『白き乙女の人狼(ウェアウルフ)』3話の感想を紹介します。
基本情報
タイトル | 『白き乙女の人狼』3話 |
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漫画 | アジイチ(@ajiichi_nomoto) |
原作 | 王月よう(@oshiroi_you) |
協力 | クマ(人狼HOUSE 代表)(@JinroHouse) |
掲載誌 | ストーリアダッシュ |
出版社 | 竹書房 |
公開日 | 2022年7月22日 |
配信 | http://storia.takeshobo.co.jp/manga/werewolf/ |
『白き乙女の人狼』3話の内容
一方的に犯人と決めつけられる事態を回避した灯。
翠の提案により、皆がどう思っているか話し合うことに。
橙子、錫、井澄と疑いをかけられるメンバーが続発。
話し合いの時間が残り10分を切った時、柳の口から井澄が紫音に想いを寄せていたという事実がカミングアウトされます。
柳の言葉に井澄はショックを隠さずにいられなかった。
『白き乙女の人狼』3話の感想
生徒会役員のメンバー達による駆け引きの応酬が見応え十分だった。
疑いの矛先が次々と変わり、一体誰が人狼なんだという気持ちを掻き立てられる。
いろいろな表情が見られたのも良かったな。
今回の話では、藍が特に印象的。
話し合いの中心になっていた気がする。
人狼のようなゲームでは、いかに盤面をコントロールできるかが重要なんだろうなと思ったりした。
そう考えると、藍は盤面をコントロールするのが上手いなと。
後、弁が立つのも藍の強みだと解釈している。
藍のやり方は人狼だとセオリーなのかな?
灯や葵の出番が少なめだったのは寂しいけど、各メンバーの魅力や活躍を描くというのを考えたら、まあまあまあと言ったところだ。
百合という面では、翠と錫が印象に残る。
翠が一緒に過ごしてきた仲間を疑うことができないと言った錫の手を取り、話し合いを進めようと説得するところがですね。
錫の気持ちは分かるけど、話し合いで紫音を陥れた人狼を見つけないといけないと感じている翠の表情から辛さが滲み出ていた。
錫もそんな翠の気持ちを感じ取っていたんだろうなと感じた。
疑いの応酬が繰り広げられる中で百合をしっかり描くところも読んでいて良いなと感じた部分。
翠と錫の百合がもっと見たいと思った自分がここにいる。
翠と錫のやり取りを見ていると、どちらか一方が陥れられ、さらなる波乱が起きるのではないかという不安を抱いてしまう。
魅力的なカップリングを見つけられるのは良いけど、こういった不安を抱かせるところは先生方ズルいよと言いたくなる。
今後、もっと味わうことになるのでしょうが。
『バトルロワイアル』とか『仮面ライダー龍騎』みたいにキャラクターが1人また1人脱落していく様子を描いた作品の宿命というやつですね。
1人になるまで戦い続ける様子を描いた作品を挙げ出したらキリがない。
錫の言う通り。生徒会役員の中に人狼がいなければ、どれだけ良かったか。
灯達の楽しい甘いやり取りが楽しめたのだろうかと考えなくもない。
藍の巧みな話術と盤面をコントロールする力に加え、翠と錫の百合が光る回だった。
『白き乙女の人狼』3話のポイントを整理する
『白き乙女の人狼』3話を読み進めていく上でポイントがいくつか存在します。
今回の話では、藍が橙子を疑うところから始まり、疑いの目が最終的に井澄に向けられました。
話をおさらいするためにも、話のポイントを整理していくことに。
気になる方は、一度参考にしてください。
最初に疑いの目が向けられた橙子
橙子が疑われた理由は、話し合いの序盤で灯に疑いを向けたから。
藍が第一声で誰かを疑わせるのは王道だと言っていましたが、状況から見て、灯を疑うのは無理もないのかなと。
証拠不足とはいえ、第一発見者ですし。
また、紫音を可愛い後輩だと言っているもポイントです。
作中のやり取りから察するに面倒見が良かったのでしょう。
井澄曰く、紫音は自分にはないものを持っている橙子に憧れていたとのこと。
それを聞いて、逆もあったのかという疑問が浮かんでいます。
紫音は好きな人に対して、積極的になる一面を持ち合わせた女の子です。
1話でも灯に対し、アグレッシブな行動をしたり、勇気を持って告白していました。
橙子はそんな紫音の一面を良いなと感じていたのかどうか気になるところ。
作中、描かれていた描写を見る限り、紫音を陥れる理由が無いような。
1コマだけの出来事だったので、絶対ないと言い切れませんが…
橙子に疑いの目が向けられた錫
追い詰められた橙子は錫に疑いの目を向けます。
理由はだんまりだったから。(あんまりだ…
誰が人狼か分からず、事態をさらに悪化させるだけなら沈黙もひとつの選択肢と言って良いでしょう。
第一声というだけで橙子が追い詰められていたわけですし。
錫の誰も犯人じゃなければ良いと思っているという言葉は印象的。
恐らく、人狼以外のメンバーのほとんどが抱いている感情でしょう。
灯達の表情からも、本当はこんなことをしたくないといった気持ちが。
翠の言葉を聞いて、錫も誰が人狼なのか決める決意をしていたのも見どころのひとつです。
今の錫の状態を一言で表すなら、「泣いて馬謖を斬る」といった言葉がふさわしいのかなと。
本当は追い詰めたくないけど、陥れられた仲間のためにも人狼を追放しないといけないという気持ちが強まったのではないかと解釈しています。
人狼を見誤った時、メンタルが崩れるのかどうか・この不条理な戦いに乗るのかといった部分にも注目していきたいです。
もちろん、翠との百合についても。
藍・柳に疑いの目を向けられた井澄
藍は橙子だけでなく、井澄にも疑いの目を向けていました。
1話の時、井澄を疑っていた自分がここにいます。
藍曰く、橙子に疑いを向けた時に誰が一番最初に食いつくかを見ていたとのこと。
それを聞いて、なんて子だと思った方もいたかもしれません。
これまでのやり取りを見ていて、頭は切れると思いますが、関心はできないです。
場合によっては、人狼ではないメンバーが退学していた可能性も。
それを踏まえると、藍のやり方は気に入らないなと。
巧みな話術と表情の見せ方が上手いせいか、完全に藍のペースに飲み込まれていた気がします。
話し合いも10分切ったところで柳がまさかの事実を告白していたシーンも印象的。
それは、井澄が紫音に想いを寄せていたという事実です。
柳の告白を聞いた井澄がさらなるショックを受けていました。
マジか!と感じたと同時になんで10分切ったところで言うんだろう???という疑問が同時に浮かんでいます。
これは、ひょっとして…ひょっとしなくても…
井澄を切るつもりなんじゃないか!?
人狼を見つけられなくても、誰か1人を追放すれば、退学を免れます。
柳は保身のために敢えて、10分前に井澄が紫音に想いを寄せていたという事実を伝え、井澄に対する疑いを強めたと捉えられなくも。
井澄が紫音に対する想いを抑えきれず、校則を破ったのではないかという方向に持って行くのかなと。
10分で疑いをどう晴らすのか気になるところです。
人狼は誰なのかを決める時間も入れると、井澄に残された時間は少ないはず。
個人的には、井澄が人狼という説は薄いのではないかと解釈しています。
紫音のことが好きなら、退学に追い込むことができるのだろうか。
恋敵である灯を追い詰めるためとしても、紫音を学院にいられなくするとは…
生き残るためなら、罪のない人間を仲間を追放できてしまうところが灯達の話し合い・人狼の恐ろしいところだと解釈しています。
最後に
『白き乙女の人狼』3話は、橙子・錫・井澄と疑いをかけられるメンバーが続発する様子を描いた回。
藍・橙子・翠・錫・井澄の5人を中心に物語が展開されていた印象が強いです。
藍の話術・翠と錫の百合・各キャラクターが見せる表情の変化など、光る部分が複数存在します。
灯達が一体誰を追放するのか気になるところ。
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