと思う。

「移り気」は、優奈の恋愛かなと。

ダリアひとつで作品のストーリーやキャラクターのバックボーン、心を表現しているところから、先生のこだわりが伝わってくる。

こういった部分から、いろいろ読み取れるところも『姉親』の強みだと思う。
読めば読む程、奥深さを感じられる。

奥深さが感じられるかどうかも何度も読みたくなるかどうかの決め手になるんじゃないかなと。

ちなみに、聖奈がサンドイッチにナイフを入れようとした際、菊の言葉を聞いてその手を止めていたのも印象的。
菊の話を聞いていたというよりも、自分の選択・行動が間違っているのではないかと考え、その手を止めていたような。
切るのに少し時間がかけることで聖奈の迷いを表していた。

食べ物にナイフを入れる動作でキャラクターの心理状況を表すというのは、『欠けた月とドーナッツ』でもありましたね。

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好きな人のために一体どうすれば良いのか分からないといった気持ちやひとつの恋に区切りをつけた様子を表現していました。
『欠けた月とドーナッツ』が好きで『姉親』4話を読んだ方の中には、『欠けた月とドーナッツ』を頭に浮かべた方もいるのではないでしょうか?

似たようなエピソードを収録した『欠けた月とドーナッツ』3巻の感想・考察もブログで紹介しているので、気になる方はチェックしてください!

http://antaressmangakanso.iiblog.jp/article/483557096.html?1633266282

ちなみに、まだ『欠けた月とドーナッツ』を読んでいない方もいると思うので、1巻の感想もチェックして頂けたらなと。

http://antaressmangakanso.iiblog.jp/article/476637246.html?1633266349

映画に登場した向日葵

聖奈と菊が映画を見ていましたが、そこにはスクリーンいっぱいの向日葵が。

向日葵も『姉親』をはじめ、いろいろな作品で登場している。
向日葵の花言葉も見ていこうかなと。

  • 私はあなただけを見つめる
  • 情熱
  • 崇拝
  • 憧れ
  • あなたを幸せにする
  • 愛慕

誰かに対する愛情といった意味合いを持っているのが分かる。
聖奈は優奈だけを見つめていました。
優奈が他の誰かと一緒になることで物事に対する情熱が失われていくと…
崇拝や憧れ、愛慕といった感情も抱いていたのかなと解釈している。

最も、「私はあなただけを見つめる」という花言葉は菊にも通ずる部分があるのかなと思う。

かつて優奈を見つめていた菊が聖奈だけを見つめていると。
聖奈を幸せにするために聖奈を気遣っていましたね。

時には、聖奈が避け続けたことを正面から向き合うよう背中を押すと。

菊もまた、聖奈を深く愛しているから。

映画を見ていた聖奈が涙を流していたのも印象的だった。
菊とのデート中、優奈のことをずっと考えていたのでしょう。
恋人である菊が隣にいるのにも関わらず。

菊の一押し

聖奈が菊の家に上がったシーンも外せない。

菊が聖奈がどんな感情を抱いているかを察しているのに怖さを感じていた聖奈が印象的だった。
聖奈の一言、一言に重みがあるのもポイントかなと。

菊の恋人になったけど優奈に対する恋心は変わらない・優奈に対して恋愛感情を抱いていることを認めるのが怖い・優しい人間にすがり続けるのは嫌だと色々な感情がグルグル渦巻いているような感じがした。

恋や人間関係は複雑だということを実感する。
まっとうな言葉だけでは片付けることができない。

だけど、菊は聖奈の懐に飛び込み、温かく包み込む。
尊いの一言に尽きる。

その優しさの前には、全てをさらけ出す以外、選択肢はない。

大切なら距離を置くのはおかしいと聖奈は言っていたけど、おかしくはないと思う。
近くにいれば好きな人のいろいろな感情を向けることはできるけど、近ければ近い分、相手を傷つける可能性も…

大好きな優奈を傷つけたくないからこそ、距離を置くんだと思う。

極めつけは、菊のこの言葉。

「…いつか私が君の安心できる場所になれればいいなぁ」
『姉の親友、私の恋人。』4話から引用

今の聖奈にこの一言は優し過ぎる…

優奈と話して欲しいと言ったのは、そうしないと前に進めない・菊との本当の恋が始まらないといろいろ想いがあったから。

何より、聖奈が幸せになって欲しいから。

聖奈と優奈が幸せになるためには、互いに正面から向き合うことが必要なんだなと。
ただ、優奈と話すよう言うのではなく、今の聖奈が言える範囲でも良いと気遣いが見られるのも良いですね。

聖奈のペースや性格などを尊重している。

聖奈との距離感を上手く掴んでいるのではないかと解釈している。

優奈が好きと聖奈が言ったら、菊が知っていると返すのは単純にズルい。

だからこそ、聖奈は菊に色々な感情を向けるのかもしれない。

最後に

『姉親』4話は、聖奈と菊のやり取りや距離感をより魅力的に、より丁寧に描いた回でした。

聖奈は、優奈にどんな言葉を投げかけるのか気になるところ。

次回も見逃せない。

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