【感想・考察】『ウイニングアンサー!』7話で触れられていたクイズに負ける悔しさについて


『ウイニングアンサー!』7話の感想を紹介することに。


もくじ

『ウイニングアンサー!』7話の基本情報・内容

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タイトル『ウイニングアンサー!』7話
作者八代 涼(@Yashiro_Ryo)
掲載誌まんがタイムきらら2025年12月号
出版社芳文社
発売日2025年11月8日
ISBN4910083451254
サイズB5

あらすじ

清海学園との交流会に参加することになった亜衣と香奈は、ひかり達とともにボードクイズをやることに。嬉しさと悔しさが入り混じった表情を浮かべる亜衣に対し、香奈は亜衣と違った反応を見せる。



物語の核
  • 清海学園との交流会
  • クイズを終えた後の亜衣と香奈の違い
  • 千代がどうして最亜久高校に入学したのか

クイズに負けてどうして悔しいと感じるのか

交流会を終えた後の亜衣と香奈の反応が大きく違った点が印象に残った。嬉しさと悔しさが入り混じる亜衣に対し、楽しかったけど亜衣がどうして泣いているのかイマイチ理解できていない香奈。


亜衣と香奈の違いは一体何なのか。どうして、クイズに負けて悔しいと感じるのか。どうして、クイズに負けると涙を流すのか。楽しかったはずなのに、悔しいという相反する感情が生まれる理由は一体なぜ?


クイズが好きだから・クイズで勝ちたいから。


好きだからこそ、全力で頑張れるし、全力で戦う。好きだからこそ、負けたときの悔しさも大きくなる。『第42回高校生クイズ』のテーマである「クイズにかける夏~努力が報われる日~」を踏まえると、努力しているからこそ悔しさが大きくなるのかもしれない。


クイズに努力?気軽にできるじゃないか?楽しかったらそれで良いじゃない?といった感情を抱く方が大半だと思う。亜衣がクイズに負けて悔しいと感じ、涙するのが分からないと感じている方も一定数いるような。


香奈と同じような想いを抱いたと感じた方が多かったのではないだろうか。


クイズは気軽に参加でき、気軽に楽しめる。だけど、長い年数を経て、クイズといえば高学歴というイメージが強く根付いてしまった。QuizKnockとかが嫌いという方が多いのかなと思わなくもない。


『高校生クイズ』の優勝校を見ても、その多くが進学校。なかには、偏差値だけ見ると進学校じゃないという声もあるかもしれないけど、どの時代に優勝したか・地方と都心では受験事情が大きく異なる・学校の特性といったものを見ると、クイズに参加する精神的ハードルが高いような。


『第37回・38回高校生クイズ』に優勝した桜丘高校は、偏差値が60を超えているわけではないものの、進学校に馴染めなかった子達が集まっている。偏差値が高くはないものの、東大に受かるような子がいるといったケースに当てはまるのが千代なのだと思う。


クイズを頻繁にやっている・進学校で勉強やクイズをバリバリやっているといった状況下は、クイズを行う機会がそんなにないといった方にとって辛いものなのかなと。気軽に参加して、それなりに美味しい思いをしたい・できれば優勝を狙いたいといった淡い期待が打ち砕かれる可能性がある。


早押しに慣れていないといけない環境下・努力しないといけないといったクイズは、努力できない人にとって辛過ぎる。


香奈の表情を見ていると、遊びのはずなのに…といった感じが。


クイズに負けて悔しいと感じたり、涙を流したりする理由として、負けたらそこで終わりという現実を突きつけられるからだろう。『高校生クイズ』に限らず、『東大王』や『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』などを見ていると、クイズに参加している人間達の輪のなかにいられるのが最高に楽しく、幸せなんだろうなと。その中心にいると、楽しくなる。出題される問題などで疎外感を感じると、楽しくない・置いてけぼりにされるといった感情を抱くのだろう。


超進学校や東大・京大・医学部のクイズプレイヤーが跳梁跋扈していたクイズ番組もそれなりに楽しんでいたけど。


努力しても、出題される問題・出題形式・圧倒的才能・ノーマークの相手が見せるひらめきといったもので負けることも全然ある。


『第44回・第45回高校生クイズ』のような過酷な階段や坂を超えないといけないといったこともあるし。


『第13回高校生クイズ』のように指定された料理を作らないといけないといった形式もあった(作っている料理がハンバーグとかだったので、フカヒレスープを作れ・北京ダックを作れみたいな問題は出ていない)。教科書から逸脱しない範囲でクイズが作成されているのかなと。学校の授業の内容を完璧に理解するって、思っている以上に難しいのかもしれないですが。


『第44回・第45回高校生クイズ』の予選も、努力しないと篩にかけられますからね。


少しでも長く最高の時間を楽しみたいからこそ、亜衣達のように努力するクイズプレイヤーが多いのかなと、私は考えている。


もっと勉強すれば良かった・もっと会場の雰囲気に慣れる機会を作れば良かったと思っても、負けてしまってからでは遅い。次回以降も出られるのなら、話が変わってくるのかもしれないが。ずっと続くという確実な保証があるわけではない。コストやノウハウ、コンプライアンス、トレンドなどの問題とかを踏まえると。


努力だけでは、どうにもならないことがある。だけど、努力しないとどうにもならない場合も往々にしてある。


クイズで勝利の女神が微笑む瞬間

交流会において、勝利の女神は亜衣に微笑まなかった。クイズで勝利の女神が微笑む瞬間があるとしたら、いろいろなものがかみ合った瞬間なのだと思う。天性のもの・日頃から蓄積したもの・精神力・さまざまな形式を勝ち抜くための体力・時の運といった具合に。


見るだけならいくらでも言えるけど、その場に立つと精神的なプレッシャーが大きいんだろうな。1問の差で勝つか負けるかが決まるという状況下は。亜衣はルトに数問差で負けた。場合によっては、亜衣が勝っていた可能性も全然ある。


ボードクイズ

『ウイニングアンサー!』7話で登場したクイズの方式は、ボードクイズ。ボードに答えを書く方式だ。『第28~32回・42~43回高校生クイズ』でお馴染みの方式だ。


一度に多くの解答者に解答する機会を作ることができる点がメリットに挙げられる。早押しクイズだと、解答権を得られなかったと不満を感じさせる場合がある。絵面が嫌いといった方もいるかもしれない。


ホワイトボード一杯に関連するキーワードを列挙する・誤字や脱字でマイナスなど、ゲーム性を出すこともできると思う。


清海学園のクイズ研究会

清海学園のクイズ研究会は、大所帯なのが分かった。元ネタは埼玉県にある栄東高校かなと。『第36回・第43回高校生クイズ』で準優勝・『東大王 全国クイズ甲子園2021 2時間SP』で優勝した実績もある強豪校。『第45回高校生クイズ』の予選でも全国1位で突破した。大所帯のクイズ研究会がある学校は、人海戦術が取れるのがデカい。『第44回・45回高校生クイズ』における関東の高校が全国大会に出場する条件として、以下のものが挙げられる。


関東の高校が全国大会に出場する条件
  • 全国ベスト10
  • 関東の男子チームのなかで上位2チーム
  • 関東の女子チームのなかで上位2チーム
  • 関東の男女混成チームのなかで上位2チーム
  • 総合選抜枠の3枠に入ること

『第44回・45回高校生クイズ』の予選形式だと、人海戦術を取れる学校が勝ちあがる可能性が増えている。埼玉県といえば、『第25回・26回・35回高校生クイズ』で優勝した埼玉県立浦和高校も有名だ。


ひかりに怒鳴られて、悦ぶ部員がいるクイ研って…調教済み…


千代が最亜久高校に入学した理由

千代が最亜久高校に入学した理由。それは清海学園の入試当日、トラブルに遭った人を助けたため。それにより、清海学園の入試を受けることができなかった。予想外のトラブルに見舞われ、試験を受けられないって話をSNSで目にすることがある。


千代の父親である清海学園の理事長は、娘を入学させるために1人の人間の人生を狂わせたと。倫理的に許されることではないな。


千代は清海学園とのクイズ勝負に勝つことで、父親が間違っていること・自分の選択が間違っていないことを証明するのかなと。


最後に

クイズに対する取り組み方が亜衣と香奈の間で大きく異なることを描いた『ウイニングアンサー!』7話。クイズが好きだからこそ・勝ちたいと思うからこそ・もっと楽しみたいと思うからこそ、クイズに負けて悔しく思う。香奈は亜衣の涙を見て、一体どのように変化するのか。


参考資料

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