『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』の感想について語っていくことに。
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』とは
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』は『ロンリーガールに逆らえない』の同人誌原稿をはじめ、樫風先生の読み切り漫画を収録した短編集。『ロンリーガールに逆らえない』の描き下ろし短編も収録されている。いわば、伝伝伝の樫風先生の百合漫画バージョンといったところか。
『ロンリーガールに逆らえない』は、樫風先生がX(旧Twitter)に投稿した『桜井さんと本田さん』をベースにした百合漫画。
文武両道な優等生の桜井彩花が担任の江川先生と不登校の生徒を説得できたら、好きな進学先を推薦してもらう約束をすることに。しかし、肝心の説得相手である本田空に秘密の約束を知られてしまう。
彩花は空に秘密の約束を内緒にしてもらう代わりに空のお願いを毎日1つ聞くことに。
偶然から始まったうかつな委員長とアンニュイな問題児のラブコメディが今、幕を開ける!
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』は『ロンリーガールに逆らえない』が好きな方はもちろん、樫風先生がこれまで世に送り出した方にもおすすめできる1冊だ。
『ロンリーガールに逆らえない』は全6巻。英語版・韓国語版・繁体字版・タイ語版が発売されている。スペインのPlaneta Cómicが『ロンリーガールに逆らえない』『君と綴るうたかた』『ふたりエスケープ』のライセンス許諾を発表した。
また、『ロンリーガールに逆らえない』は6巻重版時点で25万部を突破しているだけでなく、2021年に百合ナビで開催された百合漫画大賞2021で1位獲得・韓国の2022RIDIBOOKS COMIC AWARDでベストGL賞受賞といった実績を出している。
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』の感想
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』に収録されている各話の感想を紹介しているので、話のおさらい・考察・単行本を手に取るかどうかなどの参考にしてください。
『marking』
『marking』は『結局そんなきみが好き』同様、『ロンリーガールに逆らえない』のスピンオフ短編漫画だ。ある日、空は彩花が彩花の従兄の兄と話している姿を目撃してしまう。空が不安に感じていたことを知った彩花は空に対し、彩花の耳にピアッシングしないかと提案する。
元々、『marking』は2023年9月3日のコミティア145で販売されていた同人誌。『結局そんなきみが好き』の発売から約6か月半後ですね。紙媒体に関しては、メロンブックスでも委託販売がありました。
空の心を揺り動かす彩花がズルい…
彩花の耳にピアッシングしないかと提案する時も右耳をピアッシングする時も彩花がズルかった…
彩花の提案・お願いに対する空の反応も可愛かった。彩花の誘いとそれに対する空の反応は『marking』における魅力だと思っている。
ピアッシングを通して、彩花と同じ気持ちを共有した空の表情がとても魅力的。
ショックを受けた時の空の泣き顔も可愛かったなと感じたのはここだけの話だ。
空を不安にさせた彩花が悪い。あんなに可愛い空を不安にさせるなんて…
『marking』では、高校卒業してから2度目の夏が経過していることを最初に提示することで彩花と空の関係性が長いことを伝えている。その上で空にとってショッキングな展開を用意することで読み手に対し、彩花と空は一体どうなってしまうのか知りたいという気持ちを刺激しているのかなと。
最初に彩華と空が恋人同士になってから一体どのくらい時間が経過しているかを知ることで空が受けたショックは思っている以上に大きいのだろうといった想像ができる。
物語を開始させる方法はいろいろあると思うけど、『marking』の場合は空が大きなショックを受けるところから物語が始まっている。空の視点で物語を追っていく方が全体を整理しやすいですね。もちろん、この辺は人によって感じ方が異なる部分だろう。
空のリアクションを大きく見せていたから、感情移入しやすかった部分がある。
『ロンリーガールに逆らえない』本編の時は彩花視点で物語を追っていくことが多かったので、そういったことを踏まえると『marking』は新鮮な気分で読めた。
彩花が自身が可愛いことを自覚していないことに対し、空が怒っている表情を見せていたのも可愛い。
可愛いことを自覚していないのは彩花か『ラブライブ!スーパースター!!』のかのんちゃんか。
空のリアクションが豊富で読んでいて楽しくなる。
空が彩花の耳にピアッシングした瞬間、優しさと不安にさせた怒りが混じっていたような。気のせいか。
後、キスの描写も本当に魅力的だと思う。彩花と空の表情を見ていると、ドキッとしますね。
『marking』の表紙を見ると、彩花と空が愛し合っているのがよく分かる。
コミティア145で販売されていたアクリルスタンドを見ると、彩花と空がお揃いのピアスを買ったのを察することができる。
ピアスといえば、『ラブライブ!スーパースター!!』の四季ちゃんを思い出すな。ピアスの色がメイちゃんの髪の色をイメージさせる。樫風先生も四季ちゃんのイラストをXに投稿していたことも。作品によっては、ピアスからキャラクターの心情などを察することができる。『marking』の場合、ピアッシングした後における彩花と空の心情について触れられていた。
コミティア145には、サクタロー先生も参加していた。『marking』のアシスタントも担当している。
樫風先生は秘密の約束・関係性に重きを置いた漫画が多いのに対し、サクタロー先生は人生を題材にした漫画が多いように感じた。『おしゃべりいもむし ぴにょ』の場合、芋虫の視点から見る人間の人生について描かれている。
2023年9月には、『君としらない夏になる』3巻が発売。コミティア145が開催された日は『今日はカノジョがいないから』のPOP UPの開催期間中だった。同月の23日には、あべのハルカスでも『今日はカノジョがいないから』のPOP UPが開催されることに。大阪で『今日はカノジョがいないから』のPOP UPが開催されて、大喜びした方は想像以上に多かったのかなと。コミティア145の後に渋谷で開催されていた『今日はカノジョがいないから』のPOP UPに行けたのも良い思い出だ。
『結局そんなきみが好き』
『結局そんなきみが好き』は『ロンリーガールに逆らえない』のスピンオフ短編漫画だ。高校を卒業した和奏と結菜の恋愛頭脳戦が描かれている。結菜の駆け引きに和奏の心が大爆発!和奏と結菜は高校卒業後、一体どのような日々を送っているのか。
『結局そんなきみが好き』は『ロンリーガールに逆らえない』連載終了後に発表された同人誌。2023年2月19日のコミティア143にて販売。後に2023年9月3日のコミティア145で再販された。以前、メロンブックスで委託販売があったので、会場に来られなかった方の中には、メロンブックスで購入した方も多いかもしれない。
和奏を翻弄し続ける結菜にドキッとしたけど、心のリミッターを解除した和奏が結菜に対してアグレッシブになる姿もドキッとしましたね…
ギリギリまで持っていた後、強烈な右ストレートをお見舞いされたような気分だ。
和奏と結菜の目元を敢えて隠しつつ、結菜のLOVEコールが炸裂する瞬間とかズル過ぎるわ…結菜は本当にズルい!そんな描写を描く樫風先生もズルい!!
結菜によって本能をむき出しにし、最大級の愛とカッコよさをぶつける和奏の攻めは見ていて、ゾクゾクしてしまう…
和奏と結菜がいかにラブラブなのかが分かる話に仕上がっていた。
ここぞという時に和奏は「何しとんねん!」って言いたくなることをやらかしてしまうけど。画竜点睛を欠くとは、こういうことかと言いたくなる。結菜が怒るのも無理はない。和奏が120%悪い。
和奏は結菜によって、結菜好みの女の子にコーディネートされている。
クライマックスの描写は細かなこだわりが詰まっていて、雰囲気が盛り上がっていたな。クライマックスにおける結菜の挑発・和奏のアクション・和奏の目つき・セリフ選びが秀逸で本当に好き。
クライマックスを迎えるためには、下準備が大事ということを実感する。過程と言った方が正しいですね。過程がイマイチだと、クライマックスが上手い具合に盛り上がらないような。結菜は和奏だけでなく、読み手も上手い具合にリードしていたと思う。多くの方が和奏視点で物語を追っていたのではないだろうか。
結菜が挑発すると、和奏が反応する。結果、和奏と結菜の愛が深まる。シンプルだけど、良い話だ。
和奏のおててのアップでここからが和奏のターンというのも分かりやすく示していたな。
後はバイクに跨る和奏が見られるのも見どころだったと思う。バイクに跨る和奏がカッコいい。バイクの細かな描写にも舌を巻く。金属の質感なども表現されているし。樫風先生といえば、バイクに関する投稿をXで行っている。バイクが好きなのも和奏の描写を見れば分かりますね。樫風先生の好きなものが1つの話に詰まっている。
それにしても、バイクに跨るカッコいい女の子って良いですよね!
バイクに跨るカッコいい女の子といえば、『戦記絶唱シンフォギアシリーズ』の翼とか『ペルソナ5』の真先輩当たりが頭に浮かぶ。
『結局そんなきみが好き』には、ゲストの先生方によるイラストが収録されている。『結局そんなきみが好き』単品を購入するかどうかの判断基準になる。イラストを寄稿している先生は以下の6名。
- サクタロー先生
- ざこ先生
- クマ5号先生
- 荒先生
- 眞次ズンタロウ先生
- おいも先生
サクタロー先生達は『ラブライブ!シリーズ』の同人誌を発表している。樫風先生達の存在をYouTubeの配信や僕らのラブライブ!で知った方も多いのではないだろうか。
markingでアシスタントを務めていたサクタロー先生による『ロンガル』のイラストが楽しめる。ちなみにKADOKAWAで『あさぎ色のサウダージ』を連載していますね。
ビッグガンガンで読み切り漫画を何本か掲載していたことも。
ざこ先生も『ロンリーガールに逆らえない』4巻・5巻のあとがきにクレジットされていた。『ロンリーガールに逆らえない』を支えた立役者の1人。樫風先生が参加した『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の合同誌の企画に携わっている。
ざこ先生はYouTubeで配信活動も行っているので、気になる方は一度チェックして頂けたらなと。私の場合、カイロソフトの『ドラえもんのどら焼き屋さん物語』のゲーム実況をざこ先生が行っていた時、『ドラえもん』の映画をまた見たいなと感じた。
クマ5号先生も『ロンリーガールに逆らえない』4巻でアシスタントを務めていた。クマ5号先生が発表した『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の同人誌の制作を樫風先生がサポートしていたこともある。クマ5号先生の同人誌に樫風先生がイラストを寄稿していたことも。クマ5号先生は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のせつ菜ちゃんと果林ちゃんの同人誌を発表することが多い。
荒先生は『青山吉能と前田佳織里 金曜日のしじみ』の公式イラスト・『リコリス・リコイル』のグッズイラストを手掛けている。『ロンリーガールに逆らえない』10話のモブも描いていた。X上で『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のせつ菜ちゃんのイラストを不定期で投稿しているので、イラストを目にした方は多いかもしれない。荒先生の描くSDキャラは可愛いので、気になる方は荒先生の動向をチェックしてください。
眞次ズンタロウ先生は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』や『にじさんじ』の同人誌を発表している。もしかしたら、樫風先生も参加したにじそうさく09で眞次先生のスペースに訪れた方もいるのではないだろうか。『鬼滅の刃』などでアシスタントを務めている。
KADOKAWAにて『篠原君ちのおうちごはん! ~ ただ、隣に住んでいる女の同僚と毎晩、ご飯を食べる話~』のコミカライズ版において作画を担当。ちなみに、『篠原君ちのおうちごはん! ~ ただ、隣に住んでいる女の同僚と毎晩、ご飯を食べる話~』はカクヨム発の小説だ。
おいも先生は『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』や『にじさんじ』の同人誌を発表している。樫風先生・眞次先生と同様ににじそうさく09にも参加していた。樫風先生つながりでおいも先生を知った方の中には、おいも先生のスペースに訪れていた方も一定数いると思う。『ロンリーガールに逆らえない』のアシスタントを務めていた。4巻・5巻のあとがきにおいも先生の名前が記載されている。
おいも先生は『結局そんなきみが好き』が発売されたコミティア143において、樫風先生のスペースで売り子として参加していた。こうして、『結局そんなきみが好き』やコミティア143のことを振り返ると、樫風先生のスペースに初めて訪れた時の興奮を思い出しますね。同人誌即売会で初めて訪れたスペースとそれに伴う記憶は生涯忘れられないものになるのだろう。
コミティア143では、『私の推しは悪役令嬢。』のコミカライズ版において作画を担当している青乃下先生と『私の推しは悪役令嬢。』のコミカライズ版でアシスタントを務めていた飴井涼先生とお会いしたのも良い思い出。
『結局そんなきみが好き』が発売された同時期には、『今日はカノジョがいないから』3巻・『女ともだちと結婚してみた。』3巻・『ふたりエスケープ』4巻・『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?)』5巻・『週に一度クラスメイトを買う話 ~ふたりの時間、言い訳の五千円~』1巻などが発売された。
『ロンリーガールに逆らえない more!』
『ロンリーガールに逆らえない more!』は『ロンリーガールに逆らえない』に登場するサブキャラ達のその後について描かれている。和奏と結菜が!穂波と千鶴のその後は!江川先生のその後は!琴音のその後は!咲良のその後は!
『ロンリーガールに逆らえない more!』を読んでいて思うのは彩花と空はもちろん、2人の脇を固めるキャラクター達にも愛が溢れているなと感じた。樫風先生、自分のキャラクターを本当に大切にしていると思うんだ。どのキャラクターも本当に幸せそう。
和奏は結菜に頭が上がらないし!結菜はおしゃれで美人だし!穂波と千鶴の関係も良い感じだし!咲良も相変わらず美人だし!琴音は可愛いし!眼鏡を外した江川先生は美人でカッコいいし!
『ロンリーガールに逆らえない』の何が好きかと聞かれたら、全部が好きですと答えるようにしてる。好きな理由はと聞かれたら、好きに理由なんているんですか?と答える。
理屈じゃないんですよ。言葉で形容できないものがあるんですよ。
全部好きだからこそ、彩花と空の百合はもちろん、彩花と空の物語を支え続けてきた愛すべき人達の幸せそうな日常が見られるだけで本当に幸せ。分かる方いるかな?
『ロンリーガールに逆らえない』の連載が終了した際、埋めようのないものがあったし。
穂波と千鶴の物語がまた読めたのは個人的に幸せ。和奏と結菜のグッズが発売される機会が何度かあったけど、穂波と千鶴は『ロンリーガールに逆らえない』の単行本の特典リーフレットや推しちゃれのBIGフレームマグネットぐらいしかグッズがなかった。少しだけとはいえ、貴重な機会なんですよ。
穂波の笑顔は荒先生が描いたせつ菜ちゃんのペカっとした笑顔を思い出させた。
和奏より琴音の方がしっかりしてるし。文化祭編におけるMVPは琴音ですから。
江川先生の話だけで1本の漫画ができそうな気がするのは私だけだろうか。眼鏡をかけている時と外している時のギャップがたまらん…
『不器用な愛情』
『不器用な愛情』は彩花の誕生日のお祝いを描いた百合漫画。『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』における目玉となる要素だ。
彩花の誕生日に彩花をお祝いする方をX上で見かけることがある。樫風先生や他のファンの方達と一緒に彩花や空の誕生日で盛り上がるのも楽しかったりする。
これは『ロンリーガールに逆らえない』に限った話ではないですが。好きなキャラクターの誕生日をお祝いできるのは幸せなことだ。
彩花と空、これからもずっとお幸せに!!!
あれこれ語るのは野暮だ。『不器用な愛情』における彩花と空の繋がりを感じてほしい。彩花と空が互いに想い合っているのがよく分かると思うから。
優しい2人に出会えて良かった…
『知らない私も好きですか?』
『知らない私も好きですか?』は『SHIBUYAギャル百合アンソロジー』に収録されている百合漫画。普段はギャルの美月が皆に内緒でメイド喫茶でアルバイトしていたものの、恋人の百香に知られてしまうことに。
ギャル姿の美月とメイドになり切った美月のギャップがたまらないんですがぁ!!
接客している時の美月もメイド服を気に入っている美月も可愛すぎるぅぅ…
美月と百香の甘いひと時はもちろん、美月の二面性や百香が美月の全てを知りたいと感じる姿が魅力だと感じた。
美月にとって1番のお嬢様は百香なんだよ!!!
美月が仕えなければならない存在は百香以外に考えられない…
可愛い服を着たいという想いとメイド服姿を百香に見られたくないという想いの狭間に葛藤する美月が印象的。
メイド喫茶でバイトしている時の美月は活き活きしている。
華やかな衣装を着こなし、強敵に立ち向かう魔法少女に憧れる幼少期の美月が可愛い。ロリガールですね。
画像はイメージです。
メイド服姿の美月の首筋や太ももを見る時の百香も印象的だった。美月の首筋や絶対領域はドキッとしますね…
百香に秘密を知られ、涙する美月を見ていると、胸が締め付けられる…下唇を噛み、涙を浮かべる美月が可愛いし、今の関係性が変化してしまうかもしれないと思っていたんだなと感じてしまう。
可愛い女の子の大変身・普段とのギャップ・女の子の秘密を表現した百合漫画。個人的には、『ロンリーガールに逆らえない』のプロトタイプといった印象を受ける。
屋上での秘密のやり取り・美月の人には言えない秘密・イチゴオレを飲む美月・今の関係性が変化するかもしれないという葛藤を抱く美月が『ロンリーガールに逆らえない』のプロトタイプだと感じた理由だ。
可愛い女の子の大変身は『レンズ越しに鬼はいない』にも反映されていると思う。あちらも女の子のギャップについて描かれている。
樫風先生の描くギャルが本当に可愛い…
女の子の変身が魅力的に描かれているのは、女子高生が華やかなステージでライブを披露する『ラブライブ!』シリーズや迫力満点なMSの戦闘などが描かれている『機動戦士ガンダムSEED』などの影響があるのかなと感じなくも。これは考えすぎかもしれないけど。アイドルにしろ、ロボットにしろ、ここぞという大舞台でカッコよく映る瞬間がある。ステージ本番・ロボットの出撃など。
美月がメイドに大変身する姿はまるで『FF14』『モンスターハンターシリーズ』『ポケットモンスターシリーズ』『第五人格』などにおけるキャラクターメイキングが頭に浮かぶ。自分好みのキャラクターをいろいろな姿に変身できることも漫画を描く楽しさなのかもしれない。
キャラクターのギャップを表現した描写は、音楽を題材にした『キミが吠えるための歌を、』にも受け継がれている。
百香が『ロンリーガールに逆らえない』の千鶴に似ているような。
『SHIBUYAギャル百合アンソロジー』は樫風先生以外にもいろいろな漫画家が参加している。他にどのような百合漫画が読めるのか気になる方は一度チェックしてください!
『私の白い薔薇』
『私の白い薔薇』は『カヌレスール百合アンソロジー』に収録されている百合漫画。都内有数のお嬢様校に通う真白と凛花は猫カフェに行くことに。凛花は真白に対して、皆には見せない一面をたくさん見せる。
真白はシンプルに可愛いし、凛花は可愛さと可愛さの両方を兼ね備えている。
凛花のギャップが魅力的だと感じた。普段は凛とした姿を見せる凛花。真白と2人きりになると、可愛い一面をたくさん見せる。このギャップが良いんですよね。
凛花の振る舞いに照れる真白も可愛いんですが。
キャラクターの持つ二面性や秘密のやり取りが『ロンリーガールに逆らえない』などと同様に表現されている。
作中に登場する猫たちが可愛い…癒されますね。猫の描写といえば、『ロンリーガールに逆らえない』3話でミケが学校内に迷い込むシーンが頭に浮かぶ。あちらは猫が飛び出す感じがしっかり表現されていた。猫1匹1匹しっかり個性的に描かれているのもポイント。樫風先生の描く猫も好きなんですよね。
猫に動きを出すことにより、キャラクターに何かしらのアクションを促す効果があると思う。『ロンリーガールに逆らえない』のミケが飛び出すことで彩花と空のリアクションを促していた。
猫の店長を見ると、猫の駅長をなぜかイメージする。
かつて、樫風先生は犬を題材にした『スーパードッグアイ』という百合同人誌を発表している。樫風先生が動物に関する百合漫画を再び世に送り出すのかどうか気になるところ。個人的には、ぜひ見てみたい。
東京都内のお嬢様校と聞くと、白百合学園高等学校や雙葉高等学校が頭に浮かぶ。雙葉高等学校は高橋真麻さんやいとうあさこさんの母校。関西だと、神戸女学院高等学校辺りですね。
作中に描かれた制服が軍服っぽさを感じた。だからこそ、凛花のカッコよさが引き立っていたのかもしれない。制服1つでキャラクターの印象が大きく変わる。特に肩の部分とか。樫風先生って『機動戦士ガンダムSEED』とか『機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ』とか『進撃の巨人』といったミリタリー要素の強めの作品に造詣があるイメージが強い。
後、真白を見ていると、『ロンリーガールに逆らえない』の結菜を思い出しますね。包容力のある一面や相手を上手く立てる部分とか。
『カヌレスール百合アンソロジー』はスールを題材とした百合漫画をいくつも収録したアンソロジーだ。表紙は『私の百合はお仕事です!』でおなじみの未幡先生。『カヌレスール百合アンソロジー』に参加している純玲先生は、KADOKAWAで『泣き虫王子(♀)のいずもくんは女子高の王子様と百合になるかもしれない』という読み切り漫画を発表していた。純玲先生はカッコいい女の子同士の百合をよく描いているイメージが強い。
『私の百合はお仕事です!』の場合、リーベ女学園という舞台・シュヴェスター・クロイツ・リーベ女学園の制服・もう1つの名前・店内の内装・各種イベントが非現実の舞台を演出し、リーベ女学園に来店する方を非日常を体験できるようになっていたと思う。1つ1つのものが非日常を演出する舞台装置として、上手く嚙み合っている。
『レンズ越しに鬼はいない』
『レンズ越しに鬼はいない』はまんがタイムきららフォワード2021年12月号に掲載されていた百合漫画。まんがタイムきららフォワードで樫風先生の百合漫画が読めると知って、驚いた方も多かったのではないだろうか。その当時、私は驚きを隠すことができなかった。当時、『ロンリーガールに逆らえない』が連載中だったのに加え、『ロンリーガールに逆らえない』4巻が発売された頃だったから。樫風先生はいつの間に1本の読み切り漫画を描き上げていたんだと言いたくなった。
大塚女子高等学校に転校した千秋は普段から険しい表情を浮かべる凛と出会うことに。凛はその目つきからクラスメイト達に恐れられていた。千秋は凛と接していく中で可愛い一面を見出すことに。
作品名はことわざの「渡る世間に鬼はなし」が元ネタなのでしょう。意味は、無情な人たちばかりではなく、困った時に手を差し伸べてくれる人がいること。人によっては、TBSで放送されていたドラマ『渡る世間は鬼ばかり』を頭に浮かべた方もいるかもしれない。
眼鏡をかけている時の凛と眼鏡をかけていない時の凛のギャップが印象に残る百合漫画だ。凛の可愛い一面を知った千秋が積極的になっているところも良いですねぇ。
鋭い目つきの凛が照れた瞬間も可愛い…
ギャップ萌えですね。鋭い目つきの凛が眼鏡をかけると、可愛く大変身する時の驚きは大きかった。可愛い一面を持っている凛は千秋だけの秘密。他の百合漫画同様、秘密の関係を追及した一作に仕上がっていると思う。
可愛い女の子が1つのアイテムで魅力的な姿に変身する姿を見ると、樫風先生とゆあま先生の配信において、樫風先生がアイドルを題材にした漫画を描きたいと言っていたことを思い出しました。アイドルもまた、衣装やメイクによって変身するからだ。
千秋のアプローチに困惑している凛も可愛い。さながら、ロンリーガールは逆らえないといったところか。
凛の可愛さに心を射抜かれた千秋も印象的。
SDキャラ・描き文字・エフェクトなどを見ると、キャラクターや場面の見せ方が秀逸だと実感する。
当初、短編集などに収録されるかどうか分からなかったため、収録されると知った時は本当にテンションが上がった!
単行本で気軽に読めるようになるというのは単純に嬉しいですよ。千秋と凛の物語をもっと見たいと思った自分がここにいる。
『レンズ越しに鬼はいない』が発表された時期には、『ロンリーガールに逆らえない』4巻・『私に天使が舞い降りた!』10巻・『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ! (※ムリじゃなかった!?)』4巻・『しあわせ鳥見んぐ』1巻・『今日の授業は恋愛です!』1巻などが発売された。
『花屋のあの人』
『花屋のあの人』は百合ナビに寄稿されていた百合漫画。
主人公の莉央が花屋の心春に恋心を寄せている様子を描いた物語だ。
まず、『花屋のあの人』が紙媒体で世に出るとは思わなかった!!
『レンズ越しに鬼はいない』『幼馴染のトロフィー』『ふたりでひとつ』もビックリしたけど、それら以上に『花屋のあの人』が読めるなんて正直、ビックリ!?
掲載されている媒体が百合ナビ。しかも、百合ナビのPixvFANBOXという極めて特殊な事情だったからだ。このまま、短編集などの形で世に出ることはないんだろうなと思いつづけていたら、『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』に収録だと…
シンプルに嬉しい!
まず、紙媒体で手に取れるという事実を素直に喜びたいわ。
莉央と心春の絶妙な距離感が好きやわ…
心春に声をかけたいけど、かけられない莉央。莉央に来て欲しいけど、見ているだけしかできない心春。可愛らしくもじれったくて、繊細な莉央と心春。莉央を意識している時の心春が可愛すぎないですか???
『ロンリーガールに逆らえない』同様、偶然がきっかけで日常が彩り鮮やかになったことを表現した百合漫画に仕上がっていたと思う。
心春という名前を見ると、小春日和という言葉を連想する。小春日和は秋の終わりから冬の始め頃における穏やかで暖かい気候のことだ。小ではなく、心が用いられていることを考えると、春のように心を温める優しい女の子といった願いが心春の名前に込められているのではないかと考えている。
心春は勇気を出せなかった莉央を優しく包み込んでいたと思う。そんな心春の優しさが心に沁みるのだ。樫風先生の描くキャラクター達は魅力的で優しい人ばかりなんですよね。だからなのか、莉央達が眩しく映る。
莉央の名前に用いられている莉という文字は茉莉花(ジャスミン)と呼ばれる花にも用いられている。ジャスミンと聞くと、ハーブティーなどをイメージした方が多いかもしれない。『D4DJ』にも、茉莉花(まりか)というキャラクターが登場している。人によっては、ジャスミンと言ったら、『D4DJ』をイメージするのではないだろうか。
ジャスミンの花言葉は「清純」「あなたと一緒にいたい」。莉央は心春と一緒にいたいということかな。
『花屋のあの人』は花言葉を題材としているためか、登場させる花のチョイスも絶妙だし、花言葉を巧みに活かしているのが魅力的。莉央が心春が働いている花屋に来店する前に桜を用意することで恋の始まりを予感させるし。ちなみに、桜の花言葉は「純潔」「優れた美人」。莉央も心春もとっても美人だ。
作中に登場したカスミソウは『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』の表紙を想起する。
心春が莉央に送ったシロツメクサは「幸運」「私を思って」「私のものになって」という花言葉を持つ。心春が莉央に送った愛情たっぷりの花束といったところか。
シロツメクサは友情の証といった意味合いで用いられる場合がある。
廃校に居着いた幽霊のキヨと出会い、いじめによる苦しみを乗り越えていくアサヒの成長を描いた『最果てのともだち』がその一例。元々はまんがタイムきららフォワードで連載されていた漫画ですね。『レンズ越しに鬼はいない』が掲載されていた頃はまだ連載されていた。百合好きの方の多くはまんがタイムきららフォワードを購入する際、『アネモネは熱を帯びる』が目当てだったかもしれないですが。
『花屋のあの人』と『最果てのともだち』は、誰かの幸せや人との繋がりなどを願っている点は共通しているのかなと感じなくもない。
『花屋のあの人』は始まり。『最果てのともだち』は離れていても繋がっている。
花の描写=花言葉でキャラクターの心情などを表現しているという図式が成り立つとは限らないけど、こうして花言葉についていろいろ考えたりするのも楽しいですね。
ひょっとしたら、表紙に描かれている彩花と空が持っている花束は心春のチョイスかな?2つの作品が繋がっていたとしたら、それはそれでテンションが上がる。
莉央、マジで彩花に似てると思うわ。同じ場面に彩花と莉央がいたとしたら、彩花が2人…?と声が出そう。もしくは、莉央が2人…?
心春を見ているだけしかできなかったことを考えると、莉央は空のエッセンスも盛っているような。
視線・距離感・花言葉を巧みに活かした百合漫画に仕上がっていたと思う。
何度でも言うけど、紙媒体で読めるようになって超嬉しいわ!!
『お酒の味より甘いもの』
『お酒の味より甘いもの』は『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』に収録されている百合漫画。モデルの京華と恋人の鈴のとある1日が描かれている。京華と鈴がカルアミルクよりも甘いやり取りを繰り広げていく!
京華のアンニュイな雰囲気が好き。『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』が発売された時期は、『ロンリーガールに逆らえない』が連載されていましたね。空も京華同様、アンニュイな雰囲気を持つ女の子だ。
冒頭に京華と鈴のキスシーンを用意することで読み手の関心を惹きつつ、京華と鈴の甘いやり取りを連続で繰り出すことで一気に畳みかけていたと思う。カルアミルクを鈴に飲ませてあげる京華が優しかった…
鈴は京華の優しさに酔っていたな…お酒の酔いなんて一瞬で吹き飛んだと思う。
鈴と一緒に飲めると思っていたと吐露した時の京華の表情が可愛い…
京華の熱に酔った鈴も可愛すぎる…京華のスイッチが入るのも分かる。
京華と鈴のやり取りを見ていると、『ロンリーガールに逆らえない』3巻の描きおろし漫画を思い出した。彩花が空とのゲーム対決で連敗した際に見せた表情が空を本気モードにさせた話だ。彩花が可愛すぎるからいけない。『お酒の味より甘いもの』においても、鈴が京華のお願いを聞かなかったことと鈴が可愛すぎたのが事の発端。鈴は彩花に似ている気がした。発売時期を考えると、『ロンリーガールに逆らえない』で樫風先生のことを知った方が楽しみやすくなるよう配慮しているのかなと。
『ロンリーガールに逆らえない』が好きな方はすんなり楽しめる百合漫画だ。
京華のモデルとしての顔とプライベートの顔を同時に楽しめる点は、他の百合漫画において共通している部分だと私は感じている。
あとがきでは、樫風先生が興味深いことを書いていたけど、京華と鈴の物語はもっと見たい。他の読切漫画においても、その先の物語はもちろん、その前の物語も見たいんですが。
『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』はお酒を題材にした百合アンソロジー。いろいろな漫画家さんが参加している。百合姫で『アンドロイドは経験人数に入りますか??』を連載している焼肉定食先生の百合漫画が楽しめるので、気になる方はチェックしてください!
『ストロベリーパルフェ おねロリ百合アンソロジー』が『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』と同時発売されていた。こちらでは、ゆあま先生や竹嶋えく先生などの漫画家さんが参加している。中には、一緒に買った方もいるかもしれない。ゆあま先生は樫風先生と一緒にYouTubeで配信している時もありますね。
『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』と『ストロベリーパルフェ おねロリ百合アンソロジー』が発売された時期にゆあま先生の『君と綴るうたかた』が連載開始されました。ゆあま先生が百合姫に復帰したことを知り、大喜びした方も多かったのかなと思う。正直、私も驚きを隠せなかった。
ちなみに、『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』と『ストロベリーパルフェ おねロリ百合アンソロジー』が発売された前月に『ロンリーガールに逆らえない』1巻が発売。当時、私は『ロンリーガールに逆らえない』と『セメルパルス』の単行本を買うためにメロンブックスなどを巡っていた。
後、『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』と『ストロベリーパルフェ おねロリ百合アンソロジー』が発売された翌月に樫風先生が入院したのは流石に驚きを隠せなかったですね…
『幼馴染のトロフィー』
『幼馴染のトロフィー』は『女子校の王子様は私しか眼中にないらしい 百合アンソロジーコミック①』に収録されている百合漫画。『女子校の王子様は私しか眼中にないらしい 百合アンソロジーコミック①』はブシロードワークスから出ている百合アンソロジー。電子媒体しか存在していない。正直、『幼馴染のトロフィー』を紙媒体で読めるとは思ってもみなかった。『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』における目玉となる部分の1つではないだろうか。紙媒体で読めることを本当に夢見ていた。
『幼馴染のトロフィー』は高校進学した流花が2歳年上の幼馴染の凪に想いを伝える様子を描いた百合漫画だ。凪は文武両道な弓道部のエース。大勢の生徒達から人気を集める凪を見た流花は複雑な想いを抱くことに…想い人のために凪は渾身の一矢を放つ!
凪に恋する流花のストレートな想いを丁寧かつ魅力的に描いた百合漫画だと思う。流花の想いという名の矢が凪の心を射抜く。そして、凪の想いという名の矢が流花の心を射抜く。
凪に恋する流花は単純に可愛い。ド直球の可愛さが表現されている。
海を背景にキスを交わす流花と凪が尊い…
流花と凪の想いを直球ストレートで表現されているのが良いですね!
流花が少し背伸びをするところとか。
大好きな人がいることがパワーになるというのが『幼馴染のトロフィー』におけるテーマの1つなのかなと。流花のために凪はトロフィーを何度も手にしていた。支えになる人がいるというのは物事を頑張る上で大きな影響を与える。
凪が大人気なのを知った流花が涙する姿を見ると、胸が締め付けられそうになる…いやぁ…苦しい…
こういった苦しい描写を樫風先生は何度も用意してくるんですよね。『ロンリーガールに逆らえない』でも。流花がお弁当を届けた後、走り去っていくシーンは心が痛い。あえて流花の表情を見せない描写をいくつも用意することで読み手の想像に委ねているところが心憎い演出だ。
全校生徒の前で弓道部について紹介する凪もカッコいいけど、流花の下に駆け付ける凪の方がカッコよく映った。こういったカッコよさが時として物語の中で1番魅力的に映ることも。
生徒達が憧れる凪の心を射止める流花の秘密は樫風先生がこれまで描いた百合漫画との共通点。樫風先生の百合漫画を読んでいると、キャラクターの秘密にこだわっているような感覚を覚える。これは人によって感じ方が異なる部分かもしれないが。
樫風先生は手の描写にこだわっているけど、目の描写もこだわりが詰まっていると思う。目は口ほどにものを言うことを体現しているかのようだ。樫風先生の百合漫画に限った話ではないものの、目から得られる情報量は想像以上に多いのではないだろうか。喜怒哀楽や状況を把握する際、キャラクターの目をチェックすることがある。
冒頭に流花の幼少期を用意することで凪に対する恋心が大きなものだというのを実感できる。ここは『ロンリーガールに逆らえない』と異なる部分。主人公のパーソナリティを伝えるという面は、『キミが吠えるための歌を、』に通ずる部分があると感じた。物語の最初に何を用意するかは漫画やアニメなどによって異なる。流花と凪の恋心がトロフィーで上手く表現されていた。
凪は『私の白い薔薇』の凛花のようなカッコよさを兼ね備えているようだ。凪のギャップが本当に良いんですよ。
『女子校の王子様は私しか眼中にないらしい 百合アンソロジーコミック①』には、『カヌレスール百合アンソロジー』に参加している純玲先生をはじめ、いろいろな漫画家さんが参加している。コミックシーモア限定特典で流花と凪のおまけ漫画がある。流花と凪の物語をもうちょっと見たい方はコミックシーモアで『女子校の王子様は私しか眼中にないらしい 百合アンソロジーコミック①』を購読するか検討してください。
ブシロードで思い出したけど、樫風先生は『アサルトリリィLast Bullet コミックアンソロジー』にも参加していた。こちらも『アニマエール!』や『ごきげんよう、一局いかが?』の卯花つかさ先生をはじめ、いろいろな漫画家さんが参加していますね。紙媒体・電子書籍のどちらも存在する。『アサルトリリィ Last Bullet コミックアンソロジー2』には、まんがタイムきららで『蜂も刺さずばうたれまい』を連載していたるりえ先生などが参加している。
樫風先生は、2023年に『アサルトリリィ Last Bullet』にてクリエイターズコラボメモリアのイラストを描いていた。リリィオタクの二水と紅巴の2人ですね。大好きなリリィに興奮しているのが伝わってくる。樫風先生の描く二水と紅巴が可愛い。
『ふたりでひとつだから』
『ふたりでひとつだから』は『プライベートは本人たちに任せております。 芸能人×百合アンソロジー』に収録されている百合漫画。ある日、メイクアップアーティストの日向は双子のモデル・アリサとマリアのメイクを担当することに。アリサとマリアはそれぞれの個性を見抜いた日向に恋をした。アリサとマリアの包囲網から逃れられなくなった日向は、アリサとマリアによって残りの人生のメイクアップを受けることになった。
ウブな日向に対し、積極的になるアリサとマリアにドキドキさせられる…
話が進むにつれ、アリサとマリアのアプローチが情熱的になってるんですがぁ!!!
日向にしか向けないアリサとマリアの表情が魅力的なんですよね。自分たちは違う人間だということに気づいてもらえたことが嬉しいというのが伝わってくる気がした。
アリサとマリアの繊細な心理描写が丁寧に掘り下げられていたと思う。
撮影の時と日向と一緒にいる時のギャップがたまらなく良い…このギャップの見せ方が本当に秀逸。最初はクールな双子だなと思わせた後、アリサとマリアの可愛い一面のフルコースが用意されているとは…
アリサとマリアのアプローチに対し、ウブになる日向も可愛い…ロンリーツインズに逆らえないってやつか。
日向がアリサとマリアを泣かした時があったけど、それはいかんと思った。アリサとマリアがしょんぼりした時の表情も可愛いけど。
衣装のパターンも多く、日向・アリサ・マリアを魅力的に見せたいというのが伝わってくる。日向がアリサとマリアのコーディネートで大変身した時の姿が単純に可愛かった。この辺は『ラブライブ!シリーズ』の同人活動などの経験が活かされているのかなと思わなくもない。
今回の主役であるアリサとマリアはモデル。モデルという一面をより豊かなものにするため、いくつもの衣装が用意されていたのかなと。極めつけはアリサとマリアが日向のコーディネートを行ったことだ。アリサとマリアはその人に合う服を見極めるセンスがあるなと感じさせる。
樫風先生が描く双子百合はかなり貴重なのを踏まえると、『ふたりでひとつだから』は唯一無二だ。今後、樫風先生が双子百合を題材にした百合漫画を描く可能性はゼロではないけど。描くとしても、何かしらの変化がありそうだ。
衣装の数が多く、作画のカロリーが高いわ。
双子のモデルとメイクアップアーティストの秘密の関係という興味を引く題材選びもセンスあるなと。あとがきにも、秘密の関係のことについて樫風先生がコメントしていたな。『ふたりでひとつだから』も樫風先生がこれまで描いた他の百合漫画と通ずるものがある。
以前、樫風先生がYouTubeの配信で桜野いつき先生の『ふたごわずらい』について言及していたのを思い出した。
秘密の関係は樫風先生の百合漫画におけるテーマなのかなという答えに行き着く。
前述でも触れたけど、キャラメイクのある『FF14』や『第五人格』などでキャラクターをコーディネートする楽しさを樫風先生は培っているのかなと実感することが多い。アリサとマリアの紹介は作画が大変そうという印象が強いですね。
デフォルメの日向達が可愛い…樫風先生の描くデフォルメキャラって魅力的だと毎回思う。『ロンリーガールに逆らえない』のアクリルキーホルダーも可愛かったし。
『プライベートは本人たちに任せております。 芸能人×百合アンソロジー』は樫風先生だけでなく、きぃやん先生・雪子先生などの漫画家さんも参加している。表紙は『アネモネは熱を帯びる』の作者で知られている桜木蓮先生。芸能界を題材にした百合漫画を一度に何作品も読みたいと感じている方は一度手に取ってはいかがでしょうか?
KADOKAWAで思い出したけど、2024年12月27日に『学園アイドルマスター コミックアンソロジー Side Sense』『学園アイドルマスター コミックアンソロジー Side Logic』がKADOKAWAから発売される。
『学園アイドルマスター コミックアンソロジー Side Sense』には、『踊り場にスカートが鳴る』の作者であるうたたね 游先生が参加している。『学園アイドルマスター コミックアンソロジー Side Logic』には、『私の推しは悪役令嬢。』のコミカライズ版を担当している青乃下先生が参加していますね。
樫風先生も『学園アイドルマスター』に登場する月村 手毬のイラストをX上に投稿している。樫風先生が『学園アイドルマスター』のアンソロジーに参加した場合、買います。
『ひとことラブレター』
『ひとことラブレター』は『隣の席が好きな人だった 学生百合アンソロジー』に収録されている百合漫画。コミック百合姫にも掲載されていたのを機に『隣の席が好きな人だった 学生百合アンソロジー』を購入した方もいるかもしれない。
隣の席に座る広瀬に恋する小林が授業中に広瀬と文通を行う話だ。文通を重ねていくごとに小林と広瀬は恋心を募らせていく。クラスメイトや担任にも秘密のやり取りの始まり始まり。
最小限のセリフで小林と広瀬の恋を魅力的に描くところが凄いなと思う。正直、樫風先生が描いてきた百合漫画の中でセリフが比較的少ない一作だ。だけど、その中でも小林の繊細な心理描写や広瀬の可愛らしい表情がしっかり描かれていた。
セリフをあえて少なくすることにより、広瀬の告白が最大級に可愛いものになっていたと思う。
広瀬が告白した時の表情に全てを持っていかれた…
小林に告白した時の広瀬は魅力的だったせいか、ドキッとしましたね…
一撃で仕留められた…
隣の席という小林が手を伸ばせば届くような位置に広瀬がいる。よりミニマムな世界で繰り広げられる恋物語が本当に魅力的。
消え入りそうな声で返事を待つ広瀬がマジで可愛すぎる…
語彙力が無くなってしまう。
広瀬が書いた文字も可愛く映ってしまう。
ラストに描かれた小林と広瀬のおてても良いんですよ。これが。
小林が優しく握る姿が尊い。
広瀬はライブのステージに立っているアイドルのような感覚を覚えた。樫風先生の描くギャルが好きだわ。
メッセージが手書きだからこそ、小林と広瀬の温かみみたいなのを感じるのかもしれない。昨今はスマートフォンやタブレット端末、パソコンなどの機器が世に溢れかえっている。そんな時代に繰り広げられる小林と広瀬のやり取りは青春だなと思うわけで。
手書きの文字・目・口の形など、コミュニケーションを取る方法はいろいろあるなと実感する。その分、表現の幅も多岐にわたるのかなと。
『隣の席が好きな人だった 学生百合アンソロジー』には、『限界OLさんは悪役令嬢さまに仕えたい』の作者であるネコ太郎先生や『夏とレモンとオーバーレイ』のコミカライズ版を担当した宮原都先生など、いろいろな漫画家さんが参加している。
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』の表紙
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』の表紙も可愛く、美しい!!
彩花と空の幸せそうな表情がとっても魅力的!!
ド直球に魅力的な表紙に仕上がっていると思うんだ。
彩花と空が小さな花束を手にしている。和奏達が彩花と空に花束を贈っているのか。それとも、樫風先生が約3年間にわたって支え続けた彩花と空に花束を贈っているのか。はたまた、彩花と空がこれまで『ロンリーガールに逆らえない』を追い続けた読み手に感謝の花束を贈っているのか。
花束に用いられている花はバラ・ガーベラ・かすみ草かな。
花言葉は以下の通り。
- バラ:愛情・情熱・美しさ・可愛い人
- ガーベラ:希望・光が溢れる・思いやり・忍耐
- かすみ草:感謝・無邪気・清らかな心
空の花束には、黄色いデイジーが用いられているような感じがする。ちなみに、デイジーの花言葉は「希望」「美人」「ありのまま」。
めしべや花びらを見る限り、キク科の花っぽいなと思った。バラ科の植物やキク科の植物は多くの方に親しまれている感覚がある。かすみ草は花束によく用いられる花の1つ。
タイトルのロゴを見ると、『ロンリーガールに逆らえない』6巻の時と異なる色が用いられている。
タイトルのロゴに用いられている色から彩花と空の関係性が一体どのように変化しているかを察することができると思う。
ピンクは徐々に赤くなっていたのに対し、黄色は山吹色に。水色はより青くなった。彩花と空の関係性がより深まり、輝かしい日々と澄み切った空が待っているといった感じか。
『君と私のこれから』で『ロンリーガールに逆らえない』1巻・2巻のタイトルロゴと同じ色が用いられたのは彩花と空の同棲生活の始まりを表現するためだろう。こういった部分も心憎い演出だなと。
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』では、『ロンリーガールに逆らえない』『君と私のこれから』と異なる色が用いられている。ラベンダー・ミントグリーン・オレンジの3色かな。薄めの色を用いることで彩花と空の優しい表情が引き立っている。アクセントカラーのオレンジがタイトルロゴの視認性を高めていると感じた。オレンジの代わりに青などの寒色系の色が用いられていたら、印象は変わっていたかもしれない。
紫系統の色が用いられている点が特徴的だと感じた。彩花と空が大人になったことを表しているかのようだ。濃い紫ではないため、タイトルロゴに用いられているラベンダーが優しい雰囲気を醸し出している。
ミントグリーンは爽やかな雰囲気や優しい雰囲気を演出しているように思う。
暖色系のオレンジは明るさや元気など、活発な雰囲気を感じさせる。彩花と空は愛する人と一緒にいることができて、幸せそうだ。
彩花の目線は空に向いている。
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』の特典
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』の特典はイラストカード。メーカー特典なので、アニメイト・メロンブックス・ゲーマーズ・まんが王で配布されている。
本編の時に比べて成長した彩花と空の2ショット。2人とも可愛い…
彩花と空の衣装がオシャレなのもポイントだ。彩花を後ろから抱きしめ、温める空が尊い…彩花も幸せそうだ。
空が顎を彩花の肩に乗せているのも印象的。空は彩花に甘えたい気分なのかな?
メロンブックスで『キミが吠えるための歌を、』1巻と同時購入した場合、『キミが吠えるための歌を、』と『ロンリーガールに逆らえない』のクリアファイルが付いてくる。
また、2024年に『ロンリーガールに逆らえない』6巻の重版を記念し、メロンブックスで『ロンリーガールに逆らえない』の単行本を購入した際に配布されたイラストカードが復刻された。
彩花と空が赤い糸で結ばれていることを表した構図ですね。彩花と空がゼロ距離で互いの存在を確かめ合う姿も尊い。
『ロンリーガールに逆らえない』4巻が発売された時、アニメイト百合部で『ロンリーガールに逆らえない』1~3巻を購入した際にイラストカードが付いてきましたね。
『ロンリーガールに逆らえない』韓国語版の単行本にイラストカードも付いていた。
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』と同時発売された『キミが吠えるための歌を、』1巻
樫風先生の『キミが吠えるための歌を、』1巻が『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』と同時発売された。
歌うことが好きだけど、幼い見た目とハスキー声に悩んでいる大神晴がユーリの名前でボカロPとして活動を行っている鳴宮優雨とパートナーを組み、プロを目指すことに。晴と優雨の挑戦が今、幕を開ける!
晴が自らの想いを歌に乗せ、ソウルを響かせる姿は見ごたえ抜群!
晴と優雨の認められたいという想いが丁寧に描かれている点も見どころの1つだ。
晴と優雨が一体どのような世界を表現するのかに注目していきたい。
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』に未収録の話
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』には、樫風先生がこれまで描いた読切漫画が全て収録されているわけではない。これから、『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』を購入する際はぜひ注意してください。
ここでは、『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』に収録されていない『たすけて!お酒初心者です!』『私の居場所はあなただけ』を紹介することに。
『たすけて!お酒初心者です!』
『たすけて!お酒初心者です!』は『ユリキュールアルコール百合アンソロジー』に収録されている百合漫画。お酒初心者の柴田はアルバイトの先輩・鶴見にお酒の飲み方について教えてもらうことに。鶴見は予想外の展開にコンフューズしてしまう!
『ユリキュールアルコール百合アンソロジー』は『アルコール百合アンソロジー・ストロング!』の前に発売されている。
面倒見がよく、カッコいい鶴見が酩酊状態の柴田に溺れてしまう姿が印象的だった。
お酒に酔った柴田が大胆過ぎるでしょ…何度見ても、ドキッとしますね…
柴田の魅力に酔った鶴見があと数ミリの地点で葛藤する様子は見ごたえ十分過ぎる。普段の柴田とお酒に酔って大胆になった柴田のギャップにやられちゃったやつか。
眼鏡を外した柴田が普段と違った雰囲気なんですよね。柴田のギャップをぜひ見て欲しい。
コンビニでの仕事はまだまだ修行中の柴田だけど、鶴見の心を鷲掴みにする才能は超一流。柴田は知らず知らずのうちに鶴見の心を盗みましたね。本当に柴田はとんでもないものを盗んでしまった!
柴田を放っておけないと感じた鶴見の考えは分からなくはない。鶴見しか柴田を守れないわ。無防備になった柴田を誰が守れるん??柴田に何かあった時、私は泣く。柴田を守れなかった鶴見を怒る。
柴田はAKB48に在籍していた前田敦子さんをイメージした。鶴見は『ラブライブ!サンシャイン!!』の高海千歌ちゃんをイメージしてしまう。この辺は人によって異なる部分だけど。鶴見がみかんのお酒を用意するシーンを見ると、千歌ちゃんがどうしても頭に浮かぶ。
普段は頼もしいけど、大胆になった柴田に対しては初心になる鶴見が本当に可愛い。鶴見はもう後戻りできない深みから抜け出せなくなったんだろうな。
お酒と眼鏡によるギャップを表現している点は『たすけて!お酒初心者です!』の特徴だと思っている。ギャップのある女性は魅力的だ。
眼鏡によるギャップは前述でも取り上げた『レンズ越しに鬼はいない』の凛や『ロンリーガールに逆らえない』に登場する江川先生にも反映されている。眼鏡を外した江川先生は美しく、カッコいい。
眼鏡を外したらスイッチが入るキャラといえば、『マジすか学園』の前田敦子や『ごくせん』のヤンクミを思い出しますね。『ロンリーガールに逆らえない』2巻のあとがきに『マジすか学園』の記述があった。
『マジすか学園』の前にもアイドル志望の女の子達が男装してアイドル活動を行う『メン☆ドル ~イケメンアイドル~』にAKB48のメンバーが出演していましたね。
眼鏡をかけている時といない時のギャップは樫風先生の趣向なのかなと感じた。違うかもしれないけど。少なくとも、私は樫風先生の描く眼鏡をかけている時といない時のギャップが好きだ。
相反する一面はキャラクターの魅力を底上げする。私はさまざまな漫画やアニメなどを通して、実感している。
『ユリキュールアルコール百合アンソロジー』には、樫風先生以外にもさまざまな漫画家さんが参加している。『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』『ラブライブ!スーパースター!!』に携わっている2C=がろあ先生も参加していますね。気になる方は『ユリキュールアルコール百合アンソロジー』に一体どのような百合漫画が収録されているかチェックしてください!
『私の居場所はあなただけ』
『私の居場所はあなただけ』は『ショコラ2社会人百合アンソロジー』に収録されている百合漫画。上司のことで悩まされている奏がバーテンダーの麗子に甘やかしてもらうことに。麗子は仕事を頑張った奏に独り占めしても良いと約束する。
開店数分前に繰り広げられる秘密のやり取りはドキドキしますね…
『私の居場所はあなただけ』における秘密のやり取りは、後の『ロンリーガールに逆らえない』に受け継がれたのかなと私は考えている。
奏が麗子の指にキスし、温もりを感じるシーンが特に好き。数ページの中に奏と麗子の間に愛があることを実感できる描写が凝縮されている。
短い時間・短いページ数という2つの制約の中でキャラクターの魅力・印象の残るシーンを落とし込んだ百合漫画。
奏を甘やかす麗子がいちいちカッコいいんですよ…
バイクに跨る麗子をイメージしてしまった。そんなイメージを抱いた理由は麗子が『ロンリーガールに逆らえない』の和奏に似ているせいか。和奏は『私の居場所はあなただけ』の主人公を務める奏から名前を受け継いでいるような気がしないでもない。
麗子の気遣いがカッコいいんだわ。本当に。
『ショコラ2社会人百合アンソロジー』もいろいろな百合漫画が収録されているので、気になる方はチェックしてください!しーめ先生も『ロンリーガールに逆らえない』が連載されていた頃に『ゆりづくしの教室で』を連載されていましたね。『ゆりづくしの教室で』はオムニバス形式を採用した百合漫画。1つの教室を舞台にさまざまな物語が繰り広げられる。
社会人百合で思い出したけど、樫風先生は2022年に『楠木ともりを灯せていますか?』の朗読企画・『先輩と後輩のラーメンの話』のイラストを担当していましたね。
最後に
『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』は『ロンリーガールに逆らえない』本編後の物語だけでなく、樫風先生がこれまで描いてきた百合漫画がたくさん詰め込まれた1冊だ。
『ロンリーガールに逆らえない』の世界をもっと楽しめるだけでなく、樫風先生が描いた漫画の歴史を垣間見ることができる。
紙媒体で目にすることは無かったかもしれない『花屋のあの人』『幼馴染のトロフィー』だけでなく、まんがタイムきららフォワードに掲載された『レンズ越しに鬼はいない』が収録されたのは驚きしかない。
百合アンソロジーを何冊も購入するのが大変と感じている方は『ロンリーガールに花束を 樫風短編集』を一度手に取ってはいかがでしょうか?樫風先生の百合漫画を概ね楽しめるから。もっと楽しみたい方は『ユリキュールアルコール百合アンソロジー』と『ショコラ2社会人百合アンソロジー』もチェックして頂けると幸いですね。
振り返ってみると、『ロンリーガールに逆らえない』に出会い、樫風先生の百合漫画をもっと楽しみたいと思い、百合アンソロジーを買い集めたこととかも思い出したな。
樫風先生と『ロンリーガールに逆らえない』に出会えて本当に良かった。『ロンリーガールに逆らえない』だけでなく、『キミが吠えるための歌を、』ももっともっと楽しんでいきたい!!
できれば、この感想を読んでいる皆さんと一緒に楽しめたら、私は嬉しい。
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