『今日はカノジョがいないから』32話の感想を紹介することに。
『今日はカノジョがいないから』32話の基本情報・内容
タイトル | 『今日はカノジョがいないから』32話 |
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サブタイトル | 心転 |
作者 | 岩見樹代子(@okome103) |
掲載誌 | コミック百合姫2025年8月号 |
出版社 | 一迅社 |
編集部のTwitterアカウント | @yh_magazine |
発売日 | 2025年6月18日 |
ISBN | 4910137390850 |
サイズ | B5 |
『今日はカノジョがいないから』32話の感想
いとしの風羽子のこと忘れて、彼女の七瀬とグランピングか。
ハァーーー!!!いいご身分だねぇ!!
ゆにはどこまで行ってもクズ過ぎる。これはもう喜劇としか。
しかも、本心から行きたいわけではなく、気分転換という名の現実逃避のために七瀬をダシにするとか…
朝比奈ゆに、キミはまごう事なきドクズだ。それもクズオブクズ!
風羽子、いや…真白のことを忘れたいがために七瀬を利用するとかクソじゃん!?
七瀬はどうして噛ませ犬みたいな感じにならないといけない。なぜ???
ゆぅぅぅぅにが悪いだろ!!!
帽子で目元を隠して、現実から目をそらそうとするゆにが本当にクソ過ぎる。
ホンマに好きやったら、真白を撥ね除けて、風羽子の手を引っ張らんかい!!!
ラストにおける七瀬の爆弾発言に対し、ゆには「は?」と困惑していたけど、こっちから言わせてみたら。
オメェの言動に「は?」って言いたくなるわ!!!
ゆにに比べたら、七瀬なんてかわいいかわいい。ゆにの行動に「は?」って何度なったことか…ゆににだけは「は?」って言われたくない。
ここまでの悪女といったら、朝比奈ゆにか『わたなれ』の甘織れな子か『ささ恋』の亜季か。
ゆにが七瀬とグランピング行っても、「SHINY DAYS」も「Seize The Day」も流させねぇから。
風羽子とうまくいかなかったら、七瀬に逃げるとか。ホント、ぬるキャン△だよ!
七瀬の家族はゆにに対し、一体どんな反応を見せるんだろ?そもそも、ゆにはグランピング楽しめるの??風羽子のことで上の空になってそう。
束の間のひと時に見せるゆにのクズさ加減が五臓六腑に沁みわたる…
でもまぁ、キャンプウェアを着こなすゆにと七瀬が可愛い。ゆにをせつなく見つめる風羽子も可愛い。
『今日はカノジョがいないから』32話の考察
『今日はカノジョがいないから』32話の考察
風羽子と真白の件で葛藤するゆにの様子にフィーチャーされていた。七瀬から風羽子に心変わりしているゆににとって、真白の存在は大きなショックだったようだ。冒頭における、風羽子にどのような言葉をかければ良いか迷っているゆにの姿が印象的。
風羽子もゆににどんな言葉をかければ良いか悩んでいるような印象を受ける。真白の登場は風羽子にとって最大の誤算。真白がいなければ、ゆにと風羽子は楽しい時間を過ごせていたのかもしれない。
教室の壁・窓・カーテンは、ゆにと風羽子の間にできたわだかまりといったところか。
最初の2ページで、ゆにと風羽子は同じ気持ちを抱いているような感じを抱かせる。
その背中は近くて、遠い。
サブタイトル
サブタイトルの「心転」。ゆにが七瀬と一緒にグランピングに行って、心機一転しようとする様子を表しているのだろう。七瀬がゆにに自分の家族を紹介し、関係性を進展させようとする姿も印象的だ。
七瀬がその決意をした理由は、電車内で偶然見かけた見知らぬ家族を見たから。見知らぬ家族の微笑ましいひと時が、七瀬の心を変えた。ゆにも家族の輪に入れたい。
電車内にいた見知らぬ家族をアップすることで、七瀬の心に変化が生まれたことを感じさせる。見知らぬ家族を見る七瀬の表情は、どこか羨まし気だ。将来、ゆにと一緒にこんな風景を描けたらとか考えたのかもしれない。
七瀬が一呼吸置く様子を描くことにより、「ゆにに家族を紹介したい」という七瀬のセリフに重みが増している。ゆにのリアクションを大げさに描くことで、ゆにが驚いているのがよりダイレクトに伝わってくる。
『今日はカノジョがいないから』は各キャラクターの家族・家庭環境・価値観の違いを丁寧に描いた百合漫画。ゆに・風羽子・七瀬の家庭環境に大きな違いがあることを、これまでの流れから察することができるのではないだろうか。
ゆには七瀬の家族と対面した時、七瀬の家庭環境・価値観を心から受け入れられるのかどうか怪しい。ペットとの接し方も大きく異なっていたし。ゆにの母親がアウトドアでないことも、ゆにの家庭環境・価値観が七瀬の家庭環境・価値観と大きく異なることを感じさせる要素だ。
ゆにの母親は不規則な生活を送っていることを考えると、尚更グランピングなんて行けるわけがない。七瀬はゆにの母親の仕事を受け入れることができるのか疑問。
風羽子のゆにのママになる発言も、家族を連想させる。家族は安らぎや愛情を与える存在だ。愛情に飢えた人間・愛情を与える人間の対比が秀逸なところも、『今日はカノジョがいないから』の魅力だと私は感じている。
最後に
ゆにのどうしようもない一面・ゆにと七瀬の家庭環境や価値観の違いを描いた『今日はカノジョがいないから』32話。ラストに待ち受けるサプライズは、さすがに「は?」となった。七瀬が爆弾発言をした理由は、作中の内容から察することができるけど。
不規則な生活を送る母親に育てられたゆに・厳しい両親に躾けられた風羽子・温かい家族に育てられた七瀬。3人とも家庭環境が違い過ぎる。ゆには七瀬が羨まし気に見ていた光景を見向きもしなかった。七瀬の爆弾発言にゆにが驚くのも分かる。七瀬が良いなと思っていた光景が、ゆにに響くものではなかったから。
ゆには現実から逃避しているけど、どれだけ逃避しても風羽子のことが頭から離れられないのだろう。風羽子はゆにを最も理解し、愛情を注いでいる。ゆにを救えるのは風羽子だけだし、風羽子を救えるのはゆにだけ。4巻のカバー裏などに描かれているシスター服姿のゆにと風羽子は、2人のパーソナリティをよく表していると思う。
グランピングの途中で帰るのかどうかわからないけど、七瀬の家族はゆにの心に七瀬が映っていないことを見抜いてそう。
ゆにと風羽子は一体どのような家族計画を描いていくのか。家族との別れ・上手くいかない人間関係・先の見えない将来など、さまざまなしがらみに抗い、ゆにと風羽子が母娘になっていく様子は尊く感じる。大人になりかけているけど、まだまだ未成熟な一面があるからこそ、ゆにと風羽子はクズな一面を見せるのかもしれない。
必死に抗い、葛藤し続けるゆにと風羽子に救いを…
この記事へのコメント
今日カノ大好き
そして、アンタレス様の感想が的確で大好きで毎回楽しみにしています。
もし血液型が設定されるなら・・どうお考えですか?
私は
・七瀬:O型
・ゆに:A型
・風羽子:AB型
だと思いました!
アンタレス
>今日カノ大好きさん
コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです。
血液型ですか。そうですね。
・ゆに:A型
・風羽子:AB型
・七瀬:B型
かなぁと感じました。
参考になれば幸いです!
アンタレス
>今日カノ大好きさん
>
すいません…
血液型ですが、以前の特典に載っていました。
ゆにがO型で、風羽子と七瀬がA型でした。
忘れていました。申し訳ございません。
今日カノ大好き
ありがとうございます!!さすがアンタレス様!!
最近知ったばかりなので昔のリーフレットとか先輩方の情報はすごく助かります。
確かにキャラ設定で血液型とか決めているけど、よく考えると私は、現実世界でキャラに似た思考をする人を思い浮かべながら読むので、各読者の頭の中で設定して読んでもいいのかなとも思いました。
32話は、七瀬は良かれと思ってゆにをキャンプに誘って、気持ちが前のめりになってますね。
七瀬は”みんな”との関係が大事で、ゆにの本当の気持ちが見えていないというか・・。
やっぱりウェアもお揃いにしたのかな?こういう展開ってやっぱり・・大きな変化が起こる前振り!?
ゆにも「は?」って言っちゃっているし。七瀬の笑顔がどうなるんでしょう
はやく次が読みたいですね!!!
アンタレス
>今日カノ大好きさん
>
喜んでいただけたならうれしいです!
血液型と聞いた時、そういえばと思い、リーフレットを引っ張り出しました。キャラクターのプロフィールとか詳細が書かれているものは貴重だったりするので。
その読み方も他の仕方の一つだと思います。
確かに、七瀬は気持ちが前のめりになっていますね。ゆにの気持ちが見えていないですし。
前より接する時間が増えたとはいえ、七瀬はゆにだけじゃなく、雪や家族、部活の仲間との関係性も大事にしている面はありますね。そこは七瀬の良いところでもあり、ゆにとの関係において悪い面だったりします。
意識が散漫になっているといったような。だからこそ、ゆにの気持ちが見えなくなるのかなと。
七瀬の家族と接することになることを考えたら、物語が大きく動き出すのは確かです。七瀬の家族は七瀬以上にゆにのことを見えていそうです。
本当に続きが読みたいですね!
作品を楽しむうえで、刺激になりました。こちらこそ、ありがとうございます!