『私の推しは悪役令嬢。』21話を読んだので、感想と考察を紹介しようかなと思います。
気になる方は、一度チェックしてください。
基本情報
タイトル | 『私の推しは悪役令嬢。』21話 |
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サブタイトル | アモルの詩(うた) |
漫画 | 青乃下(@aonoesu) |
原作 | いのり(@inori_narou) |
キャラクター原案 | 花ヶ田(@Lv870) |
掲載誌 | コミック百合姫2022年8月号 |
出版社 | 一迅社 |
発売日 | 2022年6月17日 |
ISBN | 4910137390829 |
サイズ | B5 |
小説家になろう | https://ncode.syosetu.com/n8792em/ |
pixiv百合姫 | https://comic.pixiv.net/works/7319 |
ニコニコ静画 | https://seiga.nicovideo.jp/comic/56013 |
一迅プラス | https://ichijin-plus.com/comics/2415050555443 |
配信 |
『私の推しは悪役令嬢。』21話の内容
『わたおし。』21話は、クレアの幼馴染・マナリア=スースが学院に転校し、レイにクレアを奪う宣言をする様子が描かれていました。
クレアの初恋の相手でもあるマナリアが学院に波乱を巻き起こす。
クレアの恋の天秤は一体どちらに傾くのか…
レイとマナリアの間に揺れるクレアが描かれた扉絵
天秤の皿に乗って悩ましい表情を浮かべるクレアとその背後にレイとマナリアが描かれた扉絵が美しい。
クレアを巡って、レイとマナリアが争っている感じがします。
2人ともカッコいいですね。
竜虎相搏つといったところでしょう。
天秤は、作中に登場したアモルの詩に触れられている天秤のことかなと。
背景に紫色の花が一面に咲き誇っているのも印象的です。
見た感じプリムラのように見えます。
花びらに切れ込みがあるのがそう感じた理由。
品種がかなり多いのも特徴に挙げられます。
プリムラの花言葉は「青春の始まりと悲しみ」。
母親のミリアを亡くした頃、クレアを元気づけたのがマナリアでした。
その時、感じた恋が再び始まったことと今後、訪れるであろう複雑な三角関係を表しているのかなと。
春の訪れを感じさせる花として知られています。
恋の始まり・新たな戦いの始まりを感じさせます。
こだわりが詰まっていて、良いですね。
紫なのは、マナリアの高貴な面やどこかミステリアスな感じに加え、クレアの不安や葛藤などを捉えているのではないかと解釈しています。
マナリア=スース
マナリア=スースはスース王国の第一王女。
「Revolution」内では、味方キャラとのことです。
味方の時は心強いけど、恋敵になるとこれほど手強い相手はいなさそうといった印象を受けます。
美しさとカッコよさ、確かな強さを兼ね備えています。
一つ一つの所作が美しいけど、レイに対しては心のど真ん中を突き刺すような鋭さを感じなくも。
笑顔とかもキラキラしているんですよね。
マナリアに嫉妬するレイの表情がインパクト抜群だったのもここだけの話。
レイとマナリアがクレアを巡って、いろいろなやり取りを繰り広げていくのも見どころのひとつなのかなと感じています。
アールグレイのセイロンディンブラアッサムダージリンブレンドはヤバすぎるとしか言いようがありません。
紅茶によって、ミルクティーに適している茶葉やレモンティーに適している茶葉とかがあるといった話を聞いた覚えが。
レイの地味な嫌がらせにマジか…となりました。
アモルの詩
作中、登場したアモルの詩は今後の話におけるテーマのひとつかなと。
アモルはスペイン語で愛のことです。
要は愛の詩。
イタリア語ではアモーレ、フランス語ではアムールと言うとか。
アモルの詩は、バウアー王国の伝説。
とある巫女と巫女のことが好きな2人の男の恋について描かれています。
天秤に供物を捧げ、天秤が指し示した者が巫女の夫になることが触れられていたのが特徴的。
レイとマナリアがクレアを巡って争い、運命の天秤がレイに傾くといったところでしょう。
破れたマナリアはスース王国を牽引していくと。
レイはアモルの詩が嫌いと言っていたのに対し、クレアはロマンチックと言っていたのが印象に残ります。
2人の言うことも分からなくもないといった感じです。
ちなみに、アモルの詩の中にフロースの花と呼ばれる物が登場していましたが、フロースとはラテン語で花のこと。
アモルの詩に登場する巫女の近くに浮かぶ花
アモルの詩に登場する巫女の近くに花が描かれていました。
見た目から察するに蓮の花かなと。
蓮が巫女を象徴する物なのかなと解釈しています。
睡蓮と混同する時があったりするなと感じる自分がここに。
蓮は水面より上に咲くのに対し、睡蓮は水面に咲きます。
後は花の中心に花托があるかどうかも違いのひとつ。
蓮は花托があるのに対し、睡蓮は花托がありません。
花托は、花びら・雌しべ・雄しべなどを支える役割があります。
普段、食べているイチゴは大きくなった花托です。
蓮の花言葉は「神聖」「清らかな心」。
巫女の心を表しているのかなと。
蓮は慈悲の象徴とされ、一蓮托生の語源にもなっています。
巫女は結ばれた相手と一蓮托生する・2人の男にたった一度だけのチャンスを与える慈悲があると捉えられなくも。
マナリアVSロッド
マナリアとロッドの戦いは『わたおし。』21話における見どころのひとつです。
マナリアの華麗なる姿が印象的。
マナリアは、世界でただ1人の四属性持ち(クアッドキャスター)に加え、スペルブレイカーと呼ばれる解除魔法を使いこなす頭脳派です。
相手の魔法を解析し、無力化するのはヤバい。
時間がかかったというマナリアのセリフから、魔法によっては解析に時間がかかります。
能力自体は強いけど、場合によっては隙も大きいといった印象も受けます。
ロッドが最速で勝負をかけていたら勝っていた可能性もあったのかどうか気になるところです。
マナリアが氷の軍勢(ミニオンズ)を出したのは攻撃の手段というよりスペルブレイカーを発動させるための時間稼ぎといったところでしょう。
ロッドを挑発していたのも印象的。
スペルブレイカーを悟られないためにロッドを熱くさせたのではないかと解釈しています。
読んでいて、よく練られたシーンだと思いました。
二属性以上の魔法が使えることを悟られないようにするのもスペルブレイカーの対策なのかなと感じたのはここだけの話。
略奪愛
マナリアとロッドの戦いの後、マナリアがレイに宣戦布告するところも見どころです。
クレアを抱きしめるマナリアの妖しげな表情が何とも言えない。
レイの驚きを隠せないといった感じの表情も印象に残ります。
表情から察するに、恐らく本来のシナリオでは、マナリアと戦うことはなかったのではないかと解釈しています。
でないと、驚くことはなかったような。
愛する人を巡ってどんなやり取りが繰り広げられるのか気になって仕方ありません。
レーネといい、クレアに関係ある人間が意味深な言動を行うの何かおかしくないって思ったりします。
クレアのルートだからといっても、ラストに見せたマナリアの表情はどこか嫌な感じが。
最後に
『わたおし。』21話はマナリアの活躍・アモルの詩・クレアを巡る三角関係にフォーカスを当てた回。
レイがマナリアに嫉妬するところも印象的でした。
見るところが多く、いろいろ考えたりするのが本当に楽しいなと。
一つ一つのやり取りが緻密で良い百合漫画だと実感しています。
読み応え十分で満足度が高い。
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