【感想・考察】『お菊さんはいちゃ憑きたい』11話で描かれていたお露さんの過去と人格について

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今回は『お菊さんはいちゃ憑きたい』11話の感想・考察について話していこうと思う。


それでは、最後まで楽しんでください。


Are you ready?


基本情報

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タイトル『お菊さんはいちゃ憑きたい』11話
サブタイトルお菊さんは倒したい
作者結野ちり(@yuinochiri04)
掲載誌コミックウォーカー・ニコニコ静画
出版社KADOKAWA
配信日2023年10月4日
コミックウォーカーhttps://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_CW01202378010000_68/
ニコニコ静画https://www.tugikuru.jp/novel/content?id=35771


『お菊さんはいちゃ憑きたい』11話の内容

『お菊さんはいちゃ憑きたい』11話はお露さんが涼世を狙う理由に加え、涼世とお菊さんの恋心について触れられていた。


突然、起きたお露さんの異変。果たして、涼世に付き纏っていたのは一体誰なのか。


『お菊さんはいちゃ憑きたい』11話の感想

お露さんのセクシーな部分やお菊さんの息を呑むような迫力が印象に残った。


バトルアクションとセクシーな描写を1話の中に落とし込むのが本当に上手い。ちり先生の描くバトルシーンと艶のある女性の描写が好きだからこそ、『菊憑き』を読み進めているところがある。


バトル・エロティシズム・ギャグのバランスが絶妙でキャラクターの魅力に直結しているのかなと。


キャラクターの魅せ方1つ1つにこだわりが詰まっていて、ドキッとしたり、カッコいいなと思ったりした。


『菊憑き』自体、10話からかなり間隔があいていたので、正直このままフェードアウトするのかなという不安でいっぱいだった。それが一先ず解消されただけでも良かったの一言に尽きる。


お露さんが涼世に胸元を見せるシーンで艶っぽさをしっかり表現している点などを踏まえると、ちり先生は話を作るのに苦労されていたのでしょう。どんな言い方が適しているのか分からないけど。


涼世のお露さんに対する反応とかもとても生々しく、それが涼世の魅力を引き立てている。


お菊さんがお露の魅了を打ち破り、お露さんに攻撃するシーンも迫力があり、凄みといったものを感じた。ダイナミックに見せることでお菊さんの嫉妬や怒りがしっかり表現されていた。


お露さんが涼世のとっておきの一撃を喰らった際に悶えたシーンも肉感をしっかり描いていて、ページから飛び出してきたような感覚を覚えたよ。


ちり先生の描く艶と尊さを両立させた百合と迫力満点のバトルアクションをしっかり楽しませて頂きました。


好きな先生が手掛ける百合に没頭する時間が何より楽しいし、幸せだなと思うばかり。こういった機会は少しでも大事にしていきたい。本当に長かった。


『お菊さんはいちゃ憑きたい』11話の考察


扉絵の花

扉絵に描かれている花は菊と牡丹でしょう。菊はお菊さん。牡丹は牡丹灯籠の主役であるお露さんのメタファーといったところだろうか。


黄色の菊には「破れた恋」という花言葉がある。破れた恋があるとするならば、お菊さんが仕えていた了世のことなのかなと。


これまで何度か登場したお菊さんの過去。3話でお菊さんが発した「許せない」。一体誰を恨んでいるのだろうか。


牡丹は「恥じらい」や「冨貴」という花言葉を持つ。富貴とは、身分が高いことを指す。お露さんは涼世に積極的に迫る情熱的な一面だけでなく、恥じらいや品のある一面も持ち合わせた女性だ。


『みだれ髪』で知られている与謝野晶子が牡丹を熱の花と称したことでも知られている。


生前のお露さんの姿を見る限り、身分が高いと感じさせる。お露さんが恋をしていた新三郎の姿から察するに、身分違いの恋だったのでしょう。


花言葉が必ずしも、物語やキャラクターの設定などに直結するとは言い切れないが、『菊憑き』の場合はキャラクターとそれに対応する花がしっかりかみ合っている。


立場や身分の違う人間の恋という点において、お菊さんとお露さんに通ずるものがあるのではないだろうか。立場が違う人間が苦悩・葛藤し、全てを乗り越えて想い人と結ばれる瞬間はいつ見ても尊く思う。


新三郎

お露さんの恋人だった新三郎。死因はテクノブレイクといういろいろな意味で衝撃的なものだった。テクノブレイクの意味については各自調べて頂けたらなと。


新三郎はお露さんとの秘密のやり取りの中で腹上死したといったところだろう。


お露さんの刺激は新三郎にとって大きな負担だったに違いない。セリフからもお露さんの刺激に限界を迎えているのが十分分かる。


それ程までにお露さんの力が強力なのだ。


お露さんの能力

お露さんの能力である魅了は目が合った相手を虜にする固有呪法。動きを封じ、トドメを刺すのにも用いることができるのでしょう。


人間の精気を吸収する存在として、サキュバスが知られている。お露さんはサキュバスに近い存在なのかなと。


サキュバスといえば、白玉もち先生の『わたしはサキュバスとキスをした』が頭に浮かぶ。


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お岩さんの神託

お岩さんの神託とお露さんの証言に食い違いがあった。


神託の結果において、お露さんが涼世に付き纏っているという結果が出ていたのに対し、お露は涼世と初めて会ったと言っていた。


涼世自身、神託が間違っているのではないかと疑っていたものの、決してそういうわけではないのだろう。お岩さんは強力な幽霊。神のお告げとも言える神託がいい加減で曖昧なものとはとても思えない。


考えられるとしたら、お露さんやお菊さんに匹敵する力を持つ悪霊が涼世に付き纏っていると考えるのが自然だと思う。その悪霊は一体何か。恐らく、廻に関係している悪霊なのでしょう。


写真に写っていた幽霊の姿を見る限り、お露さんとは別人。力が強い悪霊=三大幽霊という先入観が涼世・お菊さん・お岩さんにあったのではないだろうか。思い込みというのは恐ろしい。


想いの力でお菊さんが絶大な力を発揮したように涼世に付き纏う悪霊も想いの力でお岩さんを惑わす程の絶大な力を発揮したのでしょう。


お露さんの意識

お露さんの口調が上品になるシーンが描かれていた。


口調や人格が変わるシーンはこれまで何度もあった。人格が変わる理由は幽霊によって異なる。


お菊さんの場合、生前の恋を感じさせる出来事が引き金。お岩さんはNTRのシチュエーションが引き金。嫌いなシチュエーションや過去のトラウマといった強い衝撃が加わることでお菊さんやお岩さんに変化が見られる。


お露さんも強い衝撃が加わることで口調や人格が変化すると仮定した場合、一体何が引き金で上品な口調になったというのだろうか。


敢えて挙げるとするなら、涼世が加えた絶頂するくらいの強い刺激なのかなと。新三郎の時では感じることのできなかった絶頂がスイッチとなり、お露さんに変化をもたらしたのかもしれない。


少なくとも、涼世とお菊さんはお露さんに大きな影響をもたらしたのは確かだ。


想い人と結ばれなかった辛さ・想い人を奪われ尚且つ想い人に裏切られた心の傷・想い人で感じることのなかった強い絶頂。性質は異なるものの、心に大きな傷を負っている点はお菊さん達の共通点。また、涼世も誤って廻を傷つけたことで心に大きな傷を負っている。


お露さんの場合は生前に新三郎と結ばれなかっただけでなく、死後に新三郎と恋仲になったものの、満足のいく刺激を得られなかったどころか恋人を失うという三重苦が襲い掛かっていた。


新三郎の死と直前の交わりによって生じた絶望感を無意識のうちに涼世が蘇らせていたのかどうか気になるところ。もし、強い絶頂を感じる度にかつての想い人の死や死ぬ間際の絶望が襲い掛かっていたのだとしたら、お露さんにとってあまりにも辛すぎる。


最後に

お露さんの過去や力はもちろん、涼世とお菊さんが互いに想い合っていることが描かれていた『菊憑き』11話。


人によって感じ方や価値観が異なるかもしれないが、お露さんもまた辛い過去やトラウマを抱えている幽霊だ。強い絶頂を感じる度に新三郎の時では感じることができなかったと思っていたのだろうか。性的な刺激が駆け巡ることでお露さんの頭の中で新三郎の死がフラッシュバックするのか気になる。


現代社会を生きるお露さんが救われるためには、新三郎以上の想い人を見つける必要があるのでしょう。果たして、お露さんの全てを受け入れる存在が現れるのかどうか。


また、涼世がお菊さんと結ばれるためには、お菊さんの怨みの原因は一体何なのかという真実に向き合うことが必要不可欠な気がする。真実を知った涼世は一体どのような選択を行うのか。


真実を知ることは時として、大きなショックを与えることもある。場合によっては目を覆いたくなるような出来事が待ち受けているからだ。


そういった部分を踏まえると、了世はお菊さんに一体どのような形で別れたのか早く知りたい。(真実を知るのは正直、怖いけど。


お菊さん達に起きた出来事はいずれもセンシティブなものだと言えるのではないだろうか。大切な人との別れはどのような形であれ、辛いことには変わりない。涼世達の辛さを全て知っているのは各キャラクターやちり先生だけなのかもしれないですが、少しでも汲み取ることができれば良いなと思うばかり。そして、身近な人の辛さにたいしてもできる限り汲み取り、やれる限りのことを尽くしたいなと。


涼世の素直な愛情がお菊さんの辛い過去を蘇らせるのだとしたら、あまりにも辛すぎる。


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