ふたりぼっち『ぜんぶ壊して地獄で愛して』3巻の感想

➡Click here for English edition 『ぜんぶ壊して地獄で愛して』3巻を購入したので、感想を語っていくことに。 おしながき『ぜんぶ壊して地獄で愛して』3巻最後に 『ぜんぶ壊して地獄で愛して』3巻の感想▼https://amzn.to/40gBUHc 『ぜんこわ』3巻を読んでいて、直井がとても可愛いなと感じた。 ハンバーガーショップで来未がポテトを食べるシーンの時に見せた直井の表情。あれ、とっても可愛くないですか? 来未の思いもよらない言葉に直井が笑いを堪えられなかった時の表情。直井の素の部分を垣間見た気がして。個人的に好きなシーンなんですよね。多くの方は来未と直井がホテルの鏡を粉砕するシーンや来未が直井に2人暮らしを提案するシーンを1番に推すのかなと感じた。 直井の優しい一面・正義感溢れる一面・楽しそうな一面・面倒見の良い一面などを垣間見ることができる1冊に仕上がっていたと思う。直井のバックボーンについて掘り下げられていた。 そして、忘れちゃいけないのが1人ぼっちを嫌う寂しがりな一面。 直井は孤独を誰より嫌う優しい女の子かつ作中屈指の常識人ではないだろうか。 常識人と言っても、直井が来未に対して行った行為は許されるものではないと思うけど… 直井が1人ぼっちを嫌がっているのは眠っている来未に対し、来未から離れられなくなっていることを吐露したシーンからも察することができる。来未も1人ぼっちだと言った時の直井の言葉に重みがあった。来未と一緒にいられる嬉…

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バウアー王国を蝕む裏切りの毒成分を解析せよ!『私の推しは悪役令嬢。』46話の感想・推しポイント

➡Click here for English edition 推しポイントカルミア咲き乱れる美しい扉絵クレアとリリィを惑わすレイレイとレジスタンスとの緊張感溢れる対話徐々に明かされるバウアー王国を蝕む毒 おしながき『私の推しは悪役令嬢。』46話の感想カルミア裏切りのビショップレイとクレアを結ぶリボンロッドが稽古の相手にセインを選ぶ理由人間を変えるものアーラ=ラスター狼の氷細工最後に 『私の推しは悪役令嬢。』46話の感想▼https://amzn.to/3UiW8vX レジスタンスのアジトに乗り込むレイが様になっていたな。X上でも他の方が投稿していたけど、レイの腹筋の描き込み具合が凄いなと思った。 レジスタンスのリーダー・アーラと対話するレイがカッコよく映った。 レイの表情から緊張感が伝わってくる。アーラのナイフに映し出されたレイがアーラの出自について冷静に語る姿が個人的に好き。アーラがレイの背後に回るシーンの迫力も相まって、レイがアーラについて淡々と語る姿がより印象的なものになったのだと思う。 アップされたナイフを映し出すことでレイが危機的状況にあるというのがよりダイレクトに伝えているように感じた。アーラがレイの両手を掴んでいる描写も危機的状況にあることを読み手に伝える1コマではないかなと。 青乃下先生の描くアーラがカッコいいなと思う。エルシィがレイに発信機をつけられていたことに対し、アーラが呆れるシーンは個人的に好きだったりする。 アーラを見た時、『BLACK LAGOO…

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『私の推しは悪役令嬢。』9巻・『現実世界でも幸せにしてくださいね?』1巻・『無力聖女と無能王女~魔力ゼロで召喚され…

➡Click here for English edition 異世界転生を題材にした『私の推しは悪役令嬢。』『現実世界でも幸せにしてくださいね?』『無力聖女と無能王女~魔力ゼロで召喚された聖女の異世界救国記~』。2024年10月18日に3作品の単行本が発売された。 各百合漫画はそれぞれ違った特色を持っている。メロンブックスで3タイトル合同フェアが開催されていたので、3タイトルとも購入した方もいるのではないだろうか。 今回は『私の推しは悪役令嬢。』9巻・『現実世界でも幸せにしてくださいね?』1巻・『無力聖女と無能王女~魔力ゼロで召喚された聖女の異世界救国記~』1巻の感想について語っていくことに。 おしながき『私の推しは悪役令嬢。』9巻の感想『現実世界でも幸せにしてくださいね?』1巻の感想『無力聖女と無能王女~魔力ゼロで召喚された聖女の異世界救国記~』1巻の感想百合姫ファンタジー作品3タイトル合同フェア最後に 『私の推しは悪役令嬢。』9巻の感想▼https://amzn.to/3zUwK95 『わた推し』9巻はレイに恋するリリィとレイの恋心に揺らぐクレアが印象に残る1冊だった。 オリジナル要素を取り入れつつ、クレアの恋心やリリィの魅力について掘り下げられていたと思う。本編で『水戸黄門』になりきったレイ達が描かれていたけど、カバー裏では『暴れん坊将軍』や『遠山の金さん』を思わせるネタがあったりと、楽しませる要素が散りばめられていましたね。宇宙猫状態になったレイもおもろい。 『暴れん…

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晴は美雪の代わりじゃない!優雨の心を晴らす歌姫だ!『キミが吠えるための歌を、』5話の感想・推しポイント

➡Click here for English edition 晴が優雨の家にお泊り!? 「一体どうなるんだ?」と思いながら、コミック百合姫を読み進めていた自分がここにいる。音楽が大好きな2人・自分達の好きな音楽で認められたいと強く感じる2人・似た者同士の2人。 優しく綺麗な月が去り、始まりを告げる朝日が昇る時。晴と優雨の大作戦が幕を開ける! 今回は『キミが吠えるための歌を、』5話の感想について可能な限り語っていこうと思う。 推しポイント妹と離れ離れになり、辛い気持ちを抑えられない優雨を優しく受け止める晴2人だけの曲を完成させるために走り出す晴と優雨優雨が作曲した曲が大好きだと心の底から感じる晴始まりを告げる朝日が昇る時、晴にとっておきの大作戦を告げる優雨晴と優雨の最大のライバルになるであろう美雪と優雨の母親の存在初めてのお泊りに心を弾ませる晴バラエティに富んだ晴のリアクション おしながき『キミが吠えるための歌を、』5話の感想晴は美雪の代わりなのか美雪の才能と母親の教育方針音楽・歌い手の魅力を引き上げるために必要なのは物語晴と優雨のそばで添い遂げるスズメ達『ロンリーガールに逆らえない』の空の誕生日最後に 『キミが吠えるための歌を、』5話の感想▼https://amzn.to/408uiWY 晴と優雨の百合が優しく沁みる… 歌が好きでありながら、自らの声に悩まされる晴。歌で大きな挫折を経験しながらも作曲で母親に認められたいと感じる優雨。2人はとても優しく、互いに支え合う。 自…

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他者から見た奏・奏から見た七姫『できそこないの姫君たち』25話の感想・推しポイント

➡Click here for English edition 推しポイント自らのエゴに葛藤する奏他者から見た奏の姿 おしながき『できそこないの姫君たち』25話の感想最後に 『できそこないの姫君たち』25話の感想▼https://amzn.to/4dKbfW8 『できそこないの姫君たち』25話は奏の七姫に対する感情が重いなと感じさせる話だった。 奏にとって七姫は1番のお姫様。奏は七姫が泉と恋人同士になることを望んでいたのでしょう。 七姫による予想外の選択に対し、奏が困惑する姿が印象的。また、自らのエゴに葛藤する奏に胸を締め付けられる。奏と似たような感情を抱く方は想像以上に多い気がする。奏は自らの理想ないしエゴを七姫と押し付けていると言えば良いのか。 アイドル・声優・Vtuber・バンド・漫画家・小説家などの応援をする際に気を付けなければならないものだと私は思う。 「七姫は1番のお姫様であり続けてほしいという想い」と「友達に自らのエゴを押し付けてはいけないという想い」の間に奏は立たされていたのかなと。理想やエゴを押し付ける行為は時に大きな対立などを生む。少なくとも、七姫は奏の人形ではない。 人間は自分の思い通りにはならないということを奏は痛感したのだと思う。憧れは理解から最も遠い感情と言えば良いのか。『BLEACH』の藍染惣右介の言わんとしてることは分からなくもない。強い理想や憧れは時に人を盲目にさせる。 七姫に対して強い想いを抱いていた奏は他者から見ると、怖かったことに…

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「ここではないどこか」へ旅立った少女と7年もの歳月を待ち続けた少女の七夕伝説!『三角形の壊し方』1巻の感想

▼https://amzn.to/3BHANWD U-NEXT初の百合漫画『三角形の壊し方』。紙媒体で出ないのかなと思っていたら、2024年10月10日に紙媒体でも発売! 正直、紙媒体で発売されないのかなと感じていたので、驚きしかなかった。時間ができたので、メロンブックスなどを駆け回ることに。 今回は『三角形の壊し方』1巻の感想などについて話します。 おしながき『三角形の壊し方』1巻の感想『三角形の壊し方』1巻を購入した理由『三角形の壊し方』1巻の購入特典最後に 『三角形の壊し方』1巻の感想 舞台上で繰り広げられている演劇を漫画にしたような百合漫画だと感じた。 語彙力が貧弱すぎるから上手いこと言えないけど… 1話で演劇の練習をサボっていたあやが琴に「ここではないどこか」について問いかけるシーンや4話のラストにおける舞台上に立つ琴を見て、そのように感じたのだ。 行方不明になったはずのあやが7年もの間どこに行っていたのか。正直、気になる。あやから見れば、7日間なのだが。 あやの思い描く「ここではないどこか」とは一体どこなのか。7年後の世界があやの思う「ここではないどこか」なのかもしれない。 あやが短冊に「ここではないどこか」に行けることを願っていたのだと私は解釈している。 あや・琴・永理香の複雑な三角関係が一体どのように変化していくかが見どころの1つだ。あやが抱く琴と永理香に対する想い・琴のあやに対する恋心・永理香が抱く琴に対する恋心とあやに対する対抗心。さまざまな想いが複雑に…

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雨を理由に『できそこないの姫君たち』24話の感想・推しポイント

➡Click here for English edition 推しポイント補講を受ける七姫のために1人待ち続ける奏奏達と別れるかもしれない未来について考え、寂しさを抱く七姫泉と一緒にいるために高い目標を設定するいろは おしながき『できそこないの姫君たち』24話の感想最後に 『できそこないの姫君たち』24話の感想▼https://amzn.to/3XBLgdy 『できそこないの姫君たち』24話は七姫達が進路について話し合う様子が印象に残る回だった。多くの方が学生時代の頃に進路のことで悩んでいたのではないかなと。学生時代を少しばかり思い出した。高校時代は志望校に合格するためにがむしゃらになっていましたね。 クラス替えや高校卒業後に奏達と離れ離れになるかもしれないと想像する七姫が寂しげな表情を浮かべていたのが印象的。奏・泉・いろはが大学進学を希望しているのに対し、七姫だけは専門学校への進学を希望。進路が1人だけ違うというのが七姫の寂しさをより加速させていたのでしょう。 七姫の寂しさを際立たせる存在として登場したのが美樹だ。美樹はかつて七姫と仲良くしていた。だけど、七姫の失恋が引き金となって、七姫と美樹は疎遠になることに。厳密にいえば、美樹の奏に対する振る舞いが原因なのですが。全ての始まりは七姫の失恋が引き金と言っても良いと思う。 充実している日々を過ごしているからこそ、七姫は奏達と離れ離れになるかもしれない未来を受け入れられなくなるのかなと。七姫と同じ専門学校に進学する生徒達が他…

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藍が手に入れたもの『白き乙女の人狼(ウェアウルフ)』23話

➡Click here for English edition 推しポイント藍と人狼の対峙持つ者と持たざる者の違いを掘り下げた話少しずつ明らかになっていく人狼の謎 おしながき『白き乙女の人狼』23話の感想最後に 『白き乙女の人狼』23話の感想 アジイチ先生・王月先生はいい意味で裏切ってくれた!! 正直、翠か錫のどちらかが脱落すると思っていた。藍ですか。そうですか。 物語はサプライズがなくちゃいけないなと。それを実感する23話だった。 人狼は藍のメッセージを見た時に他の部屋の電気がつくかどうか確かめなかったのか疑問。 藍は人狼に純潔を捧げて、何を手に入れたのか。 多分、何も手に入れていない。 藍は恋とは一体何かについて知るために純潔を捧げたと思うけど、それで恋について理解できるとは到底思えない。 最後の最後まで藍は周囲をかき乱していたと思う。 紫音とアキが人狼に心を許したのは精神的に追い詰められていたから。冷静な判断ができなくなるくらいに紫音とアキは葛藤し続けていた。人狼はその隙に入り込んだのでしょう。 人狼が探していたのは白蕾学園に通っていた生徒の記録なのではないかと私は解釈している。その生徒は誰かに純潔を捧げ、白蕾学園を退学したのではないだろうか。人狼にとって予想外の事態があるとするなら、藍と灯。灯に恋をしたことが人狼の計画を狂わせたのかもしれない。 ひょっとしたら、白蕾学園では人狼を巡る事件が灯達が入学する前から起きていたのかもしれない。白蕾の花嫁を輩出する…

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ミキと百々花が向き合うもの、それは…『ささやくように恋を唄う』52話の感想・推しポイント

➡Click here for English edition 推しポイント彩花と向き合う決意をしたものの、迷いを吹っ切れていないミキ始に対して複雑な表情を浮かべる百々花ミキの誘いに喜びを隠せない彩花 おしながき『ささやくように恋を唄う』52話の感想最後に 『ささやくように恋を唄う』52話の感想▼https://amzn.to/3zvLVVP ミキ、亜季に告白しない? 亜季に対する恋心をそのまま引きずったまま、彩花と付き合ってもミキは幸せになれない。 百々花との対話を通して、彩花と向き合う覚悟ができたものの、ミキの心には亜季に対する恋心がまだ残っている。 ミキが彩花と向き合わないのもダメだと思うけど、ミキが中途半端な気持ちで接するのも彩花がかわいそうだと思うんだ。 今のまま彩花と接したとしても、ミキは正面から彩花に向き合ったとは言えない。 亜季に対する恋心に決着をつけてから彩花と接してほしい。 彩花の告白が本当に嬉しいと思うのなら。 それが彩花と向き合うということだろと私は言いたい。 恋愛に関しては人によって意見が分かれるため、人によっては異なる意見が出てくるのだろう。 ミキが亜季のことを好きでいるのは自由。ただ、それがミキの幸せになるとは限らない。 作中の描写を察するに、ミキは亜季に対する恋心を抱き続けても幸せになれない可能性が高いのではないだろうか。 ミキは『ささ恋』に登場するキャラクターの中でも特に好きなキャラクターの1人なので、こういったことを言うのは…

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抑えきれない衝動を解き放て!『映しちゃダメな顔』11話の感想・推しポイント

➡Click here for English edition 推しポイント天性のMである伊緒によってSの才能をさらに開花させる美沙女優としてのキャリア・名誉・人生の崩壊を望む伊緒伊緒の人生を束縛し続ける真麗の登場 おしながき『映しちゃダメな顔』11話の感想最後に 『映しちゃダメな顔』11話の感想▼https://amzn.to/4etStD7 おいたした伊緒を美沙が激しく情熱的にサディスティックに可愛がる姿にゾクゾクした… 美沙のお仕置きを心と体で味わう伊緒がとっても良い顔していたのも興奮してしまった… 美沙が一歩間違えると、伊緒・真麗・長谷が創り出した女優像だけでなく、女優としてのキャリア・伊緒の名声・伊緒の人生がすべてあっけなく崩壊してしまう。 いや、もうとっくに伊緒の人生は終わっている。伊緒の残りの人生はすべて美沙のものなのだから。 伊緒が積み上げてきたものはすべて壊され、美沙が伊緒の人生を新たに積み上げていく。そう考えたら、笑いが止まらなくなる… 美沙にお仕置きされているにも関わらず、伊緒はとっても嬉しそうにしている。本当にどうしようもない。美沙の手を煩わせるなんて、伊緒は困った女性だ。伊緒は美沙のものなのに関わらず、長谷と浮気するし。長谷の攻めに悦楽を感じていた伊緒を見てると、怒りがこみ上げてくる。美沙を裏切るなんて、嘆かわしい。 美沙が伊緒の魅力にどんどんハマっていくのが印象的だったな…約束されたキャリアと恵まれた容姿と美沙に対する忠誠心を兼ね備えているだ…

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