アンタレスのアニメと漫画の解剖録

愛があるからこそ、依子は愛のままにわがままに司の私物を集め、時には汚していく。

歪んだ愛情を抱く2人の少女が相思相愛になり、青春をきもちわるく謳歌していく様子を描いた『きもちわるいから君がすき』。

依子の愛故のきもちわるさと司の歪み切った愛情に加え、2人を取り巻く人間達のどうしようもない一面を描いた青春ラブストーリーはまんがタイムきららの中でひと際目立つ百合漫画のひとつだと思う。

今回は『きもちわるいから君がすき』21話の感想について語っていこうと思う。

司のジャージとリコーダーをなぜ汚すのか

前回、『ピューと吹く!ジャガー』のジャガーの如く依子が司のリコーダーを吹くところでラストを迎えたわけだけど、改め見てもきもちわるすぎる…

司に怒られることを望んでいるとはいえ、依子の行動や思考はきもちわるい以外の何物でもない。きもちわるいとかきもすぎとかが褒め言葉な漫画やアニメは中々ない。

依子が司のジャージを着て、司のリコーダーを吹くことで一体何が得られるのか。

司のジャージを着ることにより、依子は司に包み込まれているかのような感覚を得ることができるのだろう。司のジャージが依子の肌に触れた瞬間、まるで司が依子を愛撫しているかのようだ。

また、司のジャージから司の匂いを感じ取れるのも依子にとって大きなメリット。依子は自らの肌と鼻で司を感じ取っていたのかもしれない。

リコーダーは司のメタファー。一心不乱にリコーダーを吹く依子を見ると、依子が司を可愛がり、汚し尽くしているように見えた。

リコーダーを吹くことで依子は司の味を舌に記憶しているような印象を受ける。そして、リコーダーから鳴り響く音で司の音を感じ取ると。触覚・嗅覚・味覚・聴覚・視覚とあらゆる感覚を用いて大脳に司という存在を焼き付けていく依子からは愛しか感じない。

好きな人を汚したくなるという感覚は人によっては極めて異質なのかもしれないけど、それを愛だと感じる人間は一定数いるのだろう。

となりのヤングジャンプで連載されている『清田さんは汚されたい!?』においても、お嬢様のゆきが潔癖症の澄子を汚そうとする様子が描かれていた。ゆきの匂いなどに支配され、エキゾチックな快感を覚えた澄子は全身を震わせる。汚されることに葛藤し、悶える澄子を見ていると、私はなぜか興奮してしまうのだ。

ゆきの匂いに包み込まれた澄子は開放感のある表情をしていた。

匂いや肌で感じるさまざまな感覚、音などは人間にさまざまな影響を与える。

依子はこれまで集めたコレクションを通して、司の存在や思い出を想起しているのだろう。司がプリンを食べる時に使ったスプーンから、依子はプリンの味だけでなく、司の味やコレクションするまでのエピソードを感じ取ることができる。

依子が司がプリンを食べる時に使ったスプーンを舐める度、司を汚しつくし、自らの色に染め上げていくような感覚を覚えていたのだろうか。考え過ぎですね。

感覚は時に人間を救うけど、時に人間を支配する。司の存在やエピソードを感じ取れるもの全てが依子にとって劇薬のように映る。依子がコレクションを増やすたびに見せるきもちわるさをもっと見せてくれという衝動に駆られてしまう。

匂いといえば、『女同士とかありえないでしょと言い張る女の子を、百日間で徹底的に落とす百合のお話』において、鞠佳と絢がお揃いの香水を購入するシーンを思い出す。絢は鞠佳に香水に関するアドバイスを受けていたものの、結局は鞠佳と同じ香水を購入した。理由は鞠佳の匂いや存在をどこにいても感じていたいからだろう。好きな人の匂いを感じることで安心感を得ることができるのかもしれない。匂いでリラックスしたり、不快感を感じることもある。匂いといのは本当に不思議なものだ。

香水で思い出したのだけど、依子はクリスマスの時に柑橘類の匂いのする入浴剤を司にプレゼントしていましたね。柑橘類の匂い＝司の匂いという方程式が依子の脳内で導き出されていたのだろう。

いろいろ語ったけど、要は司のジャージを着た依子が司のリコーダーを吹く姿はあまりにきもちわるいという一言に尽きる。リコーダーで大きな音を出していたら、依子の奇行が司に見つかるのも仕方がない。

盗んだジャージで駆けて行く依子

司のジャージを着た依子が司から逃げる姿はおもろい。脳内で『こちら葛飾区亀有公園前派出所』のコミカルに追いかけっこが流れた。もしくは尾崎豊の15の夜。

依子は余裕が無くて焦っていたけど、司が教室に戻るのは依子にとって計算外だったのだろう。放課後、誰も教室に戻ることが無いと考えていた依子の油断が全ての原因だ。

走っている最中に言い訳を考える依子の頭の回転の速さに舌を巻く。依子のセリフを見ていると、バトル漫画を読んでいるのかという錯覚に陥ってしまう。果たして、バトル漫画だと言う読者がどのくらいいるのだろうか。

4コマの中に依子の焦りや疾走感を演出しているのがよく分かった。

自分語りの依子

司の髪の毛を編み込んだ藁人形に自分の考えを述べる依子。そう。これは自分語りの依子だ。藁人形はリコーダー同様、司のメタファーといったところだろう。

怒るというよりも叱ると言った方が良いのかもしれない。

相手を怒るのは面倒でしんどいという依子の考えには同感だ。怒るという行為は想像以上のエネルギーを使う。怒ることで状況が好転すれば良いものの、そうとは限らない。故に怒るという行為はしんどいのだ。

『新世紀エヴァンゲリオン』のシンジが最終回でグダグダ語っている様子を思い出す。

司に必要とされていると感じた依子の表情はどこか清々しい…憑き物が落ちたかのようだ…

司が依子を必要としているからこそ、依子はそこにいて良いんだ！！！

まんがタイムきららを盛り上げた漫画のキャラクター達がそんな依子に「おめでとう」と言うのか。多分、言わんと思うけど。

少なくとも依子を生み出した西畑先生や『きもすき』を届けているまんがタイムきららの編集部の方々に心からの「ありがとう」を贈りたい。

司が依子を叱っているのは愛があるから。そんな愛情が依子の心を満たす。故に依子は充実した毎日を送ることができるのだ。『きもすき』18話における依子の様子をを見ていると、依子は母親の愛情に飢えているような印象を受けた。

誰からも叱られることも見向きもされない依子は孤独な毎日を送り続けていたのであろう。だからこそ、司の存在は依子にとって大き過ぎるのだ。

司が誰かを叱る際、その人のためを思って言っているのがよく分かる。依子の人生を破壊したいというヤバい一面は置いておいて。

依子にとって司は恋愛対象なだけでなく、母親のような存在と言っても過言ではないのかもしれない。司も依子の面倒を見れることで幸せを感じている。依子がいなかったら、司は一体どんな人生を送っていただろうか。誰からも疎まれ、孤独な人生を送っていたのかもしれない。

依子と司は互いに孤独の闇から救い合っている。辿り着く先が天国なのか地獄なのかはさて置いて。

余白の一部を白くすることで依子がひとつの答えに辿り着いたことを強調していた。余白や4コマの枠で一体何を表現するかも4コマ漫画を描く上で重要なのだと思う。昨今は余白や4コマの枠で表現の幅を広げる4コマ漫画を見る機会が多い。

叱るという行為は責任感が無いとできない行為。決して人格を否定したり、モチベーションを下げる行為ではない。叱る際に一体どのような言葉を発するのか・どのような表情で接するのかなどが重要になってくる。コミュニケーションは本当に難しく、いつも悩まされる。

司の抱擁

依子を熱く熱く抱擁する司は優しさに満ち溢れていた。依子を捕まえた司から安心感を感じることができるのではないだろうか。

依子の成長・変化を喜ぶ反面、透や霧乃に嫉妬心を抱く司が印象的だ。依子には自分しかない・依子のことを分かっているのは自分だけだという想いが司の頭の中を支配しているのだろう。

司の癖

司が依子の指を舐めようとしている姿がきもちわるすぎた…

司は依子と分かり合う際、きもちわるい自分との葛藤し続けていたのが分かる。その気になれば、指を舐めるだけでなく、依子とキスをすることだってできたのだから。司にとって、依子の指というのはこの世にあるどのスイーツよりも甘く魅力的に映っていたのだと思う。

指を舐めるという行為は視覚だけでなく、味覚や嗅覚、触覚で相手の存在を感じ取る行為。司にとってもまた、依子の匂いや味というのは劇薬のようなものではないかと解釈している。

依子の指から何を感じ取れるかは司にしか分からないのかもしれない。

『ロンリーガールに逆らえない』において、空が彩花にキスを5回するようお願いしたシーンが描かれている。

なのに、彩花は6回キスをした。一体なぜか。実は彩花は同級生の和奏によって空と接する時間が極端に減っていた。その寂しさも相まって、彩花は1回多くキスをし、空の存在を強く感じ取っていたのだろう。

相手の手を触れる・ハグをする・頬をすり合わせる・キスをするなどの行為により、愛する人の存在を感じ取ることができるのかもしれない。

ちなみに、彩花は空に耳を舐められ、嫌がっていた様子も描かれていた。慣れない未知の感覚に困惑したのだと思う。

また、浮気を題材にした『今日はカノジョがいないから』において、ゆにが浮気相手の風羽子のキスなどに溺れる様子が描かれていたのも印象に残る。風羽子は自分は必要とされている・孤独から救い出してくれるなどの想いをゆにに抱かせることによって、ゆにを翻弄していた。

舌や唇、指は敏感な部分。司が自らの舌や唇で依子の存在を感じ取ったら、一体どんな反応を示すのか気になって仕方がない。むしろ見たい。

依子の汗や鼻水がワインとでも言うのだろうか司は。

なんでひと思いに噛り付かないんだと司に言いたくなってしまいましたね。そういった想いを抱かせるのも『きもすき』の魅力だと思うことにしている。

素敵なセッションを

司が依子の前でリコーダーを演奏したのも司なりの答えなのだと思う。

依子を自分なりに理解しようとする司を見て、依子は感激し、必要とされているという考えは間違いではなかったと実感したのではないだろうか。

雪が降り積もる校庭の中で一体何をやっているんだとツッコみたくなる。こんなきもちわるいガールズバンドパーティーは中々ない。

依子の理解者

透に狂おしい程の愛を抱く霧乃は依子のことを理解しているなと思う。考え方は依子と異なるけど。

依子や霧乃を見ていると、透が常識人に見えてしまう。透も透でそこはかとなくきもちわるいことに変わりないのですが。

青春ビッグバン

ラストの依子と司の愛がデカすぎる…

依子と司が同じ方向を歩いているのが分かった。

依子と司の青春に衝撃を受けていた体育の先生がおもろい。

体育の先生の暑苦しさは見ていて、きもちわるい。青春を謳歌しているのを羨ましがっているのだろう。

まんがタイムきらら20周年記念小冊子

まんがタイムきらら創刊20周年を記念した小冊子。1冊でいくつもの漫画が楽しめるワンダフルな代物だ。『きもすき』の描き下ろし漫画も収録されている。

透が人気者になっている様子を妄想する姿が描かれていた。見ていて、きもちわるさしかない。依子と司のやり取りを通して、透が人気者だと感じるのか理解に苦しむ。

依子と司に声をかけられて、顔面崩壊していたな。透。

小冊子を見る限り、『星屑テレパス』と『しあわせ鳥見んぐ』にフィーチャーされていた印象を受ける。

『しあわせ鳥見んぐ』がアニメ化するとしたら、他の読者の方々は一体どの制作会社に担当して欲しいのか気になったりしますね。

『星屑テレパス』と『しあわせ鳥見んぐ』のコラボ漫画ですずが詠んだ俳句の元ネタは松尾芭蕉でしょう。

「閑さや岩にしみ入る蝉の声」は山形県の立石寺で松尾芭蕉が詠んだ句。『しあわせ鳥見んぐ』のファンの方達は立石寺を訪れるのかな？

ちなみに、『星屑テレパス』の描き下ろし漫画では、海果がユウ達におでこぱしーをする様子が描かれていた。西畑先生の好きな遥乃も登場していた。

おでこぱしーはおでことおでこをくっつけ、相手の気持ちを読み取る行為。おでこという広い面で相手を受け止めるだけでなく、相手を理解した上でいろいろな問題を解決するきっかけを作れるというメリットがあるのだろう。

おでこから一体何を感じるのか。肌の感触・相手の体温・体の震え・汗などが挙げられる。さまざまな情報から相手が一体何を考えているのかを読み取ることは想像以上に難しい。作中では、ユウは海果と気持ちを通じ合わせるために何度もおでこぱしーを行っている。時には、海果が暴走モードに突入することもあったわけですが。

相手に触れ、相手の気持ちを知ろうとする行為は『きもすき』と『星屑テレパス』における共通点だと勝手に認識している。

相手の気持ちを読み取るないし知られることは決して良いことばかりではない。時には、それまで築き上げてきた人間関係が崩壊する可能性も十分考えられる。距離感を縮め、コミュニケーションを取る行為が難しいと感じている方が多いのではないだろうか。私の場合、常に対人関係に悩まされている。

楽しめる作品は以下の通り。

『星屑テレパス』×『しあわせ鳥見んぐ』コラボのストーリーは大熊先生が担当している。作画はわらびもちきなこ先生。

なもり先生もイラストを寄稿していましたが、なもり先生と言えば『エンとゆかり』の帯にコメントを載せていたのを思い出す。

『ぼっち・ざ・ろっく！』や『まちカドまぞく』『スローループ』の描き下ろし漫画が載っているのを踏まえると、姉妹誌を購読している読者にも向けた小冊子と言えるだろう。

『ドージンワーク』が懐かしいですね。

『星屑テレパス』や『ゆゆ式』のアニメに携わっているかおり監督もいる。

お気に入りの漫画があると感じている方は一度手に取って欲しい。

最後に

雨降って地固まるを体現した『きもすき』21話。

最大のピンチを切り抜けた依子が司とさらに距離を縮めていたのが印象に残る。真っ白なゲレンデにでっかいハートを描く依子と司がきもちわるすぎて仕方ない。LOVE&PEACEというやつだろうか。

そこに愛があるからこそ、依子と司は絶妙なバランスを保っているのではないかと解釈している。

2巻が2023年12月に発売されるのを踏まえると、今後の展開が楽しみですね。

English edition

※This English is a machine translation.※

Is there love there?

Because of love, Yoriko selfishly collects Tsukasa's personal belongings and sometimes stains them.

"KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI" depicts two girls who have a twisted love for each other, and how they happily enjoy their youth.

This youthful love story depicts Yoriko's awkwardness and Tsukasa's distorted love, as well as the hopeless side of the people surrounding them. This is one of the standout yuri manga in Manga Time Kirara. I think that.

This time, I would like to talk about my thoughts on episode 21 of "KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI".

Why does Yoriko stain Tsukasa's jersey and recorder?

Last time, we saw the ending with Yoriko playing Tsukasa's recorder like a jaguar in "Pyu to Fuku! Jaguar", but even after watching it again, it was still too disturbing...

Even though she wants Tsukasa to get angry, Yoriko's actions and thoughts are nothing but disgusting. There aren't many manga or anime where words like "Kimochiwaru" and "Kimimo Sugi" are compliments.

What exactly will Yoriko gain by wearing Tsukasa's jersey and playing Tsukasa's recorder?

By wearing Tsukasa's jersey, Yoriko probably feels as if she is being embraced by Tsukasa. The moment Tsukasa's jersey touches Yoriko's skin, it feels as if Tsukasa is caressing Yoriko.

Another big advantage for Yoriko is that she can smell Tsukasa's scent from Tsukasa's jersey. Yoriko may have sensed Tsukasa through her own skin and nose.

The recorder is a metaphor for Tsukasa. Looking at Yoriko playing the recorder with all her heart, it seemed like Yoriko was doting on Tsukasa and was spoiling Tsukasa to the fullest.

By playing the recorder, Yoriko gets the impression that she is memorizing Tsukasa's taste on her tongue. Then, when I heard Tsukasa's sound coming from the recorder, I heard it. Yoriko feels nothing but love as she burns Tsukasa's existence into her brain using all her senses: touch, smell, taste, hearing, and sight.

The feeling of wanting to defile the person you love may be extremely alien to some people, but there are probably a certain number of people who feel that it is love.

"Kiyotasanhayogosaretai!?", which is serialized in Tonari no Young Jump, depicts a young lady, Yuki, trying to defile Sumiko, who is a germophobe. Sumiko's whole body trembles as she feels exotic pleasure as she is dominated by Yuki's scent. For some reason, I get aroused when I see Sumiko writhing and struggling with the idea of ​​being defiled.

Sumiko, surrounded by Yuki's scent, had an open expression on her face.

Smells, various sensations felt by the skin, sounds, etc. have various effects on humans.

Yoriko is probably remembering Tsukasa's existence and memories through the collection she has collected so far. From the spoon that Tsukasa uses to eat the pudding, Yoriko can sense not only the taste of the pudding, but also Tsukasa's taste and the story of her collection.

Every time Yoriko licked the spoon that Tsukasa used to eat the pudding, did she remember the feeling of staining Tsukasa and dyeing her Yoriko's color? I think too much.

Senses sometimes save humans, but sometimes they control humans. Everything that can sense Tsukasa's presence and episodes is like a powerful drug to Yoriko. Every time Yoriko expands her collection, I feel an urge to show more of her creepiness.

Speaking of scents, I'm reminded of the scene in "Onnadoushitoka Arienaidesho to iiharu onnanokowo, Hyakunichikande tetteitekini Otosu YurinoOhanashi" who insists that it's impossible for them to date each other, where Marika and Aya buy matching perfumes.

Although Aya received advice about perfumes from Marika, she ended up purchasing the same perfume as Marika. The reason is probably because she wants to feel Marika's scent and presence wherever he is. Feeling the scent of someone you love may give you a sense of security. Smells can make you feel relaxed or uncomfortable. The smell and smell are truly mysterious.

Perfume reminds me that Yoriko gave Tsukasa citrus-scented bath salts as a gift for Christmas. Yoriko must have come up with the equation that citrus smell = Tsukasa's smell.

I've talked about a lot of things, but all I can say is that the sight of Yoriko wearing Tsukasa's jersey and playing Tsukasa's recorder is so creepy. It can't be helped that Tsukasa will notice Yoriko's strange behavior if she makes a loud sound on the recorder.

Yoriko runs with the jersey she stole.

It's funny to see Yoriko running away from Tsukasa while wearing Tsukasa's jersey. A comical chase of "Kochira Katsushika-ku Kameari Kōen Mae Hashutsujo" played in my head. Or Yutaka Ozaki's 15 Nights.

Yoriko was in a hurry because she didn't have the time, but I guess it was beyond Yoriko's calculations for Tsukasa to return to the classroom. All of this was caused by Yoriko's carelessness, thinking that no one would return to the classroom after school.

I was amazed at how quickly Yoriko thought of excuses while running. When I look at Yoriko's lines, I fall into the illusion that I'm reading a battle manga. I wonder how many readers actually think it's a battle manga?

I could clearly see how Yoriko's impatience and sense of speed were expressed in the four frames.

Self-talking Yoriko

Yoriko expresses her thoughts to a straw doll made from Tsukasa's hair. yes. This is Yoriko talking to herself. The straw doll, like the recorder, is probably a metaphor for Tsukasa.

It might be better to say scold her rather than get angry.

I agree with Yoriko's idea that getting angry at someone is troublesome and exhausting. The act of getting angry uses more energy than you can imagine. It would be good if the situation improved by getting angry, but that's not always the case. That's why it's so hard to get angry.

It reminds me of how Shinji from "Neon Genesis Evangelion" speaks in the final episode.

Yoriko feels that Tsukasa needs her, and the expression on her face is somehow refreshing... It's like she's been freed from a possession...

Because Tsukasa needs Yoriko, Yoriko can be there! ! !

Will the manga characters who made Manga Time Kirara so popular say "Congratulations" to Yoriko? I probably won't say that.

At the very least, I would like to express my heartfelt "thank you" to Nishihata-sensei, who created Yoriko, and to the editorial department of Manga Time Kirara, who brought you "KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI".

Tsukasa is scolding Yoriko because she loves Yoriko. Such love fills Yoriko's heart. Therefore, Yoriko is able to lead a fulfilling life every day. Looking at Yoriko's behavior in episode 18 of "KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI", I got the impression that Yoriko was starving for her mother's love.

Yoriko, who was neither scolded nor looked at by anyone, must have continued to live a lonely life. That's why Tsukasa's presence is too big for Yoriko.

When Tsukasa scolds someone, it's clear that she's thinking about that person. Put aside the dangerous side of wanting to destroy Yoriko's life.

It may not be an exaggeration to say that Tsukasa is not only a love interest for Yoriko, but also a mother figure. Tsukasa also feels happy because she can take care of Yoriko. What kind of life would Tsukasa have had without Yoriko? She may have lived a lonely life, shunned by everyone.

Yoriko and Tsukasa save each other from the darkness of loneliness. Regardless of whether they end up in heaven or hell.

By leaving some of the blank space white, Yoriko emphasized that she had arrived at an answer. I think it's important when drawing a 4-panel manga to decide what to express in the margins and 4-panel frames. Nowadays, there are many opportunities to watch 4-panel manga, which use blank spaces and 4-panel frames to expand the range of expression.

The act of scolding cannot be done without a sense of responsibility. This is by no means an act that negates one's personality or lowers motivation. When scolding someone, what kind of words you say and what kind of facial expression you use are important. Communication is really difficult and always bothers me.

Tsukasa's hug

Tsukasa was full of kindness as she passionately embraced Yoriko. I wonder if Tsukasa can feel a sense of security after capturing Yoriko.

Tsukasa, who is happy to see Yoriko's growth and changes, but is also jealous of Tooru and Kirino, is impressive. Tsukasa's thoughts are probably dominated by the idea that she is the only one who knows Yoriko and that she is the only one who understands Yoriko.

Tsukasa's habit

The sight of Tsukasa trying to lick Yoriko's finger was so creepy...

As Tsukasa tries to get to know Yoriko, we can see that she continues to struggle with her unpleasant self. If she wanted to, she could not only lick her fingers but also kiss Yoriko. I think that to Tsukasa, Yoriko's fingers seemed sweeter and more attractive than any other sweets in the world.

The act of licking one's fingers is an act of sensing the presence of another person not only visually, but also through taste, smell, and touch. Tsukasa also interprets Yoriko's smell and taste as being like a powerful drug.

Maybe only Tsukasa knows what she can feel from Yoriko's fingers.

In "I Can't Say No to the Lonely Girl", there is a scene where Sora asks Ayaka to kiss her five times.

However, Ayaka kissed her six times. Why on earth? In fact, Ayaka's classmate Wakana has drastically reduced her time in contact with Sora. Coupled with this loneliness, Ayaka kissed her one more time, and must have strongly sensed Sora's presence.

We may be able to sense the presence of a loved one through actions such as touching the other person's hand, hugging, nuzzling cheeks, and kissing.

By the way, Ayaka was also shown having her ears licked by Sora and how she hated it. I think I was confused by the unknown sensation that I was not used to.

Also, in "Today, She is not here...", which deals with cheating, I was left with the depiction of Yuni falling in love with the kisses of her cheating partner, Fuuko. Fuuko was toying with Yuni by making her feel that she was needed and that she would save her from loneliness.

The tongue, lips, and fingers are sensitive areas. I can't help but wonder how Tsukasa would react if she sensed Yoriko's presence with her tongue and lips. I'd rather see it.

Is Tsukasa going to say that Yoriko's sweat and runny nose are like wine?

I felt like asking Tsukasa why she didn't stick with it. I think that the appeal of "KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI" is that it makes you feel this way.

Have a nice session

I think Tsukasa playing the recorder in front of Yoriko was Tsukasa's answer.

Seeing Tsukasa trying to understand Yoriko in her own way, Yoriko was moved and probably realized that her idea of ​​being needed was not a mistake.

I can't help but wonder what the hell they're doing in the snowy schoolyard. It's rare to find such a creepy girl band party.

Yoriko's understanding person

I think Kirino, who is madly in love with Tooru, understands Yoriko. Although my way of thinking is different from Yoriko's.

When I look at Yoriko and Kirino, Tooru seems like a common sense person. Tooru is still Toru, and she's still a bit creepy in that respect.

Youth big bang

The love between Yoriko and Tsukasa at the end is too big...

I noticed that Yoriko and Tsukasa were walking in the same direction.

The physical education teacher who was shocked by Yoriko and Tsukasa's youth is interesting.

It's disgusting to see the physical education teacher's stress. She must be jealous of Yoriko and Tsukasa enjoying their youth.

Manga Time Kirara 20th Anniversary Booklet

A booklet commemorating the 20th anniversary of Manga Time Kirara. It's a wonderful item that allows you to enjoy multiple manga in one volume. A newly drawn manga of "KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI" is also included.

It depicts Tooru fantasizing about becoming popular. I can't help but feel disgusted when I look at it. Through the interactions between Yoriko and Tsukasa, it is hard to understand why Tooru feels that she is popular.

When Yoriko and Tsukasa called out to her, her face fell. Tooru.

Looking at the booklet, I get the impression that it was featured in "Stardust Telepath" and "Happiness bird with in you.".

If "Happiness bird with in you." were to be made into an anime, other readers may be wondering which production company they would like to be in charge of it.

The original source of the haiku written by Suzu in the collaboration manga between "Stardust Telepath" and "Happiness bird with in you." is Matsuo Basho.

"The sound of cicadas that penetrates the silence and rocks" is a poem written by Matsuo Basho at Risshakuji Temple in Yamagata Prefecture. I wonder if the fans of "Happiness bird with in you." will visit Risshakuji?

By the way, the newly drawn manga for "Stardust Telepath" depicts Umika performing Odekopashi on Yuu and the others. Nishihata-sensei's favorite Haruno also appeared.

Odekopashi is the act of touching one's forehead to another's and reading the other person's feelings. The benefit is that you can not only accept the other person from the broad perspective of the forehead, but also create opportunities to understand the other person and solve various problems.

What exactly does Yuu feel from her forehead? Examples include the feel of Umika's skin, Umika's body temperature, Umika's body tremors, and Umika's sweat. It is more difficult than you might imagine to decipher what the other person is thinking based on a variety of information. In the story, Yuu performs Odekopashi many times with Umika in order to communicate her feelings. There were times when Umika would go into out-of-control mode.

I personally believe that the act of touching the other person and trying to understand their feelings is a common feature between "KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI" and "Stardust Telepath".

Being able to read or know someone's feelings is not always a good thing. In some cases, it is quite possible that the relationships that have been built up to that point may be destroyed. Many people may find it difficult to shorten the sense of distance and communicate. In my case, I always have trouble with interpersonal relationships.

The works you can enjoy are as follows.

Okuma-sensei is in charge of the story of the collaboration between "Stardust Telepath" and "Happiness bird with in you." The illustration is by Warabimochi Kinako-sensei.

I remember Namori-sensei posting a comment on the obi of "En to Yukari".

"BOCCHI THE ROCK!", "The Demon Girl Next Door", and "SLOW LOOP", it can be said that this booklet is also aimed at readers who subscribe to the sister magazines.

I miss "Doujin Work".

Director Kaori is also involved in the anime series "Stardust Telepath" and "Yuyushiki".

If you feel like you have a favorite manga, please pick it up.

Lastly

Episode 21 of "KIMOCHIWARUIKARAKIMIGASUKI" embodies the idea of ​​rain and hardening.

It left an impression on me that Yoriko had survived the biggest crisis and had become even closer to Tsukasa. Yoriko and Tsukasa drawing huge hearts on the pure white ski slope are so annoying that I can't help it. I wonder if it's called LOVE&PEACE.

My interpretation is that Yoriko and Tsukasa maintain a perfect balance precisely because of their love.

Considering that Volume 2 will be released in December 2023, I'm looking forward to seeing what happens next.