【感想・考察】『きもちわるいから君がすき』3話に登場したマフラーについて

『きもちわるいから君がすき』3話の何がヤバかったか・作中の演出に関する感想と考察を紹介します。


基本情報

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タイトル『きもちわるいから君がすき』3話
作者西畑けい(@nishihatak)
掲載誌まんがタイムきらら2022年3月号
編集部のTwitterアカウント@mangatimekirara
出版社芳文社
発売日2022年2月9日
ISBN4910083450325
サイズB5

『きもちわるいから君がすき』3話の内容

『きもちわるいから君がすき』3話は、司と依子が学校の屋上で司の愛情たっぷり弁当を一緒に食べる話。
依子のエッジの効いた言葉が司を攻めるのに加え、優しい一言が司の心を優しく包み込む。

そして、司が依子に貸したマフラーについても掘り下げられていました。
司と依子の純愛物語はさらに加速していく。

『きもちわるいから君がすき』3話の感想

まずは、4話目決定おめでとうございます!という言葉が頭に浮かぶ。
一山超えた感じがする。

百合が濃厚だし、登場するヒロインが可愛い上に細かな演出が秀逸で1話、1話のクオリティが高い。
3話も例に漏れずといったところだ。
Twitterとかを見ても、読者を確実に獲得している印象がある。

3話で特に印象的だったのは、以下の4つ。

  • 司の愛情たっぷり弁当
  • 依子がマフラーに込めた想い
  • 光と影の演出
  • 雪に関する掘り下げ

今から、上記の4つに触れていくので、気になる方はチェックしてください。

司の愛情たっぷり弁当

冒頭で司が作っていたお弁当でしょう。
偏った食生活を行っている依子に対する気遣いが見られる。

依子を気遣うところがマジで尊いですね…

栄養バランスとボリュームを気遣っているのが分かる。
依子が嬉しくないと感じるわけないだろ!と言いたくなる。
肝心の味は、ヤバかったみたいですが…

味以上にヤバかったのが依子の口から出てくる弁当についての評価だ。
味や見栄えについてズバズバ言って、司の心をズタズタにしていた。
これも全ては、司に対する愛ゆえに…

読んでいて、止めてー!司のライフはゼロだ!!とページに向かって叫びたくなった。

屋上の上で仲良くお弁当タイムで終わらせないところも『きもちわるいから君がすき』の持ち味なのだと思う。
バキバキに司の精神を削った後で感謝の気持ちを伝える依子がイイ…
司の弁当の感想を伝えていた時、ガチで笑っていなかった気がする。
弁当の中身見た時、『まんが日本昔ばなし』ではないけど、ご飯多くないですか??と感じたけど。
ご飯の量だけ愛情があるんだよと言いたいのだろう。

毎日食べたいと言っていた時の依子の顔が可愛かったな。

依子がマフラーに込めた想い

司のマフラーが再登場していたわけですが、依子の司に対するガチ恋具合を表すのに上手く働いていた。

依子が司のマフラーを洗って返す…わけあるか!!!

司にちゃんと返していたら、大丈夫か???とページに向かって言っている。
依子が渡したのは、新品のマフラー。
司が使っていたマフラーを通販サイトで探していたのだ。

司が使っていたマフラーを返すわけがないと思っていたので、新品のマフラーを渡したと聞いた時は安心しましたね。

理由は、司が使っていたマフラーが欲しかったから。
いつでも・どこでも司を感じていたいという依子の気持ちが十分伝わってきた。

司に新品のマフラーをプレゼントしたのは、ただ単に司が使っていたマフラーを手に入れるためだけではない。
そこには、さまざまな理由が隠されている。

  • 司とペアルック
  • 司を自分のものだとアピールできる
  • 司を束縛できる
  • 司がいつでも依子を感じることができる

司とペアルックになるという表向きの理由はもちろんあるが、それ以上に司を自分のものだとアピールできる・司を束縛できる・司がいつでも依子を感じることができるというメリットが大きい。

ペアルックのマフラーを見たら、誰しもが司は依子のものだなというのが分かるようになる。
そうなれば、司に近づく人間は限りなくゼロになると思う。
また、マフラーを首にすることで司の心身を束縛することができる。
ネックレス・チョーカー・ネクタイ・ネックウォーマー・首輪など、首にする物は、大好きな人を自分のものだというのを伝えるのに十分な代物だ。
それをすぐに実行に移せる依子は単純に凄い。

そして、司はマフラーを見る度、依子のことを思い出すだろう。

離れていても、ずっと傍にいると…

1話で登場したマフラーで司と依子の百合をより魅力的に描くところは、西畑先生の凄いところだ。

光と影の演出

『きもちわるいから君がすき』3話の何が凄いかと聞かれた時、光と影を使った演出も外せない。
物語を展開していく中で光と影を使った演出が秀逸で司と依子の百合や距離感・心理描写を上手く表現している。
ひとつの工夫が作品全体をより魅力的なものにしているのではないかと思う。

光と影を上手く使い分けることで読者の視線を上手く誘導していた。
マフラーや依子のパーソナルスペースに光を当てることで依子の想いや司と依子の距離感を表現している。
依子に光が当たった時は、まるで演劇の舞台で女優が自分の想いを吐露しているかのよう。
ひとつひとつが本当に緻密ですね。

個人的に「おっ!」となったのは司と依子が屋上に上がるシーンだ。
屋上に行けるドアを開ける際、このような構図になっていた。

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司と依子にいる場所に影があることにより、いけないことをしている感じ・2人だけの空間という印象を強調している。
屋上は生徒が立ち入り禁止で司と依子のないしょの場所だ。
それを表現するために影を使うところも評価できる部分だと思う。
司と依子に気付いていないモブキャラを描くことで2人だけの空間というのをさらに印象付けている。

また、暗い階段の踊り場からの銀世界という場面転換により、司と依子のキラキラした一面を引き出しているのではないかなと。

雪に関する掘り下げ

『きもちわるいから君がすき』3話では、雪が描かれていました。
雪も司と依子の百合を描くのに欠かせない要素だ。
景色を美しくするだけでなく、司と依子の純粋な想いを表現することができる。
混じりっ気のない純粋な愛を。
後は、司と依子が互いに抱いている愛情は周囲の雪を溶かす程熱いといった印象を与えている。

こうして考えると、雪を使った演出も物語を盛り上げるためにしっかり機能しているのが分かる。
想いの熱さからか、互いにしんしんと溶けていくと…

あるいは、司の心を依子の色で染め上げていくと。

最後に

『きもちわるいから君がすき』3話は、司と依子の百合はもちろん、作中に散りばめられた演出・ギミックがヤバい回だった。
4話が読めるというのを知って、単純に嬉しいの一言ですね。

早く続きが読みたい。

今月号のきららを読んでいると、『蜂も刺さずばうたれまい』や『星屑テレパス』など、勢いのある作品が多いなとしみじみ感じています。
『きもちわるいから君がすき』がどれだけ爪痕を残せるのか気になるところ。

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