『自由しかない女たち』3話の感想と考察を紹介します。
作品をおさらいしたり、作品に触れるきっかけになれば幸いです。
基本情報
| タイトル | 『自由しかない女たち』3話 |
|---|---|
| 作者 | サクタロー(@sktr_sgt) |
| 掲載誌 | 月刊ビッグガンガン2021年11月号 |
| 出版社 | スクウェア・エニックス |
| 発売日 | 2021年10月25日 |
| ISBN | 4910288961114 |
| 配信 |
『自由しかない女たち』3話の内容
『自由しかない女たち』3話は、うみはる・アオキ・ぽん酢が蒲田で行われたイベント・エンジェルマーケットを満喫する様子が描かれていました。
エンジェルマーケットの会場は、大田区産業プラザPiOですね。
自分もとあるイベントでお世話になった記憶が。
エンジェルマーケットの元ネタは、僕らのラブライブ!でしょう。
後、蒲田と聞くと、蒲田行進曲のイメージが…
駅の広告
うみはるとアオキが待ち合わせしていた駅には、3つの広告が。
それぞれ印象的なことが書かれていたんですよね。
- 介護スタッフ募集:大切な人に必要なケアを
- HARENOHIスポーツ:優秀な選手に最高のパフォーマンスを
- 未来のために今できること
いずれも、誰かの現在や未来に寄り添った内容になっている。
『自由しかない女たち』は人生をテーマにしており、背景からも作品のテーマを感じることができる。
うみはるやアオキは互いに助け合っていましたね。
そして、ぽん酢にも手を差し伸べていたのも印象的でした。
序盤から「これは!」と感じさせる演出を用意してくるサクタロー先生は凄いなと思う。
介護スタッフの募集の広告を見ていると、人は1人では生きられない・誰かに支えられているというのを実感する。
ちなみに、駅でうみはるとアオキが同人誌を運ぶカートについて話していたのもポイントじゃないかなと。
お金を出せば、もう少し自由になれたはずなのに、そうしなかったよね的な。
移動が楽になると自由になれる時間が増えるだろうし。
イベントでの優越感
エンジェルマーケットの会場で優越感に浸っていたうみはるが可愛かった。
本音を口に出していたのをアオキが咎めていたけど、それもまた優しさ。
列に並んだ人達は、うみはるの言動を見てどう思ったんだろうか。
気にしていない人もいれば、カチンと来た人もいるのかどうか気になったりする。
イベント開始時間や店の開店時間を待ったりするのが大変だと感じる時もあるから、うみはるの気持ちを分からなくはない。
列に並んだ人達は、長い時間並んでいたんだろうなと。
それだけ推している作家さんの同人誌やグッズが欲しいということでしょう。
苦労して手に入れた時の喜びは、想像以上に大きい。
こういった感覚は、同人誌とかだけじゃなく、ほぼ全ての分野に共通していると思う。
アオキがお世話になっている印刷会社
アオキがお世話になっている印刷会社の元ネタは、株式会社栄光でしょう。
同人誌印刷やグッズ製作に携わっている会社ですね。
こちらが株式会社栄光で刷られた同人誌の一例。
同人誌を出しているもしくは普段から買っている方だと、「あっこの印刷会社は!!」とか感じたりしたのだろうか。
株式会社栄光:https://www.eikou.com/
頼もしい背中
ぽん酢の同人誌を手に入れるため、うみはるが八面六臂の活躍を見せていたのが印象的。
うみはるの背中を見て、「頼もしい背中だ…」とアオキも呟いていましたね。
それを言ったら、扉絵のアオキの背中も頼もしいよと言いたい。
うみはるとアオキの背中は、『自由しかない女たち』3話における見どころのひとつなんだと思う。
ちなみに、ぽん酢とのやり取りから察するに、うみはるがぽん酢の同人誌を楽しみにしていたのが分かる。
ぽん酢の同人誌のサンプル良かったからの在庫の少なさに仰天するうみはるは、まるでジェットコースターのようだった。
ぽん酢がうみはるを風のような人だと感じるのも無理はない。
だけど、そんなうみはるを見ていて楽しい。
アオキもぽん酢もそんなうみはるの一面が好きなんだと思う。
初めてのファンレター
ぽん酢がしゃけに宛てたファンレターも『自由しかない女たち』3話の見どころだ。
ファンレターやTwitterとかのメッセージが作家の支えになるんだろうなと感じたり。
ファンからのメッセージと聞くと、とある先生のことを思い出す。
うみはるとぽん酢がしゃけのことで饒舌になっていたのが印象的。
好きなことになると、饒舌になりますよね。
もっと語っていたいというか。
好きなことについて語り合ううみはるとぽん酢が本当に可愛い。
うみはるの「わかる」には重みがあった。
ちなみに、ぽん酢の書いたファンレターの文字数は、2000字。
それだけ言いたいことがある・熱い気持ちがあるんだというのが伝わってくる。
神という名の人間
ぽん酢がしゃけにファンレターを渡そうとするシーンでアオキが活躍していたのも印象的。
いざという時、アオキが頼りになるんですよ。
2話の時もコンカフェに慣れないぽん酢を優しくフォローしていましたね。
ぽん酢の背中を押すアオキがマジで優しい。
ここぞという時に的確なフォローを入れる姿にシビれる。
極めつけは、ぽん酢が長文で迷惑じゃないか・自分の感性の押しつけになっていないかと感じるシーンだ。
アオキの一言がインパクト抜群だった。
神も生きてるんだもん
うれしいに決まってるじゃん
『自由しかない女たち』3話より引用
しゃけの気持ちはもちろん、アオキや他の作家の気持ちをぽん酢に伝えていましたね。
アオキの言葉は、心の真ん中に刺さる。
同人誌即売会はもちろん、アイドルの握手会とか作家のサイン会とかも共通していると思う。
アオキと話した後のぽん酢は、どこか晴れやかでしたね。
しゃけに全力の想いを伝えていたぽん酢はクールだった。
ちなみに、神も生きているというのは、憧れの神も自分達と同じ1人の人間だと言っているのかなと解釈している。
自分が言われて嬉しいことは何か、どういうこと言ったら傷つくかとかいろいろ考えないといけないなと感じた自分がここに。
できていない部分も多いから、尚更ですね。
スペシャルな毎日
エンジェルマーケットが終わり、うみはる・アオキ・ぽん酢は打ち上げ。
イベント終わりのビールは、正義。
うみはる達を見ていると、酒が飲みたくなる。
うみはる、気持ちのいい飲みっぷりだった。
毎日が今日みたいに楽しければいいのになって
『自由しかない女たち』3話より引用
楽しい時間は、あっという間。
終ったら、辛い現実に引き戻される。
楽しいと辛いを交互に味わっているような気がする。
辛い山を乗り越えた先に楽しい時間というデッカイ宝があるから、辛い現実を頑張れるのだと思う。
ちなみに、ぽん酢の言葉を聞いていた時のうみはるとアオキのやり取りも見ていて楽しい。
アオキの的確なツッコミが光っていた。
最後は、うみはるが綺麗に締めると。
ぽん酢がうみはるとアオキのようになりたいと言っていたけど、すっかり馴染んていたような。
素質あるといううみはるの言葉に同意。
限りある自由を自分のために
うみはるが大人になって得た自由には限りがあると実感していたシーンも外せません。
自由が無くなる理由は、仕事・家庭の事情・健康・予想外のアクシデントといろいろある。
だからこそ、限りある自由を力いっぱい楽しめるんだろうなと思う。
うみはるの雰囲気にアオキとぽん酢は大きな影響を受けているのが分かる。
最後の「行く!」というアオキ達のセリフに迷いが無かった。
幕の下ろし方も本当に綺麗だった。
背景という名のオーパーツ
『自由しかない女たち』3話も背景の描写がとにかくヤバかったですね。
それでいて、うみはる達が埋もれていない。
うみはる達の存在感を強めていた良い背景描写だったと思う。
大田区産業プラザPiOといい、駅や居酒屋のメニュー表と細部まで描き込まれているのヤバ過ぎるだろと言いたい。
街灯の光も背景を、うみはる達を引き立てていたのも印象的だった。
随所にこだわりが散りばめられていた。
最後に
『自由しかない女たち』が終わりとか、単純に寂しいの一言ですね。
1話、1話、読み応えあっただけになおさら…
物語は終わるけど、うみはる達の人生は終わらない。
一体どんな毎日が待っているのだろうか。
細部までこだわり抜いた作品はやっぱり好きですね。
サクタロー先生の次回作が早く見たい。
今はただ、『自由しかない女たち』の余韻に浸っていたい。
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