【感想・考察】『お菊さんはいちゃ憑きたい』2巻の良かった点と購入する意義について
▼お菊さんはいちゃ憑きたい 2 (MFC)
身も心もドロドロに融けるような熱くて濃ゆい百合を思い切り堪能できるところがイイですねぇ…
1巻同様ないしそれ以上に涼世とお菊さんの距離がググっと縮まっているところが印象に残る。涼世の恋心について深く深く掘り下げていて、物語やキャラクター間のやり取りに深みが増していた。
前作の『スカーレット』で良いなぁと感じた部分を上手い具合に取り入れていて、前作が好きな方を楽しませる工夫がさまざまな場所に散りばめられている。良いところをさらに伸ばすと言った方が良いのか。
ちり先生と言えば、精神的にも肉体的にもほぼゼロ距離の状態で愛を深め合う描写をより魅力的に描くところが光るなと常々感じている。狂気じみた描写や二面性を描くところも優れている部分。
どのタイミングで狂気じみた心理描写が登場するかドキドキする。でも、このドキドキ感がクセになる。ラーメンでいえば、背脂。スタバのドリンクでいえば、フラペチーノの生クリーム的な。
コミックウォーカーやニコニコ静画で修正されている部分があって、修正された部分がより読み手をドキドキさせる。単行本で『お菊さんはいちゃ憑きたい』の完全体を拝めると。修正された部分は購入する意義のひとつだ。
描き下ろしエピソードで淫紋を施された涼世と熱くじっくりねっとり攻めるお菊さんの百合が楽しめるのも良かった。読み手を喜ばせる嬉しいサプライズと言ったところだろう。あとがきで作品に関する貴重な話を知ることができるというのもファンを喜ばす要素。…