【感想】『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』1巻~顔が見えない相手とのやり取りを魅力的に表現した1冊~
『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』1巻の感想を紹介します。
もくじ
『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』1巻の基本情報
『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』1巻の感想
『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』に関わる花
最後に
『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』1巻の基本情報
【基本情報】作者:五十嵐純配信媒体:カドコミ出版社:KADOKAWA公開日:2025年2月7日ISBN:9784046845504
『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』は「エス」を題材とした百合漫画だ。「エス」は戦前における女学生同士の親密な関係。sisterの頭文字から来ている。
作中で吉屋信子先生の『花物語』が物語に大きく関わってくる。かすみがお姉様とやり取りを行うきっかけになった本。だけど、『花物語』を読んでいなくても、十分楽しむことができる。
「エス」と聞くと、『紡ぐ乙女と大正の月』を思い出した。
『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』1巻の感想
ありかなしかで言ったら、あり。「かすみのお姉様は一体誰なんだろう?」「かすみとお姉さまの関係性は一体どうなっていくんだろうか?」といった興味をそそられる。
かすみ達の心理描写も丁寧に描かれているせいか、作品の世界観に没入することができた。顔が見えないからこそのドキドキ感・1巻ラストのサプライズは個人的に刺さった部分。
『花物語』を読んでいると、もっと楽しめるのかなと感じなくもない。人によっては『拝啓、在りし日に咲く花たちへ』を読んだ後、『花物語』を読む…