【感想】『できそこないの姫君たち』35話の解体新書

『できそこないの姫君たち』35話の感想を紹介します。

もくじ

『できそこないの姫君たち』35話の基本情報・内容

DSC_7027.JPG

各ボックスをクリックすると、各項目の詳細が表示されます。
GO!

35話の基本情報

【基本情報】

  • 作者:アジイチ
  • サブタイトル:隣にいるために
  • 出版社:竹書房
  • 公開日:2025年2月28日

アンコール配信の配信日です。


単行本のISBM・ASIN
【できそこないの姫君たち】
1巻:9784801964709
2巻:9784801966635
3巻:9784801968554
4巻:9784801970434
5巻:9784801972506
6巻:9784801974173
未収録作品集:B09HCTLQ7K

【白き乙女の人狼】
1巻:9784801978959
2巻:9784801980457
3巻:9784801982840
4巻:B0DX1M5NBG
*4巻は電子書籍のみ。


『できそこないの姫君たち』35話の内容・見どころ


各ボックスをクリックすると、各項目の詳細が表示されます。
GO!

35話の内容
内容

美樹みきに思いの丈をぶつけられたかなで七姫ななきと正面から向き合う決意をする話。


見どころ
見どころ
  • 奏に全てをぶつける美樹
  • 色濃く描かれた七姫の変化
  • 七姫と向き合う決心を固める奏

『できそこないの姫君たち』35話の感想


各ボックスをクリックすると、細かな感想を読むことができます。
GO!

黒川と緑川

DSC_7718.jpg


奏に思いの丈を全てぶつける美樹に圧倒された…


七姫に選ばれなかった悔しさ・奏に対する嫉妬と怒りを爆発させるその姿は見ていて、「うおっ!!」ってなる。


美樹がいかに七姫にあこがれ、好きだったかがよく分かる。

キャラクターの感情を大きく見せることにより、リアリティの溢れるシーンが出来上がっているように感じた。


吹き出し・描き文字・集中線・セリフのフォント・手の震え・奏の反応といったものにより、美樹のアクションがより強調されているような。

それらが読みやすさだけではなく、感情移入のしやすさにも寄与しているのではないかと私は解釈している。


美樹が奏に思いの丈をぶつけるまでの構成も自然なせいか、スラスラ読むことができた。


美樹からしてみれば、今まであった日常を奏に奪われたようなものだから奏に対して怒りをぶつけるのも無理はない。


物語を追っていく中で気づいたことが。

それは奏と美樹の苗字が一文字違いであるということだ。


奏のフルネームが黒川奏なのに対し、美樹のフルネームは緑川美樹。

2人の共通点は七姫にあこがれを抱いている点だ。

大きな違いは七姫が失恋した後にすぐ手を差し伸べたかどうか。


美樹はどうして奏なのか疑問に感じていたけど、七姫に救いの手をすぐに差し伸べたことが大きな違いだったと思う。

1話の時に美樹が七姫を追っていれば、ひょっとしたら…


紙一重のところで選ばれるか・選ばれないかが決まるのかもしれない。


白と黒

七姫の変化を象徴するものとして、髪の色が真っ先に浮かぶ。

七姫は奏と一緒にいるため、髪を染めた。

七姫が奏と接したことにより、変化したことを分かりやすく描いていたと思う。


おしゃれに気遣う七姫にとって、髪にダメージを与えかねない行動を行うことは大きな選択だったと言えるのではないだろうか。


人は誰でも変わると言った泉の言葉には重みがある。


好きな人に酷いことを言って、好きな人を悲しませることを自覚した奏が七姫と真正面から向き合う姿に心を打たれる。


七姫だけではなく、奏も変わった。


美樹にとっても七姫が髪を染めた事実はショッキングだったのかもしれない。


最後に

美樹と泉に背中を押され、七姫と真正面から向き合う決意を固めた奏の姿が描かれた『できそこないの姫君たち』35話。


美樹の感情表現が特に印象に残る回だった。

選ばれなかったことの悔しさをよりダイレクトに伝えるための演出・物語の構成が良いなと感じた。


果たして、奏は七姫に一体どのような言葉を伝えるのか。


参考資料

Amazonリンクはアフィリエイトリンクになります。


【書籍】

・『できそこないの姫君たち』6巻

https://amzn.to/4bmohcK


【Webサイト】

・できそこないの姫君たち ストーリアダッシュ - 竹書房

https://storia.takeshobo.co.jp/manga/himegimi/


この記事へのコメント