【ゆる感想】『夜のクラゲは泳げない』4話でまひるは花音の嫁なのが分かった


『夜のクラゲは泳げない』4話の内容

サブタイトル:両A面


サンフラワードールズに対抗し、まひる達が新曲を製作する話。


『夜のクラゲは泳げない』4話の魅力
  • 花音のためにシチューを作って待つまひる
  • まひる達と衝突した後にカップティラミスを買った時の花音が可愛い
  • JELEE渾身の新曲・MVがとにかくおしゃれ

『夜のクラゲは泳げない』4話の感想

『夜のクラゲは泳げない』4話を見て分かったことがある。


まひるが花音の妻だってことが!!!


まひるの優しさを心と胃袋に受けた花音が可愛い…カップティラミスを買った後の花音のデレた顔もマジでかわいいんですが!?


そんな花音の心を盗んだまひるは罪深すぎる…まひるは花音からとんでもないものを盗んだもんだ。


音楽グループの楽曲製作における対立と難航だけでなく、完成した時の喜びや話題になった際におけるクリエイターの反応など、いろいろなものを盛り込んでいたのが印象的。


花音について少し分かる話に仕上がっていたのではないだろうか。花音とメロの対立・花音と雪音の対立は想像以上に根深いようだ。この辺に関しては5話以降明らかになるのかなと。


JELEEのメンバーであるまひる達が友達からファミリーに変化したのかなと思わなくもない。この辺の捉え方は人によって変わってくるだろうけど。少なくとも、花音に付き合うまひる・めい・キウイの優しさは温かみがある。JELEEのメンバー間の仲間意識が高まったのは確か。


EDの演出も良く練られていて、話の厚みを増していた。


花音の焦りや葛藤を見ていると、胸を締め付けられる…


キャラクターの掘り下げ方や演出の仕方、楽曲など、細部までこだわりが詰まった話に仕上がっていたと思う。


花音の部屋の匂いを袋に入れているめい。『きもちわるいから君がすき』の依子を彷彿させる。


花音がバランスがどうとか言っていたけど、バランスという単語と言ったら『夜のクラゲは泳げない』か『リコリス・リコイル』か。


『夜のクラゲは泳げない』4話では、まひる達がDTMソフトを用いて新曲の製作を行う様子だけでなく、花音の過去やサンフラワードールズの活動についても触れられていた。


ここから先は『夜のクラゲは泳げない』4話の内容についてもう少し掘り下げていくことに。


公開日にこだわる理由

『夜のクラゲは泳げない』4話における主人公を1人挙げるとするなら、花音だ。


花音の姉である美音の登場をはじめ、花音が芸能関係の人間が多く通っている学校の生徒であること・サンフラワードールズのプロデューサーである雪音が花音の母親であること・メロが花音との間に起きた事件に対して意味深な態度を見せていたことなど、花音に関する描写がいくつも登場していた。


作中でも触れらていたけど、花音が新曲の公開予定日に定めたのはサンフラワードールズの新曲リリース日。メロや雪音に対して対抗心を燃やしているように見えた。雪音の力が無くても、まひる達と一緒なら輝けるぞと言わんばかりに。メロの反応を見る限り、花音とメロとの因縁はまだ解決していないように見える。


花音が美音の家に転がり込んでいるのを見る限り、花音は雪音から逃げているようにも。花音は雪音とろくに会話していないのだろう。雪音に関する描写から、仕事が忙しく、家族と接する余裕がない感じに見えた。花音と雪音はよく似ている。


花音の対抗心や焦りがJELEEの間で不協和音を招いていたのが印象的だ。


新曲の製作において、JELEEのメンバーであるまひる・花音・めい・キウイのライフスタイルがバラバラであることを実感することができる。複数人で創作活動を行う際の難しさが描かれているのが特徴の1つではないだろうか。それぞれの主張が絶対間違っているとは言い切れないからこそ、まひる達の対立を見ていると胸を締め付けられる。


音楽を題材にしたアニメや漫画において、ライバルとの対立はもちろん、仲間同士の対立とそれを乗り越えた瞬間も見どころの1つだと捉えている。まひる達がぶつかり合いながらも、泥臭く努力する姿は尊く映る。


邂逅・衝突・挫折・対話・和解・結束などを1つ1つ丁寧に描くことでキャラクターやステージ、楽曲がより魅力的なものに。『夜のクラゲは泳げない』はまひる達のドキュメンタリーといった感覚を覚えるのだ。


アイドルを題材にした漫画やアニメを見て思うのだけど、グループが結成されるまでの過程・新曲披露・大一番のステージ・メンバー間の対立・ライバルグループとの対立・メンバー1人1人の魅力を掘り下げたエピソード・いくつもの百合といったものに目が行く。


こうして考えると、音楽を題材とした創作物にドキュメンタリー的な側面を私は求めているんだなと思うばかり。


最初は数人しか観客を動員できなかったアイドルがさまざまな経験を経て、日本武道館やドーム公演を実現するといったサクセスストーリー的なものが『夜のクラゲは泳げない』にあったらなという想いがある。


インタビューでは、「自分の好きを見つける」姿を描きたかったという言葉があったことを考えると、サクセスストーリー的な要素がどこまであるかなという想いがどうしても頭をよぎってしまう。

デジタルサイネージに映し出されたもの

花音がデジタルサイネージに映し出されたメロ達を見て、複雑な表情を浮かべる姿も印象的。


花音とメロはアイドルとしての考え方がかなり違ったのだろう。大きな挫折をした花音はどんどん先に行くメロを見て、苛立ちを感じていたのかなと私は解釈している。メロだけでなく、新曲を完成させていない自分自身に対する苛立ちが花音の心にあったのかもしれない。


メロのことをよく理解しているからこそ、花音はさらに苛立ちを募らせていたのだろう。


デジタルサイネージに映し出されていた花音から悩まし気な雰囲気が滲み出ていた。かっこ悪さと言えば良いのか。花音はそんな一面を理解していたからこそ、デジタルサイネージに映る自分自身に「何も変わっていない」という言葉を投げかけていたのではないかなと。情けなさやかっこ悪さのようなものが滲み出ている花音は人間味に溢れていて、より魅力的に映っていたように思える。


デジタルサイネージに映る花音も情けないといった感じの表情を浮かべる自分自身を見ていたのかもしれない。


作中に登場したデジタルサイネージは花音の気持ちを映し出す鏡のような役割を果たしていたように見えた。

6種類のカップティラミス

花音がまひる達の好みが分からず、6種類のカップティラミスを買っていたのも印象的なシーンだ。まひる達が互いのことをまだ理解し切れていないのを表しているように思えた。だからこそ、ライフスタイルの違うまひる達はスケジュールについて衝突したわけで…こうして見ると、まひる達は本当に不器用としか言いようがない。そんな一面もまひる達の魅力なのかもしれないけど。1つ1つの壁を乗り越えていくまひる達は少し頼もしく映る。もちろん、世の中はティラミスのように甘いばかりではないですが。


まひる達が自分自身の過去を明かしたことでJELEEの結束はより深まったようだ。

クラゲ

まひるがチョコエッグで当てたクラゲのフィギュア。クラゲのフィギュアがまひる達を繋ぎ止めるきっかけになった。タイトルにも使われていることを踏まえると、クラゲは『夜のクラゲは泳げない』においてシンボリックな生き物だ。


1話で花音がまひるを導いたように、4話はまひるが花音を導いた話に仕上がっていたのではないかと捉えている。


まひるが花音にクラゲのフィギュアを託したのは全ての始まりが花音だからだろう。花音がいなければ、JELEEは誕生していなかった。


花音にフィーチャーされた『夜のクラゲは泳げない』4話。5話以降一体どのような展開が待っているのか気になるところだ。

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