【感想】『ぜんぶ壊して地獄で愛して』23話~アーチを台無しにしたのは~

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『ぜんぶ壊して地獄で愛して』23話の感想を紹介することに。


もくじ

『ぜんぶ壊して地獄で愛して』23話の基本情報・内容

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タイトル『ぜんぶ壊して地獄で愛して』23話
サブタイトル溢れる
作者くわばらたもつ(@kuw8ra)
掲載誌コミック百合姫2025年9月号
出版社一迅社
編集部のTwitterアカウント@yh_magazine
発売日2025年7月17日
ISBN4910137390959
サイズB5

あらすじ

直井のいない教室で進められる文化祭の準備。クラスでアフタヌーンティーをやることになった来未は、心・明音・東とともにアーチの飾りづけをおこなうことに。恭華の手により、直井のいない教室で来未たちはひとつになろうとしていた。


両親のこと・恭華のこと・来未のことで苛立ちを隠せない直井。


さまざまな思いが交錯するなか、来未たちの教室に大事件が発生!!!


ふたたび立ち込める暗雲。はたして、誰が災いを起こしたのか。


『ぜんぶ壊して地獄で愛して』23話の感想

クラスメイト全員がひとつになって、文化祭が大成功!めでたし。めでたし。とならないのが『ぜんこわ』節。来未たちの教室には、アクシデントがつきものだ。アフタヌーンティーに使うアーチを台無しにする。ですよねぇ~。出し物を台無しにするは多くの方が予想できたのではないだろうか。


問題は誰がアーチを台無しにしたのか。


それは…もちろん、直井だ!!


直井は来未が他のクラスメイトと仲良くしているのが気に入らず、アーチを台無しにすることで来未を孤立させたかったに違いない。アーチが台無しになれば、真っ先に疑いの矛先が向くのは過去に伊佐沼とトラブルを引き起こした来未。クラスメイトに疑われた来未は、孤立し、ひとりぼっちに…そうなれば、直井は来未の下を訪れ、自分だけだと言って来未を振り向かせることができる。気に入らない恭華の思惑を台無しにし、孤立した来未を自分のものにしようとする。中々の策士やで。直井は。来未が心たちにうつつ抜かすからいけないんだよ!直井という者がありながら、心たちと浮気とか…あぁ嘆かわしい!嘆かわしい!!来未がいけないんだよ!!!直井と正面から向き合えよ!まったくぅ。『ぜんこわ』24話以降、来未は孤立し、直井と一緒に過ごしていくことになるんだろうな。そのまま、来未と直井はHAPPY END♪めでたしめでたし。恭華、来未と直井が一緒になるように仕向けた恋のキューピットやったんやな。見直したで。最も、文化祭の出し物を台無しにするとかやり過ぎだよ。直井。








な~んて、思うわけないじゃないですか。


アーチを台無しにしたのは、直井なんて、ナイナイ!ナイナイ!


アーチを台無しにしたのは、直井でもなければ、来未でもない。心でも明音でも東でもない。峰でもないし、伊佐沼は論外。残る人間はただひとり。


諸悪の根源は工藤恭華。お前しかいないんだよ。


夜遅くまで学校に残っていて、不自然に思われない人間は、文化祭実行委員の伊佐沼とクラスメイトたちから支持されている恭華の2人。文化祭を成功させたい気持ちでいっぱいな伊佐沼が自らアフタヌーンティーを台無しにするわけがない。となると、残るのは恭華だ。かしこい直井が、自ら疑いのかかるような危険な真似をするのだろうか。アーチを台無しにして、真っ先に疑いの目が向けられるのは準備に参加していない直井だろう。来未は授業が終わったら帰ったし。来未に嫌われることをおそれているのなら、アーチを台無しにするなんて真似ができるか?できるわけがないだろう。


夜の学校に映る怪しげな存在の足。直井も黒いソックスを履いていたけど、恭華も履いていた。


恭華は直井に疑いの目を向けさせ、孤立させたかったのだろう。直井は恭華との縁を切りたがろうとしていた。直井から学校の教室という名の居場所を奪い、恭華の懐しか居場所がないようにしたといったところか。来未と直井を引き離したい。その一心がアーチに向けられたのではないかと解釈している。


直井が圧倒的不利な状況下で来未が助けられるかどうかと聞かれたら、正直微妙と答える。直井がやっていないという証拠がどこにもない。直井が一体どこで何をしていたのか答えない限り、それを第三者が伊佐沼たちに言わない限り直井に対する疑いは晴れない。


来未と恭華のどちらが直井に必要なのかという言葉の意味は、アーチを台無しにして疑いの目を向けられた直井を救えるのはどっちなのか分かるといった意味合いも込められているのかもしれない。「来未は直井を救えなかった。直井を理解し、救えるのは私だけだ。」とか思っているんだろうな。恭華。直井も少しずつ変わり始めようとしているのも、恭華にとって気に入らないこと。自分と同類なのに、逃げられると思うなよ。そういった考えが恭華のセリフから滲み出ているような気がした。


正直、恭華にとって、文化祭や来未たちの教室がどうなろうと知ったことではない。直井がいれば、それでいいのだから。愛着がないからこそ、アーチを何のためらいもなく、台無しにできる。


恭華は計算高く、魔性の女だよ。どうすれば、直井の心を揺さぶることができるのか理解している。経済状況の話で揺らがないと思ったら、父親が逃げた話を引き合いに出すといった具合に。直井にとって、家族が自分から離れることがショックの大きな出来事だったのだろう。だからこそ、光子に対して、苛立ちを感じていた。来未が直井から離れてしまうことも、直井にとって耐えがたいこと。1人になりたくないから、直井は恭華と会うのをやめるわけで。父親のことを引き合いに出された直井は、間違いなく動揺していた。


ちなみに、恭華の危険性を理解していたのは、来未・直井・心の他にもいた。


それは峰。恭華が送っていこうかと提案したにもかかわらず、峰が断ったのは危険な存在だと感じ取っていたからだろう。伊佐沼のメンツを潰したかと思いきや、的確にフォローする。そればかりか、クラスメイトの心を掌握するという優れた適応力。恭華を見る峰の目がどこか冷たく感じた。


恭華は間違いなく危険な人間。数あるクラスのなかから、来未たちのクラスになったのも偶然なんかじゃないんだろう。堀江の弱みを握り、来未たちと同じクラスになるよう仕向けたのではないだろうか。堀江が女子高生と会っていたこと・伊佐沼と堀江がデートしていたことも知っているのかもしれない。


峰、伊佐沼のことが1人の女性として好きだと思うから、事件の後に一体どのようなアプローチをおこなうのか気になるな。


サブタイトルの「溢れる」というのは、幸せであふれているという意味ではなく、直井がクラスからあぶれてしまうといった意味合いではないかなと。


最後に

来未たちの教室で発生した新たな事件。それもこれもすべて、恭華の計算通りなのだろう。直井に執着する恭華・直井と一緒にいたいと願う来未。直井と一緒にいられるのは、どちらなのか。


砂上の楼閣で繰り広げられる来未と直井の物語は、まだまだ続く。


参考資料

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