【感想・考察】『きもちわるいから君がすき』0話~相合傘を活かした過去編~

『きもちわるいから君がすき』0話についていろいろ思うことがあったので感想を紹介します。


基本情報

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タイトル『きもちわるいから君がすき』0話
作者西畑けい(@nishihatak)
掲載誌まんがタイムきらら2022年9月号
編集部のTwitterアカウント@mangatimekirara
出版社芳文社
発売日2022年8月9日
ISBN4910083450929
サイズB5
きららベースhttps://seiga.nicovideo.jp/comic/58241

『きもちわるいから君がすき』0話の内容

『きもちわるいから君がすき』0話は、司と依子の中学時代の話。
些細な出来事からきもちわるいことが始まった様子が描かれています。
司と接する前の依子は一体どのような生活を送っていたか・依子と出会う前の司は周囲からどう思われていたか・司と依子が接するようになったきっかけなどについて触れられているのが特徴的。

後、相合傘がキーワードになっているのもポイントです。

『きもちわるいから君がすき』0話の感想

何気ない日常・客観的に見ると微笑ましい光景がきもちわるく見えるのは自分だけなのだろうか…

これまでの話の補正があるとはいえ、作品に足を突っ込んでいればいる程、きもちわるく映ってしまう…

これが『きもすき』の西畑先生のマジックというやつか。
きもすき、きもすぎ~!!と叫びたい。(近所迷惑にならないようボリュームは抑える

偶然から生まれる恋・始まりといったものはいつ見ても良いなと思う。
自分に構って欲しい・自分を叱って欲しい・自分をきもちわるいと思って欲しいと依子の中で司に対する想いが日に日に増していったんだろうな。
それ程までに司の「優しさ」が依子の心に刺さったんだと解釈している。

きっかけは偶然とはいえ、何もかもが計算され尽くしているというのはやっぱり気持ち悪いな。
きもすぎが褒め言葉になるの中々ない気がする。

個人的に印象に残ったのは相合傘を活かした演出の数々。

尊さあり・きもちわるさあり・小ネタありと相合傘という題材でいろいろなものを見せていたなとしみじみ感じている。
特にラストの依子が描いた相合傘が重過ぎる…
笑顔で相合傘を描くのイワコデジマだった…

筆圧!筆圧!!って言いたくなる。
筆圧の強さが司に対する想いの強さといったところだろうか。
あれは狂気だよ。

Twitterで西畑先生が読んで笑ってくれたら嬉しいみたいな投稿をしていたけど、読んでいて「マジかぁ…」と言っていろいろな意味で笑ってしまいましたね。
司の真面目な部分や依子に対する想い、クラスメイトとの距離感はもちろん、依子の孤独感やきもちわるさ、司に対する狂気などを描いた回だったと思う。

『きもちわるいから君がすき』0話を掘り下げる

ここでは、『きもちわるいから君がすき』0話についてもう少し掘り下げていこうかなと。

司と仲良くなる前の依子

司と仲良くなる前の依子について触れられていたのは見どころのひとつ。
門限もなく、家には家族がいない。
テストについてとやかく言われないのはもちろん、何か打ち込めるものもないと依子の心は空虚と言っても過言ではない気が。

何もなく、孤独だったからこそ、孤高のソリストである透のことが理解できたのではないかと解釈しています。
どういう言葉をかけると、透の心を満たし、喜ばせられるかも。

司を意識するまでは表情の起伏が乏しい。
そんな印象を受けます。

優しい人

『きもちわるいから君がすき』0話のキーワードとして、「優しい人」「優しさ」が挙げられます。
そう感じた理由は、依子が「優しい人」「優しさ」についていろいろ語っていたからです。

その場しのぎで無責任に安心させることが優しさなのかと疑問に感じていたのが印象的。
疑問に感じていたというよりも否定していたように見えなくも。

確かに都合の良い言葉だけを並べるだけが優しさではないと思います。

依子の言う「優しい人」とは、司のように親身になって自分のことを想ってくれる人を指しているのでしょう。
作中でも司はクラスメイトのことを想って注意していました。
クラスメイトに「優しさ」を拒否された時の司の表情が重過ぎます。
間違ったことを何一つ言ってないのにといった気持ちでいっぱいだったのかなと。

司を好きになった理由

依子が司を好きになったきっかけは、司の真っ直ぐなところを見たから
依子の思う「優しさ」を向ける司は何事にも真っ直ぐといった印象を受けます。(今では依子にきもちわるい想いを抱いていますが…
自分のことを想って叱ってくれたことで司に対する想いが大きくなります。

司と依子のやり取りを見る限り、依子のことを想って叱る人がいなかったのでしょう。
司の前では誰かがいないといけない子を演じていますが、本当は要領が良いから誰も叱らなかったのかなと。

自分のことを気にかけてくれる司は依子にとって、たった1人の「優しい人」です。

クラスメイトが描いた相合傘

司と依子のクラスメイトがこのような相合傘を描いていました。

きもすき0話その1.png

恐らく、こう描きたかったのかなと。

きもすき0話その2.png

漢字に直すとこのようになります。

きもすき0話その3.png

相生市は兵庫県南西部に位置する市。
キャラクターの名前に兵庫県の地名が使われているのが分かります。
JRを使えば、姫路から相生に行けます。

司と依子の志望校

司と依子の志望校は淳芯学院。
元ネタは兵庫県姫路市にある私立淳心学院高等学校でしょう。
司は頭の良い高校だと言っていましたが、淳心学院高等学校は兵庫県にある進学校。

依子は成績が悪いふりをしていたのが印象に残ります。
最も、ボロボロになった淳芯学院の過去問を見れば、勉強できないふりをしているのを見抜くことができたのではないかなと。
良くも悪くも真っ直ぐだからこそ、司は依子の嘘を見抜けなかったのだと思います。

司が淳芯学院を志望したのは自分を必要としてくれる依子と一緒にいたいから。

勉強はどの学校に行ってもできると言っていたのを踏まえると、志望校を決めるのが遅いといった感じも受けます。

相合傘を広げて

誰もいない教室で依子が黒板いっぱいの相合傘を描いていたのも見どころのひとつです。

前述でも触れましたが、依子の司に対する想い・きもちわるさ・狂気などが伝わってくる場面かなと。
相合傘を大きく描くことにより、ひめじとあいおいとは比べ物にならないくらいの想いがあるというのを強調しているような気がします。

最後に

『きもちわるいから君がすき』0話は中学校時代の司と依子の様子が描かれた回。

司が依子のきもちわるさ・嘘にいつ気付くのか・依子の本当の気持ちを知った司がどんな行動を起こすのかなどに注目していけたらなと思います。
話を考察したり、もっと好きになるきっかけになれば幸いです。

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