『最果てのともだち』12話の感想と考察を紹介します。
作品をおさらいしたり、触れるきっかけになれば幸いです。
基本情報
タイトル | 『最果てのともだち』12話 |
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サブタイトル | 春のおとずれ |
作者 | 雪宮ありさ(@yukimiya_7sb) |
掲載誌 | まんがタイムきららフォワード2022年5月号 |
出版社 | 芳文社 |
発売日 | 2022年3月24日 |
ISBN | 4910082710529 |
『最果てのともだち』12話の内容
『最果てのともだち』12話は、アサヒが5年生に進級し、ユウと友達になる様子が描かれていました。
アサヒとユウが友達になる一方、キヨは不安を募らせていく…
キヨの夢
キヨにとって、ショッキングな夢からスタートしたわけですが、キヨにとってはショックとしか言い様が無かったですね。
初っ端からインパクト抜群な描写を持ってくるとは…
アサヒの一言、一言が重いんですよ。
アサヒが中学校に進学すること・キヨが小学校を卒業できないことは、残酷な現実。
キヨの目の前にあるドアが閉まっていく描写が描かれていましたが、そのドアが分厚く見えなくも。
序盤の引きが本当に強い。
「約束してくれたもの」というキヨのセリフが夢のショッキングさを物語っていたと思う。
指切りしたから絶対大丈夫だと自分に言い聞かせ、不安な気持ちを押しつぶそうしていたのかなと。
中学校に通うことになったら、廃校に訪れる時間や機会がどのくらいあるのかも気になるところですからね…
素直に考えると、グッと減ってしまう気が…
桜の下でのアサヒとキヨのやり取り
アサヒとキヨが桜の下で会話するシーンは、12話の見どころのひとつ。
キヨの一言、一言は尊くも重いといった印象を受けた。
「ずっとここにいるんだからっ!」というセリフにキヨの想いが集約されている気がする。
アサヒを幸せにできるのは自分だけ・アサヒを笑顔にできるのは自分だけ・アサヒの友達は自分だけと言っているような。
アサヒのことを元気づけたいという気持ちもあるのかもしれないけど、言葉を発すれば発する度、不安が倍増している気がしないでもない。
桜の下に行くのが嫌なのは、毛虫が嫌というよりも別れをイメージさせるからじゃないかと感じた自分がここにいる。
桜の季節は、出会いと別れを連想させるし。
小学校を卒業できないキヨにとって、最も嫌いな花ではないかと解釈している。
クラス替え
アサヒは5年生に進級したということでクラス替えについて描かれていました。
いじめっ子と同じクラス…
ただ、アサヒにとって想定外だったのがユウと同じクラスだということだ。
ユウと仲良くしていた2人の友達は、1人が違うクラス・1人は転校。
転校という形でクラスメイトと別れることもあるなとしみじみ感じた。
一緒に遊んでいた子が転校したこととか思い出したりした。
クラス替えで環境が良くなることもあれば、そのままもしくはより悪化することもあるようなと。
学校の先生ってクラス分けの際にも頭を抱えていそう。
少なくとも、全く悩まないということはないような。
中学で私立や国立とかを選択する子の中に人間関係をリセットできる・いじめに悩まされずに済むかもしれないと感じている子がどれだけいるのか気になるところ。
アサヒのともだち
クラス替えは、決して悪いことばかりではなかった。
ユウがアサヒを助け、友達に。
アサヒの友達になる宣言をするシーン、ジワッと来ますね…
アサヒは、幽霊じゃないからといじめっ子に言うシーンは泣ける。
12話の中だと最高潮だと思う。
その後の「誰かをいじめたりしない優しい人と本当の友達になりたい」という言葉が刺さりましたね。
クラスメイトは、それを聞いてどう思っていたんだろう?
ちなみに、誰彼構わず皆と仲良くなるのは無理だというのは、自分もそう思う。
アサヒの学校生活はどう変わるのかも気になるところ。
ユウがいじめられた時は学校の先生に言うと言っていましたが、それで状況が大きく変わるとはとても…
アサヒを待つキヨ
廃校でアサヒを待つキヨがアサヒとユウが友達になった事実を受け入れられるのか気になって仕方がない。
多分、受け入れられないと思う。
アサヒを独り占めするために何かするようなしないような。
ユウは、アサヒが廃校に行くのを良しとするのか。
これまでの出来事を振り返ると、良い顔はしないでしょう。
最後に
『最果てのともだち』12話は、アサヒが5年生になって、ユウと友達になる様子を描いた回。
アサヒとずっと一緒にいたいというキヨの不安も掘り下げられていたのも印象的でした。
アサヒ・キヨ・ユウがどのような行動を起こすのか気になるところです。
アサヒとキヨを見守る先生は一体どんな選択をするのかも…
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