【感想】『甘やかし百合えっちアンソロジー』~甘やかし甘やかされ~

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アンソロジー。それは異なる作者の作品を集めた本のことだ。まるでビュッフェもしくは宝箱のような一冊といえば良いか。一粒で二度、三度美味しい思いをできる点がアンソロジーの魅力だろう。


今回は『甘やかし百合えっちアンソロジー』の感想を紹介することに。


もくじ

『甘やかし百合えっちアンソロジー』の基本情報・内容

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タイトル『甘やかし百合えっちアンソロジー』
表紙

昆布わかめ(@aconbwakame)

漫画

三本ひより(@aooont)

生肉(@namanoniku0005)

結野ちり(@yuinochiri04)

ぴかち(@pikachi_)

しのぎあさ(@kiratiwawa777)

葵季むつみ(@aokimutsumi16)

せきはら(@u_sekihara)

掲載誌一迅プラス
出版社一迅社
編集部のXアカウント@yh_magazine
発売日2025年10月30日
ISBN978-4758028653
サイズB6

あらすじ

好きな人に思いっきり甘やかされる様子を描いた百合アンソロジー。全部で7本の百合漫画を楽しめる。



同日に発売された百合姫コミックス
  • 『ゆるゆり』24巻
  • 『ふたりエスケープ 公式コミックアンソロジー』

『ゆるゆり』24巻は特装版と通常版が発売された。


『ふたりエスケープ 公式コミックアンソロジー』には、岩見樹代子先生・青乃下先生などが参加。



昆布わかめ先生

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昆布わかめ先生が描く甘やかし百合がお出迎え!


お固めな女の子がお母さんの包容力に溺れ、沈んでいく…


恥じらいつつも、いろいろな甘さによって心の鎧が溶かされ、秘めた心を解き放つ。ラトルの音が鳴り響くたび、甘い時間を思い出し、反応すると。視覚・聴覚・嗅覚・触覚から心の砦を崩していくと考えたら、ゾクゾクしちゃう。頭を撫でられるたび、その甘さが脳天を直撃する。


いつも頑張っているのに誰も認めてくれない。誰も褒めてくれない。そんな欲求が頂点に達する寸前で甘やかし、身も心もトロトロに。固い心の鎧を身にまとった女の子が美しい女性に甘やかされ、堕とされていく瞬間はいつ見ても良いものだ。


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昆布先生といえば、KADOKAWAから発売されている『おっぱい百合アンソロジー』の表紙も描いている。そのインパクトに驚かされたな…『甘やかし百合えっちアンソロジー』に参加している結野ちり先生やぴかち先生も『おっぱい百合アンソロジー』シリーズに参加していたりする。


カバー裏はさらなる甘やかし展開が…表紙で繰り広げられている甘やかし百合の結末をその目で見届けよ!


三本ひより先生:『髪の先から全部ほどいて』

美容院での甘やかし百合を題材にした一作。


ヘアケア商品の開発のために奔走する大人のお姉さん・慧子が美容師の文乃に髪型をスタイリングをされるだけではなく、マッサージやお風呂での甘やかしで身も心もほぐされていく姿が見どころだ。


疲れた体がほぐされていくうちに慧子の葛藤が徐々に零れ落ちていくのを目にした文乃が優しく受け止め、心をマッサージしていく姿に尊くも背骨がゾクッとした…頑張っているはずなのに上手くいかない慧子に必要なのは髪を整えることよりも、心のマッサージなのでは?


髪を切った後のシャンプーとマッサージで眠りに堕ちてしまうのはあるあるな気も。


慧子の奥に眠る秘密の花園を角部屋と表す文乃と三本先生のセンスにシビれた…そんな表し方もあったのかぁ…自分の語彙力は、まだまだ未熟だと感じた。言うなれば、自分の語彙力は真緑の温州みかんのようなものだ。


慧子の黄金郷は、文乃によって征服された。征服された時の慧子がとっても可愛い。


毛先がボロボロなだけではなく、肌もカサカサで心もボロボロ。身体も固くしているなんて、慧子は本当に悪い子。どうして、そこまで自分を追い詰めるの?って言いたい。それだけじゃなく、他の美容院に行っていたんじゃないかって思わせるなんて…文乃の心にあるPOSシステムで慧子は徹底管理されるのがお似合いだよ!


生肉先生:『もっと甘えて、欲しがって。』

憧れの広告代理店に勤める柚と柚の憧れる先輩・湊の甘やかし百合を描いた一作。生肉先生と聞くと、Vtuberの湯町りこ氏が頭に浮かぶ。XやYouTubeとかで触れていたからかな。後は新宿にある百合カフェのANCHORとか。生肉先生の作品に関しては、湯町氏の方が詳しいので、SNS上で触れた際はチェックしてみるのもありだと思う。


ブログを読んでいる方やXなどをフォローしている方の多くが私と聞いて、生肉先生の作品をイメージする方が少ない気がする。


柚が酔いながら湊の役に立ちたい理由を吐露する様子を見ていた湊にゾクゾクした…


まるでモンシロチョウが蜘蛛の巣にかかるのを虎視眈々と待ち続けるジョロウグモのような。疲労とアルコールのカクテルでシェイクされた柚の脳内回路から重大情報が流出!その後に繰り広げられる甘やかし百合は、柚の心が湊によってM&Aされていたな…もうすでにされていたけど。


生肉先生の描く柚と湊の甘やかし百合の肉感が半端ないな…


本能的にも社内的立場的にも抗えないその甘やかし。最高潮に達する過程をじっくり丁寧に描かれている点が印象的だった。


甘やかされ、頑張る理由を得た柚が可愛い。湊の愛を全身で受け止めるため、さらに頑張り、成長していくと。甘やかし甘やかされのアップサイクルがここに完成したと言っても過言ではない気がする。


結野ちり先生:『愛のご指導』

大学の陸上部で繰り広げられるコーチとエースによる甘やかし百合。憧れのトラックに向けて、心と体をチューニング!


結野ちり先生といえば、かつてコミック百合姫で『スカーレット』を連載していた。


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そして、カドコミで『お菊さんはいちゃ憑きたい』を連載。


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『菊憑き』が料理漫画でAmazonのランキングで上位に入ったことを目にした際、驚きだったな…


女子100mで優勝を目指す鈴木に対し、コーチの赤崎がスペシャルメニューの内容を明かした際のインパクトが抜群。初見の時、なんでだよ!!ってツッコみそうになったわ。すんごいシリアスな顔して、〇〇〇とか言うの反則だろ。


心のトラックを大逆走しているようなものとしか…


『スカーレット』でアイリスが傷ついたフィーネを癒すシーンが頭に。


ちり先生の描くおっぱいや腹筋は、目を見張るものがある。『おっぱい百合アンソロジー』などで鍛え上げられただけのことは。


女の子が最高潮に達する瞬間は、『スカーレット』や『菊憑き』がふと頭によぎる。これらの作品も女性同士の濃厚なやり取りに気合が入っていた。


一迅大学・一迅市陸上競技場って一迅社が元ネタか。


陸上大会の看板に『スカーレット』のアイリスが…こういった遊び心溢れる描写を多くの作品で行うのもちり先生の描く百合漫画の魅力だったりする。


鈴木のゼッケンの番号が108って…赤崎に対する煩悩ですか???ジワるわ。


「YURIHIME 20th ANNIV CONGRATS」って百合姫20周年おめでとう!というちり先生のお祝いの言葉か!


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百合姫20周年を記念した『yrhm 百合姫20thアンソロジー』も分厚かったなとか。


「これからもあなたを尊敬し続ける」の英訳である「I will continued respect you.」から、これからも百合姫をリスペクトし続けるというちり先生の粋なメッセージがあるのも印象的だ。


他の百合漫画の作者・出版社・読者に対する感謝の気持ちを作中に落とし込むところがちり先生の百合漫画が好きな理由。


恋のゴールインを示すゴールテープが切れる瞬間をその目でぜひぜひ。


ぴかち先生:『戦いの果てに還る場所』

魔導騎士と巫女の百合を描いた一作。『おっぱい百合アンソロジー2』に続き、異世界を舞台にしたぴかち先生の百合漫画だ。ぴかち先生といえば、『リコリス・リコイル』や『魔法少女まどかマギカ』が好きといったイメージがある。


練乳のような甘々なやり取りが終始繰り広げられていたのが印象的だった。いろいろ考えたりするのに疲れた時に沁みる…


長い戦いを終えた魔導騎士のアズリアが巫女のカレンにこれでもかというくらい甘やかされる甘やかされる。


アズリアの全身がカレンの魔力にマーキングされ、身も心も染め上げられていくと。真っ白に…


甘やかし甘やかされの関係性のアズリアとカレンの表情が柔らかい。


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とある学校の体育教師と生物教師の百合を描いた『羽山先生と寺野先生は付き合っている』も甘いやり取りを目にすることができる。ゴールインまでの過程が丁寧に描かれていたのが良いね。ちり先生の『スカーレット』に登場するアイリスとフィーネがゲストに。『スカーレット』に『はやてら』が出てきたのにもビックリしたな…


人間の約7割は水分でできているとかいわれているけど、アズリアの約7割はカレンの聖乳でとか一瞬に頭によぎった。魔力という名の愛情をチャージされていると。


しのぎあさ先生:『家事代行、恋心付き♡』

残業続きで心身ともに疲弊している大人のお姉さんと幼い頃から一人の女性を想い続けた女の子の甘やかし百合を描いた一作だ。


クールな表情を浮かべる有希が初恋の人である郁と再会したのを機に、表情を氷解させるのが印象的だった。ラストの郁と有希の心温まるやり取りが特にお気に入り。


澄ました表情を浮かべつつも、嬉しさを隠しきれない有希が可愛い。有希がユウキッてる。家事してる時の有希が本当に可愛い。


有希が郁に自分の気持ちに素直になって欲しいと言って甘やかしていたけど、その言葉がそっくりそのまま返ってきたという感じの百合漫画だったな。


表情の変化が見ていて、楽しい。


葵季むつみ先生:『二番目のテソロ』

保育士と保育園を利用する女性との関係性を描いた甘やかし百合。


序盤の保育士と保育園を利用する女性との関係から親友へとスイッチが切り替わる瞬間が特に印象的だった。一体何が繰り広げられるんだという期待感を膨らませる。


普段は子供たちの面倒を見ている沙百合が親友の乃絵に保育されていたな。


普段はしっかりした姿を見せないといけない女性が甘やかされるシチュエーション、悪くないと思う。


せきはら先生:『素直なキモチの伝え方』

人に頼るのが苦手な女性がレズ風俗で甘える方法を身につける様子を描いた甘やかし百合。レズ風俗が舞台といえば、一迅社から出ている『レズ風俗アンソロジー』が頭に浮かぶ。まさか、3冊まで出るとは思わなかったな。それくらい、クオリティとインパクトがあるアンソロジーシリーズだったわけだけど。


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後、伊月クロ先生の『彩純ちゃんはレズ風俗に興味があります! 』なんかもありますね。


甘える方法を探していて、どうしてレズ風俗に?と言いたくだな。


みどりが陽の耳元で甘い言葉を囁くシーンが特に印象的だった。


ラストにみどりがさらに迫る姿を見ると、一体どのようなアプローチをといった疑問が。


最後に

一迅社はさまざまな百合アンソロジーを発売しているので、気になる方は一度チェックして欲しいなと。2025年7月に発売された『yrhm 百合姫20thアンソロジー』の分厚さに驚かされる。『レズ風俗百合アンソロジー』シリーズのクオリティも良いし。


一迅社に限らず、他の出版社からも百合アンソロジーが発売されている。


百合ではないけど、一迅社から『誇り高い女騎士が堕ちていくアンソロジーコミック』『高貴なエルフを辱めるアンソロジーコミック』などが発売されているのを知った際、目を疑ったな…ニッチ過ぎるだろという題材のアンソロジーをいくつも発売しているのに驚かされる。


百合姫展の開催や『百合姫表紙集 2011-2025』の発売と、百合姫の動向に目が離せない。『百合姫表紙集 2011-2025』の値段のインパクトに度肝を抜かれたな…画集ってそれなりのお値段することが多いけども。


参考資料

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