アニメ『私の推しの悪役令嬢。』9話について語りたいことがあるので、少し深掘りすることに。
基本情報
▼私の推しは悪役令嬢。-Revolution-(1) (一迅社ノベルス)
タイトル | 『私の推しは悪役令嬢。』9話(アニメ) |
---|---|
サブタイトル | 私の主は永遠不変。 |
漫画 | 青乃下(@aonoesu) |
原作 | いのり(@Inori_ILTV) |
キャラクター原案 | 花ヶ田(@Lv870) |
TVアニメ公式Twitter | @wataoshi_anime |
掲載誌 | コミック百合姫 |
出版社 | 一迅社 |
放送日 | 2023年11月28日 |
小説家になろう | https://ncode.syosetu.com/n8792em/ |
pixiv百合姫 | https://comic.pixiv.net/works/7319 |
ニコニコ静画 | https://seiga.nicovideo.jp/comic/56013 |
一迅プラス | https://ichijin-plus.com/comics/2415050555443 |
TVアニメ公式サイト | https://wataoshi-anime.com/ |
9話はレーネとランバートが国外追放される話。
原作1巻におけるラストに当たる。コミカライズ版だと、18~20話に収録されている。レーネの回想はアニメ版6話で触れられていた。ここは大きな変更点の1つ。
レイ・クレア・セインに働きによって、レーネとランバートは死罪を免れることに。
サブタイトルの「私の主は永遠不変。」はレーネの主はクレアただ1人だということを表している。
感想・考察
9話に関する細かな内容についてはX上でいのり。先生が解説している。前回同様、私の出る幕は正直あまりない。いのり。先生もおっしゃっているように、レーネとランバートは本来死罪を免れなかったことを踏まえると、国外追放という処分は寛容。王立学院でなくても、同じ規模の事件を引き起こすと、国家反逆に関わらず、死罪は免れないでしょう。
印象に残った部分・気になる点がいくつかあるので、もう少し掘り下げていくことに。
レーネのクレアに対する想い
レーネがクレアと過ごした日々を振り返り、感謝の気持ちでいっぱいになるシーンが特に印象に残った。
クレアの成長していく様子はコミカライズ版でも触れられていなかった。ここはアニメを視聴する意義のひとつ。
コミカライズ版だと、アニメ版6話におけるレーネの回想に加え、幼い頃のクレアとレーネが楽しそうにしている1枚画でしたね。
レーネはランバートと結ばれるかクレアの忠義を貫くかの間で葛藤し続けていた。だけど、最終的にランバートと結ばれる道を選んだ。
レーネがランバートと結ばれる道を選んだことについて全否定する気はないけど、国を混乱に陥れたという事実については容認できない。
セインのピンチ
セインが黒仮面による毒でピンチに陥るシーンもコミカライズ版との変更点が大きい部分。
アニメ版はセインが毒に侵される様子が克明に描かれている。原作でもセインの症状について触れられていましたね。
クレアの悲鳴も相まって、危機感が十分伝わっていたのではないだろうか。
それに伴い、レイがセインを治療するシーンについてもより詳細に描かれていたのが印象的。
レイが解毒方法を突き止めるイベントに関する描写もアニメ版で追加されている。
ロッドがセインを連れていく描写もコミカライズ版と微妙に違ったりする。
捕縛されるレーネとランバート
レーネとランバートが連行されるシーンも大幅に変更されている。
レーネとランバートが歩く方向がコミカライズ版は左方向なのに対し、アニメ版は右方向。
レーネの表情も異なる。個人的には、コミカライズ版の方が申し訳ないという気持ちがより強調されていたような気がした。この辺は人によって考え方が変わる部分だ。
後、コミカライズ版ではローレックがレーネとランバートに早く歩くよう急かす描写が描かれていた。それに対し、アニメ版だと省かれている。
ローレックはランバートに対して複雑な想いを抱いていたのでしょう。ランバートの行為はクレアだけでなく、ローレックに対する裏切り行為。ローレック自身、ランバートの企みに気付けなかった自責の念とランバートに対する怒りが渦巻いていたのかもしれない。信じていた人間の見たくない部分を目の当たりにした際に生じるショックは計り知れないのだ。愛や友情などが大きければ大きい程、怒りや悲しみは大きくなる。
ローレックが本当の意味で立ち直るのに時間がかかりそうだ。その辺りについてはロッド達もフォローするのでしょう。
オルソー商会の処分について話し合うシーン
オルソー商会の処分について話し合うシーンが大きく変更されていたのも印象的。
アニメ版だとレイ達が話していたのに対し、コミカライズ版だと建築ギルドの人間がオルソー商会について会話しているシーンがあった。
コミカライズ版の方がバウアー王国を取り巻く事情についてよりリアルに触れられているような気がする。建築ギルドの人間から察するに、貴族とギルドは持ちつ持たれつの関係なのかな。
オルソー商会の処分は江戸時代における御家取り潰しといったところだろう。
礼装で謁見するレイとクレア
国王であるロセイユに謁見するため、レイとクレアが礼装姿になるのも見どころのひとつなのかなと。青乃下先生がX上でレイとクレアの礼装姿を投稿していましたね。
シックな感じがして、個人的にはありだと思っている。
ロセイユと謁見する際の描写もコミカライズ版と異なる。
作画も気合がかっていたような気がした。
サーラスの登場
サーラスの登場シーンもコミカライズ版と異なる点。アニメ版は引きだったのに対し、コミカライズ版だと寄りだった。
セインの嘆願
セインの登場シーンもコミカライズ版と異なる。
コミカライズ版では、レイとクレアが入って来た場所からセインが登場したのに対し、アニメ版だとどこから入って来たか分からない。
オルソー商会の処分が決定した後、ロセイユがセインに話があると言ったシーンもカットされている。
じっくり聞いてみると、浪川大輔さんの声がカッコいいなと思う。
喜びを分かち合うレイとクレア
レーネとランバートの死罪が免れ、レイとクレアが喜びを分かち合うシーンも見どころのひとつ。緊迫感溢れるやり取りの後に描かれていたレイとクレアの嬉しそうな笑顔は印象的だ。
レイとクレアが喜びを分かち合った場所はコミカライズ版と異なる。コミカライズ版は城の廊下なのに対し、アニメ版は城の外。
照れているクレアが可愛い。
対するレイもレーネが死ななくて済んだためか満面の笑みをクレアに見せていた。レイにとってもレーネはかけがえのない存在だというのが分かる。
レイとクレアがダンスするシーンは幸せの絶頂を表しているのかな。
ダンスといえば、『踊り場にスカートが鳴る』という社交ダンスを題材にした百合漫画がですね…
CMがきっかけで『踊り場にスカートが鳴る』を読み始めた方は一体どのくらいいるのか気になるところ。
レイとクレアがダンスするシーンはアニメ版でしか見られない。ここもアニメ版を視聴する意義のひとつではないかと思う。
また、ロッドとユーがセインをフォローすることを告げるシーンがアニメ版だとカットされている。原作・コミカライズ版・アニメ版を見比べ、どのような違いがあるかをチェックして頂けたらなと。
別れ
レイとクレアがレーネと別れるシーンは9話における見どころ。
コミカライズ版から大幅な変更が加えられていた。
コミカライズ版では国境でクレアが別れの挨拶をしていたのに対し、アニメ版では国境の檻越しにレイとクレアがレーネに別れの挨拶を行っている。
ちなみに、原作やコミカライズ版において、ランバートがレーネに恋したことについて言及していた。
近親婚については国によって事情が異なるのだろう。中には、驚くような話を目にする。日本の場合、いとこ同士またははとこ同士の結婚が認められている。『まほらば』という漫画ではとこ同士の恋について描かれていましたね。
いずれにしても、クレアと離れ離れになったという現実にレーネは向き合わなければならない。
原作やコミカライズ版は別れのシーンがより詳細に描かれているなという印象。アニメ版はクレアとレーネが離れ離れになるというのをより強く実感させられる。
レーネとの別れを惜しむクレアを抱きしめるレイの表情が詳細に描かれていたのもアニメ版の特徴。
別れを意識してかコミック百合姫のCMにおいて『きみが死ぬまで恋をしたい』が紹介されていた。
『きみが死ぬまで恋をしたい』は次にくるマンガ大賞2019や第5回アニメ化してほしいマンガにノミネートされている。すでに読んでいる方も多いのではないだろうか。
【#わた推し/一迅社宣伝】
— 一迅社の宣伝課です。 (@ichijinsha_info) November 27, 2023
💘一迅社CM💘
「コミック百合姫」の連載作品をレイ&クレアがご紹介🔍✨
今回は…『きみが死ぬまで恋をしたい』🐰🍙
💎出演
レイ:#芹澤優 さん
クレア:#奈波果林 さん
📕お試し読みは動画から! pic.twitter.com/theB4gNvPQ
6話における『私の推しは悪役令嬢。メイドキッチン』といい、7話における『私の百合はお仕事です!』といい、話の内容に合わせて紹介する百合漫画を選んでいるような印象を受ける。
『きみが死ぬまで恋をしたい』は戦争用の兵器として育てられたシーナとミミの活躍を描いた百合漫画。生きるか死ぬかの戦いや戦争を生き抜く少女達の葛藤が描かれている。時には、残酷な現実がシーナとミミに突きつけられる。
『私の百合はお仕事です!』のアニメが放送されていた時にも『きみが死ぬまで恋をしたい』が紹介されていましたね。
アニメ版で触れられなかったシーン
アニメ版では、ディードがマットにお見舞いに行くシーンがカットされている。
これがあるかどうかでディードに対する印象が大きく変わるのではないだろうか。
マナリアがバウアー王国に向かうシーンもカットされていた。マナリアの活躍については10話以降に期待といったところでしょう。
最後に
レーネとランバートの別れを描いた9話。
原作やコミカライズ版から変更されている箇所がいくつもあった。
レーネからマナリアにバトンタッチし、新章が幕開けするといったところだろう。
レイとクレアがロセイユにレーネとランバートの助命を嘆願するシーンやレイとクレアが喜びを分かち合うシーンは気合入っていたように感じた。
English edition
※This English is a machine translation.※
There's something I want to talk about about episode 9 of the anime "I'm in Love with the Villainess.", so I decided to dig a little deeper.
Basic information
Title | I'm in Love with the Villainess. episode 9(anime) |
---|---|
Subtitle | My Lord is eternal and unchanging. |
Manga | Aonoshimo |
Original | Inori |
Character design | Hanagata |
Publication magazine | Comic Yurihime |
The publisher | Ichijisha |
Release date | November 28, 2023 |
Episode 9 is about Lene and Lambert being deported.
This is the last volume of the original work. In the comic version, it is included in episodes 18 to 20. Lene's recollections were mentioned in episode 6 of the anime version. This is one of the major changes.
Thanks to the work of Rae Claire Thane, Lene and Lambert are spared the death penalty.
The subtitle "My Lord is eternal and unchanging." indicates that Claire is the only lord of Lene.
Thoughts & Impressions
Inori-sensei explains the details regarding episode 9 on X. Like last time, I honestly don't have many appearances. As Inori-sensei has said, considering that Lene and Lambert were originally not exempt from the death penalty, the punishment of deportation is lenient. Even if it wasn't the Royal Academy, if an incident of the same magnitude were to occur, the death penalty would not be avoided, regardless of national treason.
There were a few things that impressed me and made me curious, so I decided to dig a little deeper.
Lene's feelings for Claire
I was particularly impressed by the scene where Lene looks back on the days she spent with Claire and is filled with gratitude.
Claire's growth was not even mentioned in the comic version. This is one of the reasons for watching anime.
In the comic version, in addition to Lene's flashbacks from episode 6 of the anime version, there was a single image of Claire and Lene when they were young, looking happy.
Lene continues to be conflicted between being united with Lambert or being loyal to Claire. However, in the end, she chose to end up with Lambert.
I don't want to completely deny that Lene chose to end up with Lambert, but I cannot accept the fact that she threw the country into chaos.
Thane's pinch
The scene where Thane is poisoned by the black mask and falls into a pinch is also a major change from the comic version.
The anime version clearly depicts Thane being poisoned. The original story also touched on Thane's symptoms.
Combined with Claire's screams, I think the sense of crisis was clearly conveyed.
Along with this, it was impressive that the scene where Rae treats Thane was depicted in more detail.
The anime version also includes a description of the event in which Rae discovers a method of detoxification.
The depiction of Rod taking Thane with him is also slightly different from the comic version.
Lene and Lambert are captured
The scene where Lene and Lambert are taken away has also been changed significantly.
The direction in which Lene and Lambert walk is to the left in the comic version, but to the right in the anime version.
Lene's expression is also different. Personally, I felt that the feeling of being sorry was more emphasized in the comic version. This is an area where people's opinions vary.
Later, in the comic version, Lorec was depicted hurrying Lene and Lambert to walk faster. In contrast, it is omitted in the anime version.
Lorec must have had complicated feelings towards Lambert. Lambert's actions are a betrayal not only to Claire but also to Lorec. Lorec himself may have been filled with remorse for not noticing Lambert's plan and anger towards Lambert. The shock that occurs when you witness the side of someone you believed in that you didn't want to see is immeasurable. The greater the love and friendship, the greater the anger and sadness.
It seems like it will take some time for Lorec to truly recover. I'm sure the rods will follow up on that as well.
Scene discussing the disposition of the Orso Company
It is also impressive that the scene in which they discuss the disposition of the Orso Company has been significantly changed.
In the anime version, Rae and the others were talking, but in the comic version, there was a scene where people from the construction guild were talking about the Orso Company.
I feel like the comic version touches on the circumstances surrounding the Bauer Kingdom more realistically. From what I can tell from the people in the architectural guild, the aristocrats and the guild have a hand-me-down relationship.
The disposition of the Orso Company would be similar to the destruction of the imperial family in the Edo period.
Rae and Claire meet in formal attire
I think one of the highlights will be seeing Rae and Claire in formal attire in order to have an audience with the King, l'Ausseil. Aonoshimo-sensei posted a picture of Rae and Claire in formal wear on X.
It has a chic feel, and I personally think it's a good idea.
The depiction of the audience with l'Ausseil is also different from the comic version.
I felt like the drawings were also done with a lot of spirit.
The arrival of Salas
The scene in which Salas appears is also different from the comic version. While the anime version was a hit, the comic version was a hit.
Thane's petition
The scene in which Thane appears is also different from the comic version.
In the comic version, Thane appeared from where Rae and Claire entered, but in the anime version, it is unclear where he entered from.
The scene where l'Ausseil says she has something to say to Thane after the decision to dispose of the Orso Company was also cut.
When I listened carefully, I thought Daisuke Namikawa's voice was really cool.
Rae and Claire share their joy
One of the highlights is the scene where Rae and Claire share their joy after Lene and Lambert are spared the death penalty. The happy smiles on Rae and Claire's faces after their tense exchange is impressive.
The place where Rae and Claire shared their joy is different from the comic version. The comic version takes place in the hallway of the castle, while the anime version takes place outside the castle.
Claire is so cute when she's shy.
Rae, on the other hand, was also showing Claire a big smile, probably because Lene didn't have to die. It is clear that Lene is irreplaceable to Rae as well.
I wonder if the scene where Rae and Claire dance represents the height of happiness.
Speaking of dance, there's a yuri manga about ballroom dancing called "The Skirt Sings at the Landing"...
I'm curious as to how many people started reading "The Skirt Sings at the Landing" because of the commercial.
The scene where Rae and Claire dance can only be seen in the anime version. I think this is also one of the reasons for watching the anime version.
Also, the scene where Rod and Yu announce that they will follow Thane was cut from the anime version. I would like you to compare the original work, comic version, and anime version and check out the differences.
Farewell
The scene where Rae and Claire break up with Lene is a highlight in episode 9.
Significant changes were made from the comic version.
In the comic version, Claire was saying goodbye at the border, while in the anime version, Rae and Claire were saying goodbye to Lene through a cage at the border.
By the way, in the original story and the comic version, it was mentioned that Lambert was in love with Lene.
Regarding incestuous marriages, the circumstances may differ depending on the country. Some of the stories are surprising. In Japan, marriage between first cousins or first cousins is permitted. The manga "MAHORABA" is about love between cousins.
In any case, Lene has to face the reality of being separated from Claire.
I have the impression that the farewell scene is depicted in more detail in the original and comic version. In the anime version, we are made to feel even more strongly that Claire and Lene will be separated.
Another feature of the anime version is the detailed depiction of Rae's expression as she hugs Claire, who is sad to say goodbye to Lene.
Perhaps with the idea of separation in mind, the comic Yurihime's commercial featured "My wish is to Fall in Love Until You Die.".
"My wish is to Fall in Love Until You Die." has been nominated for the NEXT MANGA AWARDS 2019 and the 5th MANGA WE WANT TO SEE ANIMATED RANKING. Many of you may have already read it.
In episode 6, he says, "I'm in Love with the Villainess MAID'S KITCHEN" and in episode 7, "Yuri Is My Job!" giving the impression that he chooses yuri manga to introduce according to the content of the story.
"My wish is to Fall in Love Until You Die." is a yuri manga that depicts the activities of Sheena and Mimi, who were raised as weapons for war. It depicts the struggles of life-or-death battles and the struggles of girls who survive war. At times, a cruel reality is forced upon Sheena and Mimi.
When the anime "Yuri Is My Job!" was being broadcast, "My wish is to Fall in Love Until You Die." was introduced.
Scenes that were not mentioned in the anime version
In the anime version, the scene where Dido goes to visit Matt was cut.
I think your impression of Dido will change greatly depending on whether you have this or not.
The scene where Manaria heads to the Bauer Kingdom was also cut. We can expect to see Manaria's success in episode 10 and beyond.
Lastly
Episode 9 depicts the breakup between Lene and Lambert.
There were many changes from the original and comic version.
It seems like a new chapter will begin with the passing of the baton from Lene to Manaria.
I felt that the scene where Rae and Claire beg l'Ausseil to spare Lene and Lambert's lives and the scene where Rae and Claire share their joy were filled with enthusiasm.
この記事へのコメント